トヨタがVW販売から撤退へ

 
VW、トヨタとのディストリビューター契約を終了

プレスリリースも出ている。
トヨタ自動車によるフォルクスワーゲン車のディストリビューター契約終了について

すでに直営化を進める動きがあったものの、先日のVWがスズキのと提携を発表したのが決定的になったと言えるかもしれない。
全国のディーラー網の半分近くを運営してきたトヨタ系列のDUO店がVWとのディストリビューション契約を終了とのこと。

DUO店はそのままVWの直営店として運営されることに。

VWといえば、日本の輸入車市場の中では長くNo.1の地位を独走し続けているブランドであり、初代ゴルフから築き上げてきた実用車のイメージを