
そんなわけで、プレスブログさんが主催するブロガー向けの308体験会が開催されたので申し込んでみたところなんか当選したようなので、ここで改めてプジョー308というクルマについて考えてみることにする。
すでに体験会の感想を書いた他の人のエントリーが上がってたりするので、おいらのエントリーと併せて読んでみるのも面白いだろう。
(検索結果に若干揺れがあるので、すべてがこの体験会に関するBLOGでありません。念のため)
■体験したのはこれ!
スタートの10:00ちょっと前に自転車で恵比寿のプジョー本社前に到着すると、すでに担当の人が車両を準備中だった。
おいらが借りたのはこちらの車両。

▲プジョー308 Cielo
レザーシートとパノラミックガラスルーフを持つ上級グレードだ。
輸入車ということで、資料を渡され簡単な説明を受ける。
・フロントシートの調節方法
・6速オートマチックトランスミッションについて
・方向指示器(ウィンカー)の向きについて
ブロガーの中には輸入車初体験という人もいるだろうから、こうした事前の注意をきちんとするのは大切な事だ。
慣れててもウィンカーを出そうとしてワイパー動いちゃう人、いるもんねぇw
おいらも初心に戻って308についてフラットな評価をするために、まずはプジョーの人自身に308の魅力(特徴)について説明してもらう。
「特徴的なデザイン」
「すぐれた足回り」
この2点だそうな。
なんでこんなこと聞いたかというと、こうしたイベントを開催する以上、評価して欲しいポイントというのがあるはずだ。
上記の資料で6速ATについて言及があったことも、そのポイントのひとつだろう。
この部分を軸においら的な考察をしていこうと思う。
■どこに行こうかな?
体験試乗で割り当てられた時間は10:00~12:00までの2時間。
おすすめドライビングコースとして提示されたのは、レインボーブリッジ・大黒ふ頭・海ほたる・羽田空港・スカイツリーなど。
時間は多少オーバーしてもいいよ、ってことでとりあえずお台場へ向かう。
お台場はクルマも少なく、また写真を撮るのにいい場所がいくつかあり、あまり知られてないが羽田空港まで産業道路が伸びているので、そちらまで足を伸ばせるので効率的だったりする。
また、この日はtwitter発祥のクルマ好きが集まる「LOVECARS!」のミーティングがお台場の潮風公園南駐車場で行われているので、それに顔を出すのも目的のひとつだったりする。
我ながら、2時間半ぐらいのドライブにはちょうどいいコースだと思う。
そんなわけで逝ってきます。
■コレジャナイ308
さすが6速ATだ。
街乗りでも高速巡航でもなんともない…ぜ…?
???
なんかヘンだ。
加速してもギアがぜんぜん変わらない。
手動でも同じだ。
どうやら、おいらが試乗している308は、仕様変更前の4速AT仕様らしい。
これじゃない!
ボクが乗りたかったのはこんな308じゃないっ!
何か事情があったのか、高度なギャグか。
とにかく、「6速ATで生まれ変わった308を体験する!」という頭で描いていたBLOGエントリーのアイディアを根本から変更しなければならないようだ。
まぁ、デザインとドライビングフィールについてはある程度書けそうだから、このまま試乗を続けることにする。
■絵になる風景を探して右往左往
308のデザインが映える写真を探してお台場まで来てみたが、昔に比べて開発が進んだこともあり、なかなか絵になる場所を探すことができなかった。
途中でMINI CROSSOVERのイベントを覗き見したりして時間をロスしたり、トンネル抜けて羽田空港の方へ行ったら道に迷ったりと、2時間ちょっとの制約の中ではなかなかいい写真が撮れなかった。
もう少しロケハンしておくべきだったなぁ。
ということで、そんな中からマシなのを何枚か。

▲お台場

▲羽田空港近くのつばさ公園にて。飛行機が遠すぎた…

▲車好きの集まり、LOVECARS!のミーティングにて
より大きな地図で プジョー308試乗コース を表示
▲今回走ったのはだいたいこのルート
■308のどこが魅力的か?
