なんか2ちゃんの煽りスレのようなタイトルだが、分析として確かにおもしろいのでご紹介。
要旨としては、308ラインナップのうち、(1)3008の投入が遅れること、(2)AWDのプラットフォームを持っていないことを問題視している。
プジョーの考え方として、メインストリームをハッチバックとし、3008は派生車種として捉えている風に見受けられる。
もちろんハッチバックは最量販車種として手が抜けないのは十分わかるのだが、今まで307swで取りこぼしてきたピープルムーバーとしてのMPVの顧客層を新たに取り込むというのは、ハッチバックに加えて新たな柱として無視できない規模に市場が膨らんでいるのに、そんなに呑気に構えてて大丈夫なのか?ということだろう。
おいらも基本的に同意だ。
日本市場においては、307swの動きは堅調で、全ラインナップにおいてMPVが無視できない状況になりつつある。
欧州でも状況は同じで、コンパクト&ミドルMPVをラインナップするメーカーが増えつつある。
▲セニック&グランセニック
▲メリーバ&ザフィーラ
▲C-MAX&S-MAX
▲ゴルフプラス&トゥーラン
▲ピカソ&307sw
ルノーの セニック&グランセニック、オペルの メリーバ&ザフィーラ、ヨーロッパフォードの C-MAX&S-MAX、VWはゴルフプラス&トゥーランといった状況において、PSAグループはプジョー307swともはや実質的に販売終了なシトロエンのクサラピカソというMPVとしてはちょっと外したポジションに位置している。
このボリュームゾーンで戦う気があるのであれば、3008の投入は何より優先すべきではないかと思われる。
リソースの問題でハッチバックと並行して開発ができないのであれば、せめてシトロエンのピカソ後継車か、2007(207のMPV版)を急いでリリースすべきだろうが、その予定も今のところ立っていない。
確かに、308を投入すればハッチバックの市場において負けることは無いだろうが、全体の販売数が物を言う欧州市場において、ボリュームゾーンのMPV市場にあと3年近くも新車を投入しないっていうのは、308シリーズの売上の足を引っ張る結果にならないか。ひいては、プジョー全体に及ぼす影響も軽いものではないのではないか。
もうひとつ、未だにプジョーはAWDのプラットフォームを持たない。
SUVのラインナップは三菱アウトランダーのOEMで埋めるとしても、既存車種のAWD化についてはプラットフォームを持っていないことが車種全体に大きく影響を及ぼしてしまっている。
作らないのか、作れないのか。
実は理由は後者な気がしてならない。
ディーゼルハイブリッドなどのビジョンを掲げてはいるものの、まだまだドイツ車には及ばず、日本車に追い上げられつつある状況において、308シリーズの展開は綿密に考えられているとは思うが、ちょっとしたことで簡単にシェア争いがひっくり返る状況において”ひょっとすると失敗するかもしれない”などという分析にも耳を傾ける必要はあるんじゃないかと思う。
日本市場においては比較的好調なプジョーも、安泰ではないっていう話でしたとさ。
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