プジョーシトロエン総括
岡崎五朗によるプジョーの総括。
206が導入されてからもう10年になるのね。
おいらがプジョーに乗り始めたのは2003年からだったので、そこからゆるーくうぉちしてきたわけだが、おおむね岡崎五朗の言うことに賛成だ。
岡崎五朗は、プジョーの苦戦の原因を価格戦略の誤りにあるとしている。
おいらもこのBLOGでくどいほど指摘してきたが、こうして自動車評論家がプジョーの価格戦略に触れることはあまりなかったのは何の引力が働いていたんだろう?
ただ、岡崎五朗の指摘の中でひとつだけ異を唱えるとすると、MTなどのモデルバリエーションが豊富だったというが、実際はそれほど褒められた状況ではなかったと感じている。
象徴的なのがMT仕様の投入だ。
207も308も、GTグレードにはMT仕様を最初から投入したりしていたが、いわゆる素のモデル(エントリーグレード)にMTを用意するのがかなり遅れた。
これにより既存のプジョーオーナー(特にMT海苔)が一斉に離れてしまったという点は見逃せないだろう。
308のMTが欲しくても、GTiは3ドアだから…なんて人はかなり多かった。
後からMT仕様をエントリーグレードにも投入したが、タイミングを完全に逸してしまった。
エントリーグレードへのMT投入は、モデル登場時、もしくは遅くても半年後までには用意しないと、需要が一番熱い時期を逃してしまい、結果として出したが売れなかったという悪い実績が残ってしまう。
反面、客の側に問題が無いわけでもない。
MT仕様を出せといいながら、結局のところ買わないなんてことがあったから、先日の207MT在庫一掃キャンペーンなんてものをプジョーがやらなければならなくなったわけだ。
ここで妥協点を探るとすると、MT仕様については台数限定でいいと思う。
客側も、いつでも買えると思うから購入のアクションを起こさないわけで、台数限定で需要を煽るぐらいのことは、実需要を考える上では許されるのではないかと思っている。
だから、モデル登場またはマイナーチェンジのタイミングと同時に素のグレードにMTモデルを設定してもらいたい。
話が逸れたが、一度逃げた顧客を呼び戻すのは至難の業ではあるが、こうして問題点が明らかになっている(というより、こうした事を書かせるマーケティングがある)からには、過去を断ち切り良い方向に進むための禊(みそぎ)なのではないかと思ってみたのであった。
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