プジョーは、直近では過去最高の214万台の販売実績(英文リリース)を上げ、世界で一番評価が厳しい欧州市場において第4位の自動車メーカーというポジションにいる。
そのプジョーのラインナップにおいて中核をなす308シリーズは、2007年に発表、2008年6月に国内販売が開始され、ハッチバック(HB)、ワゴン(SW)、クーペカブリオレ(CC)のボディタイプを持つミドルレンジの車種となっている。
あんまり詳しくない人でも、同種のクルマとしてはフォルクスワーゲンのゴルフと同じポジションだと言えばイメージが掴めるだろうか。
で、その308の特徴だが、まずはその独特のデザインが挙げられる。

同じような形をしたクルマがあふれる昨今、どこから見てもプジョーだとわかるスタイルは、他人とは違ういうイメージを植え付けるのに十分“個性的”と言える。
写真ではなかなか伝わりにくいが、クルマで一番目立つフロントフェイスの造型は非常に凝った作りになっており、きちんとデザインされた工業製品として見所が多い。
是非とも実車を見てもらいたいものだ。
また一部仕様に限られるが、「パノラミックガラスルーフ」と呼ばれる、頭上の広大なガラスの採用による開放感は特筆すべきものがある。
ドライバーが運転中にその恩恵を受けることは少ないが、頭上が明るいということを肌で感じることで、気持ちが明るくなる。
クルマを止め、上を見上げると木々の緑の深さやそびえ立つビル、夜には星空でさえも眺めることができる。
この上空パノラマは世界的なトレンドになっているが、それを最初に流行らせたのは308の前身であるプジョーの307だったりする。
外見だけでなく、中身についても308はよく考えられている。
先代にあたる307シリーズは、背を高くすることでしっかりした居住性を確保しつつ、走行性能とのバランスを高い次元で確立したクルマであり、欧州カーオブザイヤーを受賞するなど高い評価を受けた。
この高い居住性を踏襲しつつ、全高を下げ、幅を広げたことで高い走行性能を実現したのが308シリーズになる。
また、307の頃はシンプルというより少々貧乏くさかった内装の質感を大幅に高めたことで、1クラス上の車種のように見た目の満足感も演出できている。
■走りがいいってどういうこと?
308のもうひとつの特徴は高いドライビングフィールだ。
クルマの基本動作は「走る」「曲がる」「止まる」ことにある。
しかしこの3要素をきちんと実現できているクルマは案外少ない。
これはクルマを開発するにあたり開発予算をどのように振り分けるか、という話に直結してくる。
プジョーに限らず欧州のメーカーは、開発予算を走行性能を高めるために多く配分する傾向が強いと言われている。
これは、欧州という広い市場で売るためには、あらゆる路面状況でもしっかり走る性能が必要だから、という考え方に基づいている。
それに対して国産メーカーは、日本の道路事情を考えたらそれほど高い性能を有してなくても十分。それより内装の質感とか、快適装備に開発予算を配分しよう、という考えのところが多かったりする。
こうした発想の違いが、
「欧州車は走行性能に優れるが、内装が地味だったり故障が多い」
「国産車は見た目の質感は高いが、走らせるとおもしろくない」
などといった評価につながってくる。
まんべんなく開発予算を振り分けることなど不可能なので、こうした違いが出てくるのはやむを得ないのだが、どちらもメリットデメリットがあるので好きな方を選んでよって話だ。
ただ、グローバル化が進んだことにより両者はだんだんと近づく傾向にあるけどね。
308は開発時に200万km以上の実車走行試験を行ったことが話題になった。
これは上記のようにあらゆる路面状況に対応できるポテンシャルを持っていることの証でもあるわけだ。
実際に走らせてみると、適度な感触のステアリングを曲がりたい方向に切ると、思い通りに曲がってくれる。
「お前はいったい何を言っているんだ?」と言われそうだが、この当たり前のことが気持よくできるのって、実はスゴいことなのだ。
例えるなら、
「足にフィットしたシューズでランニングした時の快適さ」
によく似ている。
サイズが合ってなかったり、ヒモが緩んだシューズを履いてても、思い通りに走れないでしょ?
クルマもこれと同じことで、どんな速度でも、どんな路面状況でも思い通り、かつ快適な乗り心地を実現している。
それが308というクルマなわけだ。
逆に「国産車は走らせておもしろくない」などと言われる理由は、こうした走りの部分のコストをケチったり煮詰めが甘かったりするため、と言うこともできる。
ふわふわとした乗り心地は一見快適な気がするが、思い通りに動かそうとすると違和感を感じることが少なくない。
思い通りに操れないものに、愛着を持つのは難しい。
人々がクルマに対する興味を失いつつあるのは、こうした要素もあるんじゃないかと思う。
308の「曲がる」という性能については満足できた。
しかし、おいらが乗ってる4速AT仕様の308は、アクセルを踏んで加速、ブレーキできちんと止まる、という部分に少し難がある。
日本の道路事情に合致しておらず、加速と減速の動作が雑なのだ。
■こんなこともあろうかと
2008年の国内販売当初、308はそのポテンシャルを発揮するには力不足な4速ATでの登場となり、日本の路面状況においてはシフト制御や燃費の面であまり高い評価を得ることができなかった。
その発売から2年経った2010年に、エンジンのスペックアップとATを従来の4速から6速へと仕様変更を行っている。(エントリーグレードの308Styleのみ継続して4速AT)
というわけで、今おいらが乗ってる4速ATの旧式308ではこれ以上きちんとした評価ができない。
こんなこともあろうかと、実はこの試乗後にプジョー世田谷店までわざわざ行って、6速ATの308を試乗させてもらったのだ。
これできちんとBLOGの続きが書ける。

▲正真正銘の6速AT 308 Premium
奇しくも新旧308を乗り比べることになり、両者の違いを新鮮な気持ちで感じることができた。
結論から言えば、
“こいつは別物と思えるほどイイ!”
