Peugeot Eco Drive Cup Japan開催

peugeot_eco_cup_japan_2010.jpg

なかなかパンチの効いたギャグを繰り出してきますね、プジョーさんは。
ってことで、Peogeot Eco Drive Cup Japan 2010の開催ですよ。

Eco Drive Cupとは何か?
今年の3月にフランスで開催された、プジョー車でパリからジュネーブまでの1000kmをエコランで走破して、その燃費を競おうというチャレンジで、207/308/3008/5008の4台で行われた。

結果としては、308が31.84km/Lの燃費を叩き出し、世界中に驚きを与えた。

ただし。

この4台はいずれもプジョーが力を入れるディーゼルエンジンで、なおかつMTであったという点がキモとなる。

翻って、日本においては…
【プジョー】と【エコ】というキーワードの食い合わせの悪さは、日本においては鉄板と言っていいものであり、むしろタブーに近い言葉だったりする。

なぜか?
一般的にプジョーは燃費が悪いとされているからだ。

(異論はあるものの)一般的な評価の指標となる10・15モードにおいて、主要ラインナップの燃費は以下の通り。

207(RMT)14.1km/L
207(4AT)11.2km/L
308(6MT)14.0km/L
308(6AT)11.2km/L
3008(6AT)10.6km/L
407(4AT)9.4km/L
RCZ(6MT)13.2km/L
※いずれも現行ラインナップで一番燃費の良いモデル

といったところであり、日本車に比べるどころか、日本車に肩を並べつつあるVWのラインナップに比べても明確に見劣りしてしまっており、恐れ多くも“エコ”という言葉を宣伝に使うのを躊躇ってしまうのは止むを得ないところか。

しかし、プジョーというのは面白いクルマで、この10・15モードの数字というのは実はあんまり参考にならない。
ひとつの事実として、上記のエントリーでも書いたが、308のMTは一般道を特に燃費を意識しないで走っても17.9km/Lの実績を出している。
また、おいらが所有する一世代前の307swであっても、54000kmを走っての通算燃費は10.8km/Lだ。(10・15モードでは10.4km/L)

日本車でよく言われる、実燃費は10・15モードの70%程度というのに比べれば、明らかにその乖離は少ない。むしろ上回っているという事実。
つまり、実際の道路状況で計測すれば、それほど実燃費は悪くない、という推測も成り立つわけだ。

ただし、308の初期型に搭載されていたAL4では思ったほど燃費は伸びず、この点をアピールするのに不向きだった。
しかし、やっとアイシンAW製AT6の搭載が広がったことにより、実燃費の大幅な改善が期待できる。
実際、新型308swを先日試乗した限りでは、間違いなく実燃費で10・15モードを上回ることができることをおいらも認識している。

ということで、プジョーとしては今回のメディアを巻き込んだEco Drive Cupを開催することによってプジョー車の実燃費をアピールしようということになったのだろう。

上記したように、フランスで行われたEco Drive Cupはディーゼル仕様での争いとなったわけだが、今回のEco Drive Cup Japanでは現在日本で販売されているラインナップに限られる。
エントリーはこの5車種だ。

207GT (6MT)
308 Cielo (6AT)
308sw Premium (6AT)
3008 Premium (6AT)
3008 Griffe (6AT)


ルールは、各媒体編集部3人1組となり、プジョー世田谷をスタートして福島県のホテルプルミエール箕輪まで(約300km)の往路と復路の平均燃費を競うというもの。
欧州版Eco Drive Cupのルールと異なるのは、往路と復路でクルマを乗り換えて燃費の計測を行う、どちらかと言えば編集部対抗戦になっているところだ。

クルマの優劣ではなく、編集部の優劣をつけるという企画方針はどうなんだろう?という気がしないでもないが、まぁその辺はPCJも保険を掛けておきたいんだろうという解釈にしておく。

一定のチェックポイントを通過する以外のルート選定は自由。
制限時間は片道7時間。

この手の企画は国産車でよく行われるため、編集部のスタッフは勝手がわかっているだろうからいろんな作戦会議を立てていることだろう。
燃費に悪影響を及ぼす高低差のある道を避けるために、あえて一般道を走るという手もあるし、渋滞を考慮すれば高速道を一定で走った方がいいという作戦もある。

さてこのイベント、その模様は後に各媒体に記事として掲載されるだろうが、それ以前に我々は何を楽しめばいいのかというと、お約束の結果予想というやつだ。

しかし…
車種での燃費の良さは予測できても、どの編集部が勝つかなんてのは予想のしようがないよなぁ…
だって、どの編集部がどのクルマに乗るかは決まってないし、どんなルートを通るかも情報がまったく無いのでは、マッチメイクとしての最低限の条件すら満たしていない。

つまり、投票者の心理として

投票行為=どの媒体を応援したいか?

ということに成らざるを得ず、結果としてただの媒体人気投票になっちまうんじゃないのか、と。
プジョーとしては、どの媒体がプジョーの潜在顧客を持っているかを測定して、今後どの媒体とお付き合いしていくのかを測るためだけにこの投票の仕組みを用意したんだろうなぁ、という気がしないでもないです。
はい、うがった見方ですね。すいません。

なんでもいいですが、結果としてプジョー車の実燃費はけっこういいんだよ、ってことがアピールできればいいと思います。
各媒体の皆さん、頑張ってください。
 
当日はプジョージャポンとしては初めてtwitterアカウントによる実況を展開するということなので、 @Eco_lionをフォローしてあげましょう。
  
 

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック