ナムコはどこへ向かおうとしているのか?

 
ナムコが美容・健康関連事業を拡大、「5年後に60店舗へ」

ナムコ(バンダイナムコ)はどこへ向かおうとしているのか?
電撃的な合併で、ゲームと玩具の話ばかりが先行している感があるものの、福祉機器の分野やアミューズメントパーク運営など、地味ながらも「どうやってお客さんを楽しませるか?」というノウハウを持ってることは、マニア以外にはあんまり知られてない。
ナンジャタウンなど具体的な成功事例の蓄積も出来てきて、上記のようにいろいろチャレンジの幅を広げていけるのは、”遊びをクリエイトするナムコ”のDNAを継承していく上でもいいことなんじゃないかと思う。

ただ、Webサービスではどうもその良さを活かしきれていない感じを受ける。
2003年に、”世界中の写真が集まる旅サイト”という触れ込みでナムコポーロという旅行の情報交換サイトを運営していたことがあった。
おいらも登録してみたのだが、ユーザ参加によって盛り上げるという仕組みの割には、世界の写真を集めるというコンセプトになってしまっていたため、参加するには敷居が高くなってしまっていた。

つまり、自分もお気に入りの写真をアップしたいと思うのだが、その登録地(例えばサンフランシスコや香港など)には、同じようなことを考えている連中が既に投稿しており、結果として似たような写真が有名な都市に集中して投稿されてしまい、それ以外のところの写真があまり掲載されないといういびつな事態になってしまった。
また、海外旅行なんてそう頻繁に行けるものではないので、必然的に絶対的な参加者数が限られてしまい、それらの人が投稿してくれるまでサイト全体がショボくなってしまったのは、参加者のパイの読み違いと気がついたのか、何回かのリニューアルによって国内旅行の写真も貼れるようなコンセプトに変わっていった。

システム的には、BLOGブームの前だったこともあり、投稿内容との相互関連付けといった部分で使い勝手が悪く、どうやって使いやすく提供してくかというところに課題を抱えていたのも事実だった。

そんなこんなで、抜本的なリニューアルを施し、6月14日より新たなサービス『ナムコトラベル』として再スタートを切った。
リニューアルするなら、ネームバリューのある『ナンジャトラベル』みたいな名前にした方が良かったと思うのだが、ネーミングはわりと普通だなw

で、今回のナムコトラベルは、”誰でも利用しやすい”というコンセプトで思いっきり敷居を下げてきた印象がある。
例によって2007年問題による老後の楽しみブームが来るわけで、彼らの大半が旅行に目を向けてる以上、旅行サイトとして一発勝負に出るというのは賭けとしては勝算は十分ありえる。
あとは、カリスマ定年ブロガーを何人か擁立して、見て楽しい&使って楽しいサイトに仕立てていけばいい。
ただ、コラボしている旅行会社が日本旅行というあたりが、なんとなくフットワークが良くない印象を受ける。


似たようなサービスとして、サイバーエージェントとHISがH.I.S.旅ブロというサービスを開始している。

HISとサイバーエージェント、ブログによる旅行情報サービスを開始

こちらは海外を主眼としており、HISという若い連中に支持の高い旅行会社とのコラボということもあり、ユーザ層との親和性は悪くなさそうだ。
ただ、恐らくはナムコポーロでナムコが味わった苦労を旅ブロも味わうことになるだろう。
知名度で押し切れるかどうか、ナムコトラベルとの戦いが見ものだ。

とりあえず、ナムコポーロの頃から付き合いがあるので、おいらも環境が整ったらナムコトラベルに登録して、旅の記録をあれこれ付けてみようかな。



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