ハマーがエコカー補助金対象なんてのは世界中探しても日本ぐらいのものじゃないだろうか。
すばらしい国、ニッポン。
エコカー補助金 輸入車15ブランド決定 ハマーも対象に
(注)PHP(Preferential Handling Procedure):輸入自動車特別取扱制度
わが国への年間輸入台数が2,000台以下の自動車に適用される特別に簡素化・迅速化された安全・環境基準に係る認証のしくみ。1986年に米国からの要請に応えて導入。
本制度の下で輸入された自動車は、審査の簡素化・迅速化のため、通常の手続きである型式指定制度において算出される我が国における公式燃費値等を有していない。
エコカー補助金制度では、公式燃費値等が活用されているため、PHP制度の下で輸入された自動車は対象となっていなかった。
ってことで具体的な対象車種は以下の通り。
【PHPエコカー補助金対象車】
■アウディ
S6
S6 アバント
■アルファロメオ
Brera 2.2 JTS
Spider 2.2 JTS
■キャデラック
CTS 2.8 ABA-X322A
CTS 3.0
CTS SPORT WAGON 3.0
CTS 3.6
CTS SPORT WAGON 3.6
STS 3.6 ABA-X295S
■クライスラー
GRAND VOYAGER
■シトロエン
C4
C4 Picasso
C5 2.0
C5 ツアラー 2.0
C6 エクスクルーシブ
■ダッジ
JC SXT/RT
■ハマー
H3 V8
■BMW
X5 M
X6 M
■BMWアルピナ
B3 BiTurbo Cabrio
B3 BiTurbo Touring
B3 BiTurbo Touring Allrad
B7 BiTurbo Limousine ABA-JM10
B7 BiTurbo Long ABA-KM10
D3 BiTurbo Coupe
D3 BiTurbo Touring
■MINI
MINI JCW CLUBMAN
MINI JCW CONVERTIBLE
■フィアット
Grande Punto
Panda
■フォード
エスケープ XLT/LIMITED
■プジョー
207
207 Style 1.4
207 SW GTi
308 GTi
■メルセデスベンツ
E320 CDI
E320 CDI ステーションワゴン
G500
G550
■ルノー
トゥインゴ
トゥインゴGT
ニューカングー
メガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ
コレオス
※ちなみにPHP以外にも既に補助金対象車種はけっこうあります。ココを参照のこと。
エコカー補助金(助成金)とエコカー減税は違います、というところを明言した上で話を始めようか。
エコカー補助金(助成金)制度は、『一定の燃費基準を満たした』クルマが対象となる。
それに対してエコカー減税は、『排気ガス性能☆☆☆☆かつ2010年度燃費基準+15%以上』が条件となる。
つまり、補助金は燃費の基準を満たしていれば対象になるが、減税はさらに排気ガスの基準を満たしていて、なおかつ燃費基準+15%という高いハードルが付く。
詳しくはここで考察したので見てちょうだい。
輸入車の環境対応ってどうなのよ?
で、従来までは対象にされていなかったPHP制度によって輸入された車もエコカー減税&補助金の対象になったということなわけだが、結果として上記したように車重のある、どう見てもエコとは思えないクルマが対象になった。
しかも、補助金の対象にはなっても、減税の対象にはなっていない点に注目。
特にハマーが補助金の対象になるという、この象徴的な結果により、制度の欠陥性がわかりやすい形で浮き彫りになった。
日本でもアルファードがエコカー補助金対象ということで失笑を買った時点で、どの道この制度はおかしいと多くの人が思うようになってはいるのだが。
それに対して、輸入車のエコカー減税対象車種は、今のところの以下の車種しかない。
上記URLの通り、日本の排ガス規制に対応し、なおかつ高い燃費レベルをクリアしたという意味で、真に日本市場への対応の努力を行ったのが、以下の車種であると言える。
(制度の欠陥という点はとりあえず置いておく)
【エコカー減税対象車】
■メルセデス・ベンツ
Sクラス HYBRID ロング
E250 CGI
■フォルクスワーゲン
Golf TSI Comfortline
Golf Variant TSI Trendline
■アウディ
A3などを4月より順次投入予定
本当にエコの視点で輸入車を選ぶのなら、こうした車種こそ選ぶべき話ではないか、と。
っていうか、エコカー減税&補助そのものが景気浮揚のための新車購入支援制度の意味合いが強く、そこにはトヨタを始めとした各自動車メーカーの働きかけが強かったのは事実であり、それに政治屋が乗っかった図式だった。
そこに外圧があったもんだからあっさりと対象を広げてしまったことにより、エコカーへの買い替え促進という本来の意味を成さなくなった。
ここでもやはり自動車行政のグランドデザインが不在であり、それが日本のクルマ社会をおかしな方向に導いていることは間違いない。
何らかの形でメリットを享受している人が多い中で調整を進めるのは難しいが、日本の自動車需要がピークアウトした状況と、今後新興国での激しい競争の中で生き抜いていかなければならない国内メーカーの事情を考えると、必然的にグローバルな方向に基準をシフトさせていかなければならないことは明白であり、排ガスを含めた環境規制も、軽自動車に代表されるドメスティックな税制基準も見直す時期に来たんだと腹をくくるべき時ではないかと強く思う。
(グローバルな基準に則すことで、輸入車メーカーも商売しやすくなるので、選択肢が広がりやすいメリットもある)
CO2排出量に応じた課税という議論が進んでいるが、欧州などの基準に順ずるような形であれば止むを得ないと思う今日この頃。
少なくとも、エコカー減税&補助金に浮かれるよりははるかに前向きだとは思うのでね。
この記事へのコメント
姫
車齢13年以上の車を廃車にして乗り換えないと
補助金出ませんからね
(減税対象車はそれだけで補助金もでる)
補助金は古い車の淘汰が目的ですから
「ハマーがエコカー補助金対象」でも
おかしくないです
(減税はエコカーの普及が目的です)
なので補助金対応といいつつほとんど適用されないと思う
姫
アルファードは減税対象車だったりするので
政策が失笑ものなのです
(補助金のみだったら普通)
アルファードの減税対象はたしかに噴飯ものだが。
姫
だからね
ハマーだけ買っても補助金は出ません
逆エコカーたる古い車を廃車にしてるから
補助金が出るのです
エコカーでなくても今の車は古い車よりは
相対的にエコだという前提に補助金は出ています
(エコカーである方がより良いのでエコカーだと
補助金に加えて減税もされます)
俺もうこのハマーV8に補助金支給ってNEWSを聞いた時から地球温暖化は信じてない。金儲けのためのでっち上げさ