今日はワーナーマイカルの1000円デーだったので、念願のあしたのジョーを観てきた。
感想としては面白かった。
山Pってよく知らないけど、演技はタレントとしてはまぁまぁだし、ビジュアルも許してあげていいぐらいはジョーっぽかったし。
あの原作を万人向けに映画化するなら、あのアプローチは正解だと思う。キムタクヤマトみたいに一生懸命に脳内フィルター掛けなくても良かっただけでも、おいら的には十分。
もともと“世界に誇る!”なんて肩肘張らなくてもいい映画なので、映画にあまり行かない人でも楽しめる娯楽作品としてきっちり仕事をした感じかな。
ドヤ街の描写は一部でアレなところはあるけど、与えられた条件の中で真摯に表現できていたと思う。
また、変なラブロマンスを入れるような改悪をしなかったのは立派。
こんな事を褒めなきゃならないほど原作レイプな映画がはびこっているだけに、ここは強く賞賛しておきたい。
ただ、前半で力石とのエピソードが端折られているため、ライバル&友としての動機付けが弱くなってしまっており、力石との対戦後のエピソードが弱くなってしまったのが残念なところかな。
肝心のボクシングシーンはどうなのかというと、洋画にありがちなリアルな描写というよりは、マンガを実写映像化してみました、というアプローチであり、本物っぽさを求めるのは筋違いだと思う。
どうしてもクロスカウンターの表現がチープになってしまうところは止むを得ないところがあるものの、そもそもクロスカウンターがマンガ的表現である以上、そこにリアリティを求めて破綻するよりは、構図で逃げるというのもひとつの解であると思うわけだ。
ただ、スローシーンだけはなんとかしてもらいたかったところだが…
それでもまぁ、あしたのジョーを平成23年に追体験するには十分だと思うんだが、やっぱりもうひとネタ、オープニングであのメロディを出すんだったら、歌入れとかなきゃ。
あそこでアゲておけば、その後の展開がもっと感情移入できたんじゃないかと思うけどね。
エンディングの宇多田ヒカルの曲は珍しく歌詞が陳腐でウタダらしくない。どうしたんだ?
キムタクヤマトみたいに強引に二作品をひとつにしたりしていないため、やろうと思えば続編も作れる。
伊勢谷友介の力石が好演だっただけに、山Pジョーであのラストシーンを観てみたいという気になるなったですよ。
ただ、客の入りが悪いのよねぇ…
1000円で大スクリーンの日でさえ、50人ぐらいしかいなかった。
観て損したと思う事はないと思うので、できれば観に行ってやって欲しいなァと思う次第であります。
まあ、今週末のシネマハスラーではボコボコなんだろうけど、おいらは楽しめたからいいやってことで。
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