
WE LOVE CARS.宣言(2010.09.21)
こどもの頃、よくミニカーで遊んだ。
いつかは乗りたいクルマがあった。
いまだって、クルマはただの道具じゃない。もっともっと楽しんでいい。
だからいま、あらためて言おう。──WE LOVE CARS.
この秋「グランツーリスモ(GT)」は、
みんなの「クルマが好き」を目に見えるカタチにして、広げる運動をスタートします。
参加資格は、ただひとつ。クルマが好き、ということ。
スーパーカーのオーナーも、エコカードライバーも、クルマで働く人も、クルマを作る人も。
WE LOVE CARS.ステッカーを貼って、街へ出よう。
集まれば、きっと大きな声になる。もっと楽しくしていける。
(後半宣伝くさいので略w)
ということで、SCEが年末に社運を賭けて投入する「グランツーリスモ5(GT)」でありますが、そのマーケティングの一環として、「WE LOVE CARS.」なるキャンペーンを開始する旨をアナウンスしております。
しているといっても、9月21日にリリースを出しているのだが、1週間経過しても誰も話題にしないので、とりあえずおいらが火をつけてみる。
まずこのネーミングとキャンペーンの内容に激しいデジャヴを感じる。
デジャヴじゃねえな。河口まなぶと夢野忠則がtwitterを中心に展開している「LOVECARS!」のムーブメントと酷似しているじゃねーかw
クルマを楽しもうとか、ステッカーを貼って街に出ようとか、みんなが集まれば楽しくしていけるとか。
理念から活動方針まで、あきらかに「LOVECARS!」を手本としている。
現に、GTのプロデューサーである山内一典は河口まなぶのストリーミング番組「LOVECARS!TV」に出演しているしw
ただし、「LOVECARS!」がtwitterで展開しているソーシャルなムーブメントに対し、「WE LOVE CARS.」はソニー(SCE)主導のプロダクトマーケティングの一環ということになる。
両者の内容は似ていても、そのスタンスはまったく異なる。
ここで素朴な疑問が沸いてくるのだが、「LOVECARS!」と「WE LOVE CARS.」はコラボするって話はなかったんだろうか?
関係者に事実を確認中だが、とりあえずtwitter上にその話題が流れなかったところを見ると、ソニーが独自でキャンペーンを企画、リリースしたと見て良さそうだ。
「LOVECARS!」はすでに1000名近いメンバーが集まっているが、それ以外にもtwitter上で多くの人間がその情報を目にすることになる。ソーシャルメディアの強みを発揮しやすい。ただし、その強みを活かしきれておらず、クルマ好き以上の広がりを見せていないのが欠点だ。
それに対して「WE LOVE CARS.」はあくまでソニーという企業が主体となり、プレイステーション3というゲーム機のユーザーの、それもGTを熱心にプレイする層に対するアプローチにならざるを得ないため、世間一般に対してクルマに対する興味を喚起することにどれだけ本気なのかがよくわからない。
ちなみに、世界的なキャンペーンにするのかな?と思ってFacebookを覗いてみたものの、「We Love Cars」というアカウントは既に別の者が取得しておりソニーとの関連性は感じられない。
ということは、日本だけで展開するキャンペーンと見て間違い無さそうだ。
さて、ここで問題にしたいのは、「WE LOVE CARS.」のキャンペーンで、果たしてクルマは盛り上がるのだろうか?という点だ。
正直言って、GTが売れようが売れまいが関係ない。興味ないから。
個人的に危惧するのは、「LOVECARS!」も「WE LOVE CARS.」も目的を同じくしていながら、独自の施策にこだわり過ぎて、結果として世間一般に対して“クルマの楽しさ”をアピールできずにムーブメントが萎んでしまうのではないか?という懸念だ。
「LOVECARS!」に関しては、地道な施策を展開中なので今後の修正はいくらでも可能だが、如何せんスポンサー獲得といった面での課題が大きい。
それに対して「WE LOVE CARS.」は極端な話として11月のGT5発売に向けてのキャンペーンということで、短期間に成果を求めようとする懸念がある。
こういうムーブメントは、時間をかけて育成すべき話であるはずなのに。
ということで、「WE LOVE CARS.」については、そのCMがキャンペーンの成否を分けることになりそうだ。

すでに絵コンテの一部が公開されているが、要はクルマ好きが自分のクルマで集まって、横浜をパレードする様子を撮影したCMにするということ。
つまり、
“クルマが好きで盛り上げたいと人々がこんなに集まりましたよ”
“その原動力はGTが担ってますよ”
というメッセージが伝えられれば、このCMは成功と言えるだろう。
そんなわけで、CMに出演したいエキストラの募集が10月5日まで行われている。
実質5日間の募集でどれほどの人が集まるのか?
CMの趣旨からすれば、さまざまなメーカーのさまざまなクルマに集まって欲しいと思っているはずだが、上記したように「WE LOVE CARS.」キャンペーンの告知がされてもあまり話題になっていないことを考えると、思惑通りにクルマが集まるのか?という懸念が無きにしも非ず。
ってことで、個人的にはクルマの楽しさという事を伝えるという試みについては商業ベースであろうがソーシャルベースであろうが応援していこうというのが当方のスタンスなので、エキストラに応募してみた。
さてこの「LOVECARS!」vs 「WE LOVE CARS.」についての話、もう少し続けてみようかと思う。
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