この手のテレビドラマ派生の映画ってほとんど観ない。
大抵の場合、地雷だから。
観ているこっちが赤面しそうな底の浅いストーリーのテレビ派生映画を金を払って観るとか、頭がどうかしているとしか思えない。
「モテキ」に関しても、あの原作のヘドが出そうなほど都合のいいストーリーを、旬の女優を使って映画化するという典型的な企画モノ臭漂う映画を、なんで好き好んで観なきゃならんのか。
そんなことを考えた時期が俺にもありました。
しかし、監督である大根仁が出演するニュース探求ラジオ Digを聞くことがたまにあり、その中で映画の制作過程の話やどういった企画意図で作っているかということをポツポツと情報を仕入れていた。
どうやら単なるおちゃらけ映画ではなく、作りこみはハンパじゃないらしい、ってところまではなんとなく興味が沸いてきた。
作りこみがハンパじゃないのと、作品としてのデキがいいかは別問題だけど。
原作は最初の数話しか読んだことがない。
テレビ版は一度も観たことがない。
こんなおいらが流行りモノ映画を観たらどうなるんだろう?なんていう興味もあって、嫁を連れて観に行ってきた。
ある意味、罰ゲーム。
で、観終わった後に何を考えているかというと、
「森山未來死ね」
「長澤まさみってやっぱbitchじゃんか!」
「麻生久美子は俺の嫁」
という3点について、熱く語らなければ気が済まないという、この晩秋に差し掛かっているのに暑苦しいったらありゃしない。
この手の映画は複数の属性の異なる女優を出すことによって、必ず誰かに感情移入できるように仕上げるわけだが、まんまとその策にハマッているおいらがいるわけさ。
誰に感情移入するか?っていうのは、自身の恋愛観や恋愛経験に大きく左右されるわけで、シネマハスラーで宇多丸師匠がやたらの長澤まさみの魅力を熱く語っていたのとは対照的に、おいらは他の3人の女優(麻生久美子、仲里依紗、真木よう子)の方が魅力的に見えて仕方がなかった。
特に麻生久美子の演じた「留未子」というキャラに強く、というよりかなり激しく感情移入していた。っていうか、惚れた。
重い?だからなんだってんだ。
不器用だけどストレートな気持ちに応えられないで、他人を幸せになんかできるのか?
森山未來は地獄に落ちるべきだ。いや、地獄の業火に焼かれて死ぬべきだ。
ってことで留未子さん、俺の嫁になってくれ。
少なくともおいら的恋愛価値観、というより倫理感では、このような結論になりました。
はい、ウザいですね。すいません。
というのも、長澤まさみ演じる「美由紀」というキャラの設定に対して、その言動がどうも説得力を持たせられていないという気がしてならないわけで。
クライマックスで幸世が美由紀の部屋へ最強の勇気を振り絞って告白しに来た際に返した言葉に象徴される、相手によって自分を高めていきたいという上昇志向が強い性格でありながら、エンディングでああいう結末に落ち着く心理描写が不足していると感じざるを得ないわけで。
これじゃあ美由紀はただのシチュエーションに酔ってるだけで、いざという時にそういう選択しちゃうbitchにしか見えねーよ。
つまり、最後のフェスのシーンってまるまる蛇足じゃねーの?って思ったりしたわけだ。
それより、映画としても「モテキ」という作品のテーマとしても、幸世が部屋から去り、職場で仕上げた記事のシーンで終わらせていた方が、よほど映画として成立してたんじゃないかと激しく思うわけでありまして。
ストーリーについては人それぞれの解釈があって、それによって笑い所も泣き所も異なる映画だなぁ、と。
特に、おいらがジーンときている後ろでゲラゲラ笑ってるクソカップルがいたりするあたり、その想いを強くしだ次第。
ってことで、自分だったらどうなんだろう?っていう観点から鑑賞してもおもしろい映画であることは間違いないと思う。
ただし。
自分がサブカルクラスタであるという点を差し引いても、映画全体を覆う演出がサブカル方面に日和り過ぎだよなぁ、という感想を持たざるを得ない。
しかしそれでも、演出面でキッチリ笑いどころを突いてくる感じは、サブカル方面の知識がまったく無いうちの嫁みたいなのと一緒に観ても、同じところで笑うことができるという、ある意味デート映画として非常に懐が深い作りになっている。
twitterをコミュニケーションツールとして前面に押し出してくる演出は、今の時代・・・っていうか2011年の映画だからこそ許容される話であって、2年後にこの映画を観ると、ちょっと気恥ずかしいものを感じるだろう。
そのぐらい、今という時代に観ておくべき映画だと言える。
まぁ、人生の教訓とか深い感動とか、そういう類のものではないから、観なくても別に困るわけでもないが。
ってことで、麻生久美子のプロフィールとか画像検索とかいろいろやってる俺ガイル。
あ、もう結婚してるんだ・・・相手は、伊賀大介だと…?
こんなの相手じゃ勝てるわけがない。
俺のモテキ病、終了。
この記事へのコメント
あと、麻生久美子と言えばコレです。
http://www.youtube.com/watch?v=Rew1UrV2Ix8
海鮮丼太郎
でも麻生久美子最高。
ありがとね。