4速ATではアクセルを踏むとビュッと加速するのだが、その割に50kmぐらいの一定速で走ろうとするとアクセルを終始調整しなければならずギクシャクとした感じがどうにも好きになれなかった。
しかし6速ATではアクセルに対する反応が自然で、スムーズな加速から安定した巡航まで気持よく乗ることができる。
また、ブレーキの制御も違和感が減り、特に手動でギアを操作してエンジンブレーキを効かせて止まるといった動作が自然にできるように改善されている。
もともと素性の良かった「曲がる」の要素に「走る」「止まる」の要素が改善されたわけだ。
上記したシューズの例えの通り、気持よくどこまでも走っていきたくなるクルマに生まれ変わっている。
言い忘れたが、プジョーはCO2排出量などで世界でもトップクラスの環境負荷が少ないクルマを開発するメーカーでもある。
欧州基準で作られているため日本の基準にうまく合致することができず、国産車に比べて308の10・15モード燃費は11.2km/Lと低いが、国産車が10・15モードの半分~7割ぐらいしか燃費が稼げないのに対し、なぜかプジョーは10・15モードと同等か、それ以上の燃費を叩き出すことがある。
スペック表と実際のところでは、国産のエコカーと比べても差はそれほどないのだ。
もちろん乗り方によって燃費は大きく変動するが、BMWと共同開発した素性の良いエンジンをうまく使いこなすこともまた、308を楽しむコツのひとつと言えるだろう。
■308もあるよ、というおはなし
日本は世界各国のクルマを買うことのできる珍しい国だ。
そんな数多くの選択肢の中から自分に最適な一台を選ぶというのは、もっとも胸踊る瞬間でもあるし、悩ましいことでもある。
自分にふさわしい一台って何だろう?
そう考えたとき、クルマは「今の自分を表す」または「こうありたい」というアイデンティティを投影した鏡のような存在であると感じることだろう。
国内の自動車販売動向を見ていると、誰もがエコであることを絶対の価値基準だと信じこんで、それ以外の選択肢を見ていないのでは?と感じることが多い。
つまり、自分自身をきちんと見つめていないんじゃないだろうか。
もちろん燃費がいいことに越したことはない。
価格が安いことも大切な要素だ。
しかし、それと同様に気持よく走れることも魅力であり、お気に入りの色やデザインであることもまた魅力的であるわけだ。
また、クルマを選ぶということは、そのクルマが持つ社会的なイメージを受け入れることでもある。
プリウスを選ぶということは、トヨタという「絶対的な安心感」やハイブリッドという「先進性」というイメージを受け入れるという反面、「没個性的」というイメージも同時に受け入れることでもある。
輸入車で言えば、BMWやアウディは「少し知的かつリッチ」なイメージ、フォルクスワーゲンは「質実剛健」といったイメージ、とかね。
そんな中でプジョーというフレンチの大衆車を選ぶことは、「個性的」であり「実用的」であり「楽しさ」のイメージでもあったりするわけだ。
すべての人に無闇に308をオススメしたいわけではない。
ただ、あなたという個人を表現するのに最適な一台は何ですか?ということを考えてみて欲しい。
そして、その選択肢としてプジョー308もありますよ、ということを伝えたい。ただそれだけだ。
このBLOGを通して、308に限らずいろんなクルマに興味を持って、見比べてもらえると嬉しい。
自分に合うシューズを選ぶときのように、ね。
それはすなわち、自分自身に対して興味を持つということだから。
そしてその上で、プジョー308という選択肢が浮かんだとしたら、それはひょっとするとあなたの知らない一面を発見したことになるのかもしれない、なんてね。
この記事へのコメント
これじゃない太郎
なんで308Styleでもないのに4AT仕様を何の注釈もなく出したんでしょうね。日本人は4ATも6ATも分からないとでも思われているのでしょうか。
最上級のジョーク、私のような若造には笑えません。きっとガンギレしてプジョーシトロエンジャポンに怒ってしまうかも。。。そして、お詫びに4ATでいいから308をくれ!って単なるクレーマーになってみようかな(笑)
海鮮丼太郎
いやいやいやいや、どういう風に書くかを結構悩んで、結局3回全面的に書き直しをしたんだけど、どうかね?
