下取り保証で気付くこと

 
Audi Trade Back Program
お乗り換え時の下取り価格に不安はありませんか?アウディなら最大50%の下取り価格を保証。高い価値を保ちつづけるから、次の新車購入にも余裕が生まれます。アウディは、ここが特別、だから安心
http://bit.ly/bq2OWk

 
プレミアムブランドを維持するためには、中古車の販売価格もある程度の高値で推移をさせなければならない。
そのために、下取り価格をコントロールしてるのは、別にアウディに限った話ではない。

輸入車の例に倣ってレクサスも最初から下取保証の姿勢を打ち出しており、実際中古車として売られている車種の価格は高値を維持している。
そんなわけで、アウディが下取り保証サービスをアピールしている。
3年間で乗り換えるのなら、最大50%での下取り保証。

30000km以内 50%
40000km以内 40%


ということで、年間1万km以下であれば、50%の下取り価格を保証することになる。

一般にクルマは新車でも一度登録するだけでその価値は60%まで下落する。
そう考えれば、30000kmで50%というのは良心的な設定と思える気がする。

じゃあ、実際の例に当てはめて考えてみよう。
アウディで最も安い車種は、A3 SPORTSBACKが299万円~となっている。
つまり50%保証ということは149.5万円ということになる。

逆に言えば3年間で149.5万円の価値の下落があるわけだが、3年間を楽しむために149.5万円というのはどうなんだろうか?

もちろん車両価格が高くなったり下取り率が下がればこの額はもっと大きくなる。

冷静に考えると、道楽者じゃなければ、たとえ50%を保証してくれるからとはいっても、そう簡単に買い換えたい気持ちにはならないはずだ。

日本人のクルマ離れの話とも直結してくるのだが、新車でクルマを持つのは、標準価格が高い割に耐用年数が短く、維持費が掛かるという点において、その価値分の満足を与えてくれないんじゃないか?という点に気が付いてしまったことから起きているとおいらは思う。

別に200万の国産車だって、3年後の下取りは同じく良くて50%程度。
3年間で100万円だ。
それだけの価格メリットがあるんだろうか?

クルマが生活の足になっている地域は別として、やはり都市部で価格メリットを生むには、とにかくクルマを活用するしかない。
活用するためには、高騰するガソリン代や駐車料金といった派生支出が増加する。

つまり、根本的にお金に余裕が無いという昨今の状況において、クルマを趣味として割り切れない限り、そうやすやすと買い換える気も起きない。
ひいては、クルマを所有する意義そのものにも疑問符がついてしまった。
これが昨今の新車販売に取り巻く状況だ。

ステータスとしての存在、そしてクルマがあることを想定したライフスタイルを当たり前としてきた消費者層の価値観と、バブル後のゆとり世代の価値観が明確に異なるのは広く知られるとおり。

ということで、下取り価格を消費者に意識させるということは、こうしてクルマを所有する意味というものを再認識させる機会になってしまうこともあり、諸刃の剣であるということを言いたかったのだが、相変わらず話がズレまくってるな。
 


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