プジョーさん、アフターサービス満足度まさかの最下位

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日経ビジネス 2011年7月25日号で、2万人の回答者によるアフターサービス満足度ランキングが発表されていて、物議をかもしている。

いろんなジャンルの結果が出てるわけですが、中でも燦然と輝く自動車部門のワーストが、何を隠そう我らがプジョーさんであるわけです。

つまり、2011年のプジョーさんのアフターサービスの満足度は最低だ、という結果なのです。

だがちょっと待って欲しい。

たかがこれだけの結果で、2010年のプジョーさんは最低だ、などと言われるのは心外だ。
なぜなら、プジョーさんは2010年に限らず、ここ数年間ずっとランキング最下位を争っているのだから。

何を言ってるんだ、と思うだろ?
俺もよくわからないんだ。

ただ、この日経のアフターサービス満足度調査では、少なくとも2007年にワースト2だった以外は、2008年より毎年ブッチギリの最下位をばく進中なんだ。

思い当たるフシはあるか?
そりゃいろいろある。

ただし、この調査にはいくつかのトリックがある。
まず、この調査についての前提条件を確認しておこう。

【アフターサービス満足度調査について】
2011年4月26日~6月2日に日経BP社と日経BPコンサルティングが保有する調査モニター20万人にアンケートを実施し、1万9900人から回答を得た。回答が30人を上回った企業を満足度指数ランキングの対象とした。30人未満の企業は満足度指数が高い一部を「参考値」として掲載した。調査概要は35ページに掲載。
ということになる。
つまり、“絶対的評価において最下位”だったというよりは、“集計対象としてカウントされた中では最下位だった”ということだ。

ちょっと詳細について分析してみようと過去のデータを取り寄せ中なので、後日考察にまとめてみようかと思うが、とりあえずランキング全体を見ての雑感を少し。


 ・そもそもこれはアフターサービス満足度であって、商品の満足度とは異なる
 ・アフターサービスは何か理由があって必要性が生まれる
  (必要がなければアフターサービスは発生しない)
 ・意地悪く言えばアフターサービスが発生する時点で問題がある
  (クルマのように定期的なメンテナンスが必要な場合は除く)
 ・アフターサービスと御用聞きがごっちゃになっている印象を受ける
 ・とはいえ、解決方法で評価が分かれるのは、至極まっとうな姿でもある
 ・ピンチはチャンスだが、チャンスはまたピンチでもある
 ・コストを掛ければ、満足度は改善する
 ・要は、アフターサービスとは、金を払うシチュエーションで評価が下がり、逆の場合に向上する


そんなわけで、満足度を高めるためにやるべきことというのは結構簡単に見出すことができる。
ただし、それを実行に移すかどうかは、結局のところは金なのだ。
もちろん商品品質を高めることが最も重要であることに変わりはないが、輸入車のようにインポーターがハンドリングするとなると、体力によって打てる手は限られてきてしまう。

今回のプジョーさんの不名誉な結果は、満足度を高めるか、集計対象にならないほど評価が集まらなければ表沙汰なることは少なかっただろうに、ある意味プジョーというブランドがトップグループに入るには実力が足らず、かといってマイナー過ぎもしないという微妙なポジションであったことの不運とおいらは見ております。

ちなみに、有効回答30人以上が対象となるわけで、プジョーさんの回答者は33人でした。
シトロエンもルノーも、有効回答数が足りなかったためランク外であったわけです。
(恐らく対象になっていればプジョー以下の評価になった可能性も高い)

重ね重ね、残念でしたねぇ。

だがしかし!


(つづく)  

【こちらも併せて読んでね】
アフターサービス満足度を掘り下げてみる(1)

アフターサービス満足度を掘り下げてみる(2)
 

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