たったこれだけが無いために…

 

ニンテンドー3DSはスマホに勝てるのか?

さて、Nintendo3DSの発売によって、当然こういう記事が出てくわけです。

数カ月で信じられないほどの進化を遂げるスマートフォン勢に比べて、発売したら数年間は仕様変更ができないという進化の縛りを受けるゲーム機。

本来であればこの発想の異なるプラットフォームを同列に比較して、どっちがいいの悪いのと言うのは無粋というものであるが、その一方で「ゲームがプレイできる端末」という意味では携帯ゲーム機もスマフォも同じようなものという一般的な見方があるのも事実なわけであります。

そんなわけで、そのどちらも買ってみて、所有しているおいらが考えてみましたよ。

両者の比較については、可処分所得が高い女性がどっちにつくか、という視点で見る必要があるな、と。

任天堂はDSで一生懸命開拓したライトゲーマー(特に女性)がこぞってモバゲーやiPhoneのライトアプリに流れたことは相当な危機感を持っていると思うわけであります。

で、3DSはそうしたライトゲーマーがパッケージソフトを買うということまで含めて回帰させる作戦を練って投入したゲーム機なわけですが、唯一、GPSを搭載しなかったという点で大きな失敗だと思いましたとさ。

位置ゲーが女性の間で信じられないほどメジャーになっているのに、この点に対する対策を用意しなかったのは、任天堂らしからぬ失態ではないかと。

すれちがい通信は似ているように見えて、まったく別のものなので。

GPSで取得した情報を3G回線で取得したマップデータとマッチングさせるという点がスマフォの最大の利点であるわけですが、別にリアルタイムにマップマッチングさせなくてもGPSの楽しみ方は山ほどあるわけです。

それこそ、すれ違い通信にGPSの位置情報を付加することで、さまざまなアイディアを付加することができるし、何よりコミュニケーションの幅がぐんと広がる。
遊びをクリエイトする任天堂であれば、とうぜんこの魅力については認識していたことでしょう。

任天堂の岩田社長は、ゲーム機は数年に一度しかハードウェアの仕様変更ができないから、3DSについてはかなり吟味して仕様を固めたと語っているが、25000円の本体にGPSチップを入れることがそれほど難易度が高かったとも思えないのであります。

万歩計の機能やすれちがい通信の拡張により、3DSを外に持って出ることを推奨している割に、無限のアイディアが生まれる可能性のあるGPSを搭載しないというのは、どうしても理解ができないのよねぇ。
機能として搭載していなければ、そもそもそれを使った遊びを提供することはできないわけだし。

そんなわけで、3DSについてはGPSを搭載しなかったというたったこれだけの理由で、わりと閉じた世界で限定的な人々がプレイするプラットフォームとして機能はするものの、初代DSの頃のように社会に対する影響力は持ち得ないというのがおいら的な見解であります。

もちろんすれちがい通信や万歩計だけでも任天堂なら驚くような楽しみ方を提供してくれるものと期待しているわけですが、可処分所得の高い女性層の好みを取り入れるには、GPSが無いというのは大きなハンディだと思った次第でありました。

Nintendo3DSを非難するんだか応援するんだかわからないエントリーが続いておりますが、不安ゆえにおいらの中でも気持ちがあっちこっちにブレてるのよね。

とにかく、3DSを買って良かったと思える体験をはやくさせて下さい。
じゃないと、精神の安定を保てませんよ。



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