「何が始まるんです?」
「第三次大戦だ」
ってなわけで、Apple様のいつものヤツがまた来ました。
App Storeで多数のアプリが一斉に値下げ - 従来115円のアプリは85円に
1000円で売ってるものが、前触れもなく800円に値下げされてしまいました。
売る方に何の確認もされずに。
iTunesStoreにおける価格設定は、Tierと呼ばれるAppleが設定した価格テーブルを選ぶことでしか設定できない
つまり、98円とか248円みたいな自由な価格設定はできないということです。
Tier1 : 115 => 85
Tier2 : 230 => 170
Tier3 : 350 => 250
Tier4 : 450 => 350
Tier5 : 600 => 450
Tier6 : 700 => 500
Tier7 : 800 => 600
Tier8 : 900 => 700
Tier9 : 1000 => 800
・
・
・
たとえばTier1の価格は今まで115円だったわけです。
これは「$1=¥115」というレートに基づいて設定されたことから決まったものなわけですね。
で、その為替レートにおいて円が素敵なことになっていることからレートの見直しが行われ、「$1=¥85」になってしまったからさあ大変。
上記したように、事前に何の連絡も無く、自分の売っているコンテンツが勝手に3割引で販売されるようになってしまったというのが現在の状態なわけです。
角川グループのBookWalkerのようにとりあえず販売を一時中断して価格を設定しなおせばいいんですけど、個人ならいざ知らず多くのアプリを販売している企業などは、その対応に追われるということになっているわけです。
Appleの管理画面から価格変更をできる人材も限られてたりするので、ノウハウのあまりない会社は大変でしょうね。
販売タイトルの少ない弊社でも、担当者がキレながら価格変更の対応をしていたわけですが、勝手に値下げされた間に売れてしまった分の作品をどうやって権利者に利益分配するのか。
弊社の電子書籍の場合は著者⇔出版社⇔弊社⇔Appleといった流れになるため、戦略的な値下げを版元と決めて実行することはあっても、今回のような想定外の事態にどう対処するかなんてのは取り決めなんてなかったりするんですよね。
で、結局差額分を弊社負担みたいな形に落ち着くのかな、と。
そんなわけで、iPhoneアプリで生計を立ててる個人も法人も、Appleの都合で利益が勝手に3割も減らされることがあるなんて考えると、とてもじゃないですがこんなプラットフォームに命を預けるなんてことは出来かねます。
リスク分散のためにいろんな方法を考える動きが広がるでしょうね。
で、ここまでは売る側の都合の話。
じゃあ買う側にとってはどうなのか?というと、これはもう第三次大戦なわけです。
価格修正される前に、欲しいけど躊躇していたアプリをまとめてゲットするチャンスですよ。
で、その筆頭であるアップル謹製アプリである「Keynote」、Pages、Numbersの3タイトルは、1200円⇒850円に値下げされたので喜んで購入手続きをしようとすると、なんとびっくり販売停止。
Apple汚すぎますwww
14:00現在では850円で購入できるようになりましたが、この鮮やかな俺様ルールのお手並み、見事でありました。
その他いくつかのアプリを買うだけ買った。
とはいっても、今までに比べて吟味してアプリを選んでいるので、そんなに買うものもないんだけどね。
さて、今回の騒動はどういった余波を生みますか?要チェックでございます。
この記事へのコメント