仏プジョーと三菱自の出資協議、取得価格で難航
PSAの株式30%を保有するプジョー家が、市場評価でPSA株を上回る三菱自動車株式を購入するのは割高とし、不利な株式交換を通じてPSAの議決権を失うことに難色を示している。
PSAのフィリップ・バラン最高経営責任者(CEO)は投資家に対し協議が決裂する可能性もあるとし、決裂した場合に備えるよう求めているという。
提携の話が表沙汰になったのは12月3日のことだったが、おいらはその時、「PSAはババを掴まされたのではないか」と書いた。
三菱自動車には、残念ながらPSAが期待するほどの企業価値は無いと思われる。
技術が欲しいのなら技術提携に留めておくべき話だし、規模の拡大が狙いであれば、開発力ならびにコスト削減の具体的なメドを立ててから企業価値を再評価すべき話だし、いずれにしてもPSAにとってお得な買い物とは思えない。
三菱自動車は過去の危機的状況において、三菱グループに4300億円の優先株を引き取ってもらってなんとか維持してきた状態であり、その転換期限も2014年6月と設定されている。
この期限までに独り立ちできる状況に改善しなければならないのだが、現実問題として厳しい状況だ。
VWとスズキのような、協力的ながらも緊張感のある関係を築こうという意思も感じられない三菱とPSAの資本提携は、思い描くほどの具体的成果を上げられないんじゃないかと思う次第であって、無理してまで進めなくていいと思う。
どうせだったら三菱とは技術提携に留め、資本提携はマツダにでも手を出してくれた方がよほど世界のためになるんじゃないかと思う次第。
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