童貞喪失

 
できることなら、キレイな身体でこの日を迎えたかった。
すべては欲望の街、渋谷がいけないんだ。

そんなわけで、あと2日だというのに、私の身体は穢れてしまった。
もう、純真な心で26日を迎えることはできない身体になってしまった・・・

後悔先に立たず。
されど、物事は早めに経験しておいて損にはならないこともある。

早熟と純真。

果たして26日を迎えるにあたって、どちらが正しい姿なのか、今の自分には判断ができない。

そんなわけで、今日おいらの童貞は失われてしまいました。
渋谷のビックカメラで。

久しぶりに早く会社を上がって、たまには気分をリフレッシュしようとなんとなくビックカメラに立ち寄ったのだが、4Fの一角がなにやら賑わっているので覗いてみると、26日発売のNintendo3DSの体験コーナーが出来ていた。

よせばいいのに興味本位で近づいてみると、いきなり襲われておいらの童貞はあっさりと失われてしまったのでありました。

そこにはリッジレーサー3Dと戦国無双Chronicleの試遊台が置かれていたので、少し手にとってプレイしてみることにした。
感想としては・・・

■本体の感想
 ・ROMカートリッジなのにロード時間が長い
 ・ソフトキーのせいでスタートや電源ボタンを押した際のリアクションが掴みにくい
 ・3D表示に違和感は少ないものの、驚きも少ない
 ・NintendoDSに比べれば本体の質感は高くなった
 ・PSPほどではないがアナログ入力がしにくい
 ・長時間持ってのプレイには向かない大きさと重さ

■ゲームをプレイしての感想(リッジレーサー3D体験版)
 ・何の工夫もない今まで通りのリッジレーサー
 ・3Dである必然性がない
 ・5分で飽きる
 ・980円だったら買ってもいいが、とてもじゃないが5000円の価値はない

■ゲームをプレイしての感想(戦国無双Chronicle体験版)
 ・棒立ちの敵を斬りつけて何が楽しいんだろう?
 ・3Dである必然性がない
 ・3分で飽きる
 ・480円だったら買ってもいいが、とてもじゃないが5000円の価値はない

1月20日の予約解禁日に有楽町のビックカメラで無事に予約ができたので、その後は特に情報を仕入れずフラットな状態で発売日を迎えようと思っていた矢先にこの事件だ。
犬に噛まれたと思って忘れたいぞ、ホント。

体験版であるという点を差し引いても、両タイトルをプレイしてみて真っ先に感じたのは、パッケージソフトのビジネスモデル終焉は、実は思ったより早く訪れるのではないか?という点。

任天堂がNintendo3DSに与えたミッションのひとつとして、iPhoneやAndroidなどの低額アプリに対抗すべく、パッケージソフトできちんと利益を出せるプラットフォームとしてのポジションを確立するというのがある。

要は100円アプリに対して、5000円のパッケージソフトがどれだけ優れているかという点を見せつけなければならないということだ。
その先陣を切って発売されるタイトルがたったの8本というのも心許ないが、その中でも知名度的にはエース級の2作品が、ハッキリ言って面白くないのだ。

面白くないという表現にはいくつかの捉え方があるが、少なくとも新しい表現が可能になったプラットフォームで、従来からあるものと何ら代わり映えしないソフトが出てきたら、そりゃ違和感を感じるってものでしょう。

リッジレーサーも戦国無双も、既存作品の焼き直しでしかなく、ちょっと3Dにしてみた以上の驚きは無い。
それに加えて両者に共通しているのが、ただ走るだけ、ただ斬るだけのマンネリ化した作業ゲーであるという点だ。

個人的な印象かとも思ったが、この辺のデータを見ると消費者も薄々感づいているのかもしれない。

ニンテンドー3DS、発売直前 購入意向調査の結果を大発表!

戦国無双は4位、リッジレーサーは5位だ。
しかも、トップ3とは明らかに興味のレベルが低い。

こんな状況で任天堂は低価格アプリ軍勢とまともにやりあうつもりなんだろうか?
任天堂がサードパーティに遠慮して同時発売タイトルで手を抜いたことが後々まで尾を引くことになりはしないかと本気で心配になってしまった。

結局のところ、レイトン教授などまだマンネリ化があまり進行していないタイトルと、任天堂純正であるnintendogs+catsだけが支持を集めることになりそうだ。
おいらはやはり、nitendogs+cats以外のタイトルは静観することにした。

童貞を失うとバラ色だった世界がくすんで見えるという。
おいらもNintendo3DSがくすんで見えるようになってしまった。

ここまでショックが大きいと、最初からNintendo3DSを買わないという選択肢も浮かんでくるが、やはりひと通り使ってみて改めて評価してからどうするか考えようという気持ちだけはかろうじて持ち続けている。

NintendoDSやWiiの発売は、新たなゲーム体験の予感に狂喜した。
PSPやPS3に関しては、稀代のエンターテイナーであるMrクタラギのおかげで妙な盛り上がりを見せた。
しかし新たな時代を切り開いていかなければならないNintendo3DSの発売を前に、まったく気分が盛り上がらないのは、おいらだけではないような気がする。

尻窄みになったDSやWiiの轍を踏まないためにも、任天堂には驚くような仕込みを次々と繰り出して欲しいと思うぞ。
 
 

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