めんどくせぇなぁ、おい。
ってことで、プジョーの国内施策が迷走していた2007年にこんな騒動があった。
この騒動を、よりによってマガジンXが記事にした。
その後1回だけ続報があったものの、しばらく沈静化していたが、この件の裁判が始まったらしく、今日発売のマガジンXで久しぶりに続報が出ている。
抜粋すると、
・PCJは共和自動車に一方的にディーラー権剥奪を行った
・PCJは各ディーラーに年間協定販売数を定め、達成率が
30%を下回った場合是正措置、それでも改善されない場合は
ディーラー契約を終了する権限を持つ、という契約内容を
根拠にしている
・その協定販売台数は、近郊の輸入車ディーラーの平均販売
台数が40であるのに対し、88台の割り当てと達成は困難な
ものだった
・共和自動車に代わり新たにオープンしたトヨタ系プジョー
ディーラーは、ネッツ店を間借りしており、PCJの指導
するブルーボックス化を行っていない
・トヨタ系に代わって、姫路地区のプジョー車の売り上げは
半分以下に落ち込んでいる
とまぁこんな感じ。
ムチャな販売計画の押し付けがあったことは事実だが、インポーターとの代理店契約に関しては当事者同士で締結されているわけだから、法律的に妥当かどうかの判断は司法の場に委ねるべきであって、マガジンXが嬉々として書くような内容ではないと思うが。
ただ、感情論としては非常にマズい対応だったな、と思う。
この当時の販売の低迷は、1にも2にもプジョー車の商品力が無かったことにあるわけで、ディーラーの責任というのはあまり問えなかったと思う。
もちろん、206時代のようにほっといても売れる状況にあぐらをかいて、接客を疎かにするディーラーが一部であったことは事実だが、それ以前に高くて性能がイマイチな前期207や308、407のラインナップで、どうやって台数を稼げというのか。
しかもPCJはトンチンカンなマーケティングばかりやって、ディーラーに客を誘導できてなかったじゃないか、と。
いちばんディーラーが苦しい時期に、いちばん締め付けるような施策を行ったのが2007年当時のプジョーであり、そりゃ反発も多くなるのも仕方がない。
大幅な販売台数減によって、2009年より目標販売台数を引き下げたプジョーではあったが、それに伴いディーラー施策も少しは実情に合わせたものに改まっているとの話も聞くが、実際どうなんだろうね…?
結局のところ、共和自動車を切ってトヨタ系にスイッチしたところで状況は改善されてない訳だが、すなわちそれがトヨタ系=無能とも言い切れない。
まずは、価格対策を行って販売が上向いた今年の実績を見てきちんと評価すべき話ではないか、と思う。
心情的には共和自動車を応援する気持ちが強いのだが、契約の問題と販売台数の話は分けて考えるべきかと。
話は変わるが、以前チューガイ騒動の時にも書いたことをここでも改めて書くこととする。
ディーラーが何らかの理由で閉店することになり、それを別の店が顧客対応を引き継ぐことになった場合、経営が同じ法人格であれば問題ないのだが、異なる法人が運営する店だったりすると、個人情報保護法の関連で、顧客情報を本人の意思確認なくして勝手に譲渡することは出来ない、という問題がある。
つまり、「あなたの担当の店は閉店しました。次からはうちの店で面倒見ますよ」なんて連絡を、取りたくとも取れなかったりするのだ。
当然メンテナンス履歴なんかもきちんと引継ぎがされずに、整備難民が生まれてしまうことになる。
チューガイのケースがまさにそれで、後を引き継いだPCJ東京やタジマコーポレーションなどはさぞかし苦労したことだろう。
こんな状況もあり、ディーラーが閉鎖するという事実は、顧客に多大な迷惑を掛ける行為だということを、PCJの中の人はしっかりと考えて欲しい。
チューガイ騒動はその後結局どのように顧客フォローが成されたのか、公式には何の発表もないので知る由もないが、黙って去っていたオーナーも無視できない数いたことだろう。
インポーターとディーラーは対立関係ではいけない。
両者の関係がギスギスしていると、それは顧客側にも有形無形の悪影響を及ぼす。
それよりも、どうやったらプジョーというクルマをより広く売っていくことができるかという事を、協調しながら考えていくような関係構築ができないだろうか?
共和自動車は裁判に勝ったらまたプジョーを売る気になるんだろうか?
願わくば、両者和解でもう一度プジョー店の展開で気を吐いて欲しい。
プジョーはもう少し顔の見えるマーケティングをやってみたらいい。
インポーターとディーラーと顧客が接点を持つようなイベントでも開催したら、それぞれの立場の人がどういった思いを持っているかをダイレクトに知ることができるじゃないか。
ルノーのカングージャンボリーみたいなことは、プジョーだってやろうと思えば出来るはずだろうに。
それにしてもマガジンXだ。
以前BLOGで、ボルボの轍を踏むようなことは避けろと書いたにも関わらず、プジョーの関係者がマガジンXの記事に対して不必要な発言をしているらしい。
最近のマガジンXは以前にも増して粘着質になっているので、事実誤認があるのであればさっさと謝罪して付け入る隙を与えるな。
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