で、事の顛末はいろいろあったんだけど、4ATの試乗車は単なる手配上のミスということで、その点については別に怒ってはいないんっすよ。
6ATについてはディーラー行けば試乗できるのはわかってたんで、そちらでフォローアップすればいい話だったわけだし。
逆に新旧308の乗り比べが出来たのは、BLOG書く上では参考になったと、むしろポジティブに捉えておりますよ。
あとは、投げたボールがどう帰ってくるか、という点に興味が移っております。
などと意味ありげなことを匂わせてみるテスト。
hamachang
それにしても、「これが最新の308です。」と言って、悪名高きAL4仕様のモノを出すとは…。ちょっと人をなめてますよね。(因みに、自分はAL4仕様を乗ったことないです。)
そんな私も、結婚及び出産を機にいわゆるミニバンタイプの車を長く乗っておりました。買った時はそれなりに、テンションも上がるんですが、数年もたつと、生活感出っぱなしの車だな…と思い、だんだん洗車の頻度も少なくなり、愛着もなくなってきました。自分の中で、いわゆるシロモノ電化製品化してきてたんでしょうね。
そんな折、プジョー308の6速AT化及びプライスダウンのニュースが飛び込んできまして、渋る妻をなんとか、説得して購入した次第です。(5年ローンです 泣)マンションのローン返済や、子供の教育費で何かと出費がかさみ、なんとかやっているのが現状ですが、それでもやはり乗る度に心が豊かになります。
308乗っていつも思うことは、おっしゃってみえたとおり、「走る」「曲がる」及び「止まる」がちゃんとしているなということです。そして、デザイン面でも、エグイと思われぐらいのフロント猫顔(207からは変更されるかな?)と、対照的なポッチャリお尻が妙なバランスで気に入ってます。
ブログで印象的だったのは、車選びで大事なのは自分自身に興味を持つことだということです。なるほどなぁ…、自分も結婚し、家族が増え、当たり前のように車をチョイスしてきたんだなぁ…。ミニバン及びハイブリッドカー等が我が国では持てはやされていますが、はたしてそれが本当に自分自身に興味を持ってのことなのかなぁと考える今日この頃です。(308については、長い付き合いが出来ると確信しています。)
取りとめもないコメントでしたが、これからも、楽しいブログを期待しています。では。
じょらすい
現車はダイハツのソニカ。軽なのですが街乗り/通勤/長拒離ドライブと5年で12万キロ走りました
308のSportiamもちろん6AT仕様なので、走りの面でも不満はありません。
心配なのは燃費ですか。今がリッター19キロなので…
今から楽しみです!
海鮮丼太郎
皆さんの熱い書き込み、苦労してエントリーを書いた甲斐がありました。
>hamachangさん
もう1年前のコメントに対するレスで恐縮ですが、Cセグメントハッチバックは家族を持ったオーナー層にドンピシャなカテゴリーであるわけで、こうした喜怒哀楽のエピソードが多くなりますね。
商品力を付けた308は、非常にバランスの取れたクルマになったと思っています。
環境性能はイマイチですが、高速巡航させればエコカーに負けない燃費をたたき出しますし、何より乗っていて安心感があります。
そういうところにお金を払う価値を見出すことができたなら、308はきっと満足を得られるクルマになるんじゃないでしょうか。
ご家族皆さんで素敵な思い出をたくさん作ってもらいたいと思います。
>じょらすいさん
ソニカからの乗り換えですか!
ソニカもいいクルマでしたよねぇ・・・
BUBBLE-Bさんというミュージシャンが同じくソニカに乗ってて、最近シトロエンのDS3へと乗り換えられたそうです。
ソニカからPSAのクルマへステップアップするのが流行ってるのかな?
燃費に関しては、乗り方で変わるとしか言いようがありませんが、マニュアルシフトで早めに高いギアをセレクトしていくと、燃費は大きく伸ばせると思います。
低速からトルクが出るので、シフトアップしてもあまり影響ありませんので、その辺は楽しさとのバランスを見ながらいろいろ試してみてくださいね。
ソニカでそうだったように、楽しい308ライフを満喫されることを願っております。