3008HYbrid4、国内導入の準備開始?

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プジョー 3008 ハイブリッド4 海外試乗レポート

ってことでティザー活動が始まりましたな。

記事の中でも触れられている

「何とか日本にも導入を実現させるべく、現在鋭意努力中」

というステータスは、2010年に公表したマニュフェストから、少なくともコトバの表面上は進展がない。
しかし、具体的な検討が進んでいることはいろんなところから漏れ伝わってきていた。

そして、今回こうして海外にジャーナリストを招いてアゴアシ付きの試乗会を実施するというのは、少なくとも国内導入に向けての具体的なプランが走り出したと解釈して良さそうだ。


だいたいこの手の海外向け試乗会が開催されてから半年ぐらいの内に具体的な発表に至るケースが多かったことを考えると、比較的早いうちに吉報が聞けそうな気がする。

「上野新体制に対する期待」でも書いたが、HYbrid4はディーゼル+モーターのハイブリッドということもあり、それはすなわちディーゼルエンジンを日本の排ガス規制に適合させる手間が掛かることを意味する。
また、国内市場がディーゼルエンジンに対するネガティブなイメージを変えていない状況で、ハイブリッド切り口から突破口を開こうという腹をくくったのかもしれない。

そして、その決意を表明するのに一番適した場所はどこだろう?
11月末に開催される東京モーターショーだ。

ってことで、ここはズバリ東京モーターショーで具体的な発表が行われるものという予言をしてみることにする。



さて、3008 HYbrid4について少しおさらいしてみよう。
出る出ると言われながら、2011年秋からやっと販売開始ということになったわけだが、英国のカタログデータ(PDF)があるのでそれを参考に見てみよう。

まず、カタログモデルは3種類。
いずれもフロントに2Lのe-Hdiディーゼルエンジン(163bhp)+リアにモーター(37bhp)を搭載したHYbrid4システムを搭載している。

ギアボックスは6速EGC(6-speed electronically controlled manual gearbox)の1種類だけとなっている。
欧州車の日本市場投入への足枷となっていたギアボックスについてはMTだけとかATだけといった選択肢ではなく、間を取っての6EGCに落ち着いたわけだ。

イギリスでの価格は、

 HYbrid4 99g £26,995(約273万円)
 HYbrid4 104g £28,495(約286万円)
 HYbrid4 Limited Edition 104g £29,950(約302万円)

  ※VAT=20%、1£=120円で計算

となっている。
燃費は欧州複合モードで、

 HYbrid4 99g 26.3km/L
 HYbrid4 104g 25.0km/L


となっており、欧州複合モードに比べて日本のJC08モードは高い値が出ることを考えると、少なくともモード燃費では日本市場にインパクトを与えることができるかもしれない。


実際のクルマの評価はどうなんだろうか?
イギリスのCarBuyerでのレビューではこんな感じになっている。

重量増によってワインディングロードでのモッサリ感はあるものの、EV走行もできて市街地から高速道路まで快適なドライブを実現できている。

ギアボックスの評価は良好。
EV走行時の静粛性は特筆すべきポイントであり、ディーゼルエンジンのガラガラとした音とは対照的。

しかし、プジョーのハイブリッドシステムはこれが初投入となり、その信頼性については証明されておらず、今後の評価を待ちたい。

キャビンの使い勝手は標準の3008と同様、5人乗りのファミリーユースとしては快適。

価格については標準の3008に比べると£6000~£10000ほど高くなってしまうわけだが、ここをどう解釈するかは欧州メーカーの大衆車としては初のハイブリッド車というポジションにエクストラコストを払えるかどうか?という価値観によるだろう。
複雑なイギリスの税金(渋滞税や道路税)などの免除を受けられるようで、コストメリットは大きいようだが、日本においては購入時の税制優遇といった辺りで恩恵を受けることになるだろうか。

日本におけるポジションとしては、レクサスHS250hあたりが近いと言える。
大衆車でありながら、ハイブリッドというプレミアム感にお金を払う層がターゲットという事になる。

無尽蔵に金が出せるならレクサスの上位車種やアウディなどが選択肢に入ってくるだろうから、そこら辺とバッティングさせても意味が無い。
また、その後に導入されるであろう508RXHとのバランスを考えれば、プジョーが狙うべきポジションとしては、レクサス250hと同じぐらい、もしくはそれを下回る価格での設定が好ましい。

ズバリ、400万円以下。

標準の3008が339万~ということを考えると、この辺りが妥当な線だと思うわけだ。
(標準の3008の価格が高すぎると個人的には思うが)


満を持しての投入になるだけに、どれだけ本気で日本市場を攻めるつもりか。
また、どのタイミングで出してくるのか。
508ではかなり戦略的な取り組みを見せてくれただけに、プジョージャポンの本気度に期待することにしましょうかね。

・・・って、これだけ煽って導入されなかったら笑うけどw


まずは東京モーターショーでのプレゼンに注目することにしましょう。



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