九州新幹線CMがカンヌ広告祭で受賞

 
 
TOYOTA APP AWARDの件について書こうと思っていたが、今日はこれについて書かなきゃならないでしょ。

ってことで、九州新幹線のCMが、カンヌ広告祭2011でゴールドライオンを受賞。

おめでたい。
実に、おめでたい。



線路がつながることが、こんなに素敵な笑顔を作ることができるっていうことを証明してみせた、CMとしてもショートムービーとしても間違いなく説得力を与える一本。

アイディアもさることながら、この撮影に喜んで協力した九州の人たちの想いがダイレクトに伝わってきて、なんかもう笑顔になりながらも涙が出てきそうになっちゃったよ。

九州新幹線の開通は3月12日。
開通前に流れ始めたこのCMは当時から楽しいCMとして大いに話題になったものだ。
そして、3月11日以降、このCMが別の意味を持つようになった。

線路がつながる。
人がつながる。

そんなメッセージが、不安に打ちのめされ、心が折れそうになった多くの日本人を励ました。

このCMから何を感じたかは人それぞれだが、200万回を超えるYoutubeの再生回数が、それぞれの人の想いを物語っている。

価値観や安全神話の崩壊の中で、かつての高度経済成長の象徴としての新幹線から日本復興の象徴としての新幹線として、日本人が唯一誇ることの出来るアイコンの役割を持ち始めたのかもしれない。

カンヌの最終選考には他にもさまざまな作品がエントリーされていたわけだが、このCMが選ばれたというのはもちろんCMの完成度の高さへの評価もあっただろうが、日本が受けた大きな痛みと、それにこのCMが与えた影響というものも当然考慮されてのことだろう。

ある意味反則と言えなくもないが、企業の広報という枠を超えて多くの人の心を動かしたという事実は、カンヌ広告祭のゴールドライオンに相応しい作品と胸を張っていいんじゃないだろうか。


そんなわけで、カンヌ受賞を見越してかどうかは知らないが、このCMはDVDとして発売されることが決まっている。

shinkansen_DVD.jpg
「祝!九州」CM DVD


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このCMのクリエティティブに関わった全ての人、そしてこのCMの撮影に関わった全ての人に対するリスペクトを込めて。
 
 

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