基本的にキャリア自身がサイドビジネスに精を出すことについては、おいらは否定的な考えだ。
キャリア課金のフローを使っていろんな事業者が参入できる環境を作るほうが、競争も生まれて市場の規模が広がるからだ。
しかし、最近はどのキャリアも独自でサービスを立ち上げることにご執心のようで、特にKDDIはその傾向が顕著だ。
しかしまぁ、そんな中でも例外的に歓迎すべき動きが無いわけでもない。
以前、au損保が5月から始めた月額100円の開業記念 自転車プランについて書いた。
他の保険会社が“儲からないから”という理由で小額の自転車保険から総撤退していた中で、au損保が期間限定とはいえ月額100円の商品を用意したことは、歓迎されるべきことだし、ぜひこれを通常商品として永続的に展開して欲しいとも書いた。
そんな声は他にも多く寄せられたようで、7月1日より補償を充実させた商品が発売された。
au損保が「自転車ワイドプラン」発売--自転車事故を含む交通事故全般を補償
プレスリリース(PDF)を見ると、月額280円の「プチおし」プランは、開業プランの内容を交通事故全般に適用させた商品だが、補償の内容は最低限のままだ。
自転車の事故で一番想定外なのが、自分が加害者に回った場合のリスクであり、報道されているように1000万円以上の高額な賠償金とかいう話もあながち大袈裟な話ではなくなってきている。
そのあたりを考慮して「イチおし」プランを月額480円という設定で出してきたのだろう。
消費者にとってのお手軽感、特にケータイユーザにとってのお手軽感というのは、いわゆるワンコインと呼ばれる価格帯だ。
ケータイの課金はクレジットカードと違って小額決済が可能だということもあるのだが、10円やら50円やら100円といったコンテンツが爆発的に市場を構築してきた経緯がある。
その流れにおいて、消費者が気軽に出せるワンコインの上限として500円というのが一般的であり、上記「イチおし」プランも補償の内容と金額のバランスを考えたら、これがほぼベストと言える内容だと思う。
実際に問題が起きたときにやっかいになる弁護士費用なんかも付けた「イチおしプラス」プランもあるが、法律の相談が必要になるケースはかなり大きな事故になっているケースが多く、しかも被害事故の場合のみの対応になるので、そこまでのコストパフォーマンスは無いかなぁ、というのが実感。
それよりは、事故に遭わないように自制して安全な運転を心掛けるようにした方がいいだろう。
ただし、商品の幅を持たせたことは評価したい。
そんなわけで、あまり過大に心配して高額な保険に加入する必要もないと思うので、自分のスタイルに合わせた保険商品の加入をするのがよろしいかと思う。
そういえば、Yahoo保険でも追従する動きがあるみたいね。
結構なことだと思います。
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