横浜プリンスホテル、グランドフィナーレへ

ガーデンから

磯子にあっても横浜プリンスホテル。

小高い丘の上にそびえ立つ、横浜プリンスホテル。
現在の建物になってからまだ16年ということもあり、あまり馴染みがなかったのだが、それ以前からこの地でホテル業を営むこと50年の歴史があるという。
そんな横浜プリンスホテルが、6月30日を以って営業を終了することになった。

ってことで、記念に泊まりに行ってきた。
実は5月末に一度泊まってるので今回で2回目となった。
前回はまだ閉鎖のニュースがあまり広まっていなかったためか、それでも満室という状況ではなかったようだが、さすがに今回は違った。
あと1週間という状況で、思い出のつもりで泊まりに来る者、レストランで食事をとる者、展示の写真展を懐かしみつつ見入る者で1Fはごった返していた。

グランドフィナーレ

プリンスホテルフロント

予約時に『横浜方面の眺めのいい部屋をおながいします』って頼んでおいたら、10Fの横浜寄りの部屋を確保してくれた。
目の前は工業地帯だが、そこからみなとみらいの方までずっと続く夜景はなかなか見ごたえがあった。
ただ、もう少し横浜に近かったらねぇ…

プリンスホテルの夜景


夕食を食べに下のレストランに降りたら、結構なお客さんが順番待ちをしており、それぞれが思い出話に花を咲かせていた。
隣のテーブルの家族連れの話に聞き耳を立ててたら…

「あなたの入学祝にここに食べに来たことがあるのよ」
「あれから7年経ったんだね」


ってな感じで、やはり近隣住民にとって横浜プリンスホテルは、何か記念の時に訪れる場所ということになってたようだ。
かくいうおいらの実家も、家族揃って写真を撮りに、ここのフォトスタジオを訪れたことがある。

それゆえに、思い出の場所として名残を惜しむ人がこうしてドッと押し掛けてきているのはわからんでもない。
ただ、思い出作りだけではホテルは経営していけないんだなぁ、という厳しい現実も同時に感じてしまったわけだ。

ホテルに併設するフラワープロムナードをゆっくりと歩き、季節の花を楽しむ。
そしてガーデンショップでお気に入りの観葉植物を探してみる。

普段あまりやらないようなことを、ゆっくり楽しむことができて、こういった余暇の楽しみ方もあるんだということを教えてもらった気がした。

そんな横浜プリンスホテルも宿泊客の受け入れは、明日の夜で終了。
30日の夜はバーで最後のイベントが開かれて、横浜プリンスホテルはその50年の歴史に幕を下ろす。

いい思い出作りができた。
ホテルの思い出なんてものは、個々の中にそれぞれ残ればそれでいいのかもしれない。
横浜プリンスホテルの閉鎖についてはコクドの不祥事という事情はあるものの、日本中にこうした立地に恵まれているにも関わらず苦戦しているホテルはたくさんあると聞く。
余暇の過ごし方として、日本人は少し幅を広げて考えてみてもいいんじゃないかと思った。

ってことで、横浜プリンスホテルの皆さん、お疲れ様でした。
いい思い出ができた、いいホテルだったですよ。
 
 



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