華々しく始まり、そして華々しく終わったリクルートのテレビ欄&チラシ配布サービスであるところのタウンマーケット。
新聞を取っていても、実はテレビ欄と折込チラシしか見てねーじゃん、という分析を元に、だったらこれらだけを宅配するサービスやったらウケるんじゃね?ということでリクルートがタウンマーケットというサービスを始めたのは2009年の春のことだった。
そこから2年を持たずして、タウンマーケットのチラシ配達サービスは終了ということになってしまった。
実際に取り始めてみると、実は地上波のテレビを見ないので番組欄は必要なく、また折込チラシも鮮度の問題があったりして、なんとなく眺めてゴミ箱行きという状態になっており、個人的にはまぁ、あってもなくてもどちらでもいいサービスだったのだが、世間の評判はそんなに悪くなかったようなので、思ったほど広告収入が上がらなかったというだけでずいぶんあっさり撤退しちゃうなぁ、と思っていた。
で、現在タウンマーケットはWEB上でチラシを閲覧できる「チラシ部」と名前を変えて生き残っているものの、手元にチラシとして届く利便性を上回るメリットを提供できているとは言い難い。
そんな感じで、リクルートでさえマネタイズできなかった事業なのだから、このビジネスモデルは成り立たないんだろうと思っていたら、まさかの伏兵、博報堂登場。
博報堂DYメディアパートナーズ、新聞無購読世帯へチラシを配達する「とどくる」を開始
タウンマーケットとの違いといえば、チラシの配達を行うのがタウンマーケットではメール便であったのに対して、とどくるの場合は新聞配達員が行うということだ。
新聞購読率の低下で新聞販売店は配達のインフラを維持していくのが難しくなっている。
この部分を博報堂DYと組むこてで活性化させようという目論見なのだろう。
タウンマーケットのメール便に比べれば、おそらくコストの面で大きく圧縮できることから両社のメリットが合致したと見ることもできる。
もうひとつは配達対象エリアだ。
■タウンマーケット
都内(目黒区、世田谷区、中野区、杉並区、大田区、品川区、町田市)
神奈川県(相模原市、横浜市、川崎市)
を対象にしていたが、それに対してとどくるは…
■とどくる(サービス開始時)
千葉県(浦安市、市川市)
東京都(江戸川区、足立区)
埼玉県(草加市、越谷市、春日部市)
という、都内よりは郊外ベッドタウンを目標に定めている。
これはちょっとおもしろい。
どういった基準で選ばれたんだろうか?
所得水準?新聞購読率?消費性向?
曲がりなりにも広告代理店系の会社がサービス提供するのだから、対象地域の設定については綿密なマーケティング調査があったんだろうと思うが、なんとなく対象地域の消費者層を思い浮かべると、なるほどな、という気がしないでもない。
実際のサービス開始は10月1日の予定なので、その後の評判も含めてうぉっちしていくことにしましょうかね。
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