フォードといえば、マスタングやエクスプローラーに代表されるマッチョなアメリカフォードと、キネティックデザインと優れた環境性能で厳しい欧州市場で健闘している欧州フォードの２つがある。
フォーカスやKa、フィエスタやC-MAXといった欧州フォード車種を日本でも販売していたのだが、販売不振により2007年に撤退、今のフォードジャパンはアメリカ車のみのラインナップになってしまっている。
リーマンショックより前にフォードの財務状況が厳しくなったという事が大きな原因ではあったが、日本の輸入車市場において欧州フォード車はドイツ勢、フランス勢に次ぐ第三勢力（ボルボ・オペル・フォード）を形成していただけに、その撤退は大きなショックを与えた。
しかし、デトロイト３の中で唯一破綻を免れ、環境重視の車種が世界的に選ばれるようになったこともあり、フォードの日本での展開にも新たな動きが。
ってことで、KUGA日本導入決定。
秋からの販売開始に向けて現在準備が進んでいるとの事。
KUGAといえば、フォーカスのプラットフォームを使って開発されたクロスオーバーSUVであり、国産車で言えばデュアリスやRVRあたりと競合する。
低価格なのにしっかりとした作りでコストパフォーマンスが良く、欧州では非常に評価の高い車種だ。
どの仕様を投入するかは未知数だが、ちょっと不安なのが同じ右ハンドルであるイギリス仕様では、ガソリンエンジン仕様には5速ATのラインナップしかないのよね…
フォードはボルボと同じくデュアルクラッチのPowershiftの技術を持っているので、これをガソリンエンジン仕様と組み合わせてくれれば競争力のある車種になるとは思うんだが、わざわざ日本向けにそうした仕様を設定するだけの余力があるのか？5速ATではちょいと厳しいだけに、フォードの頑張りに期待したい。
そして、KUGAに続いてC-MAXやS-MAX、そしてふたたびフォーカスなどの導入といった流れになってくれると、輸入車の中でも大衆車クラスの選択肢が広がって楽しい状況になる。
激烈な円高ユーロ安が進行していることも追い風になっているので、フォードジャパンには欧州フォード復活第一弾であるKUGAを、魅力的な装備と価格でリリースしてもらいたい。
この記事へのコメント
久我山太郎
私は５ＡＴでも良いと思いますよ。いまだに４ＡＴを売っているメーカーもあるくらいですから（苦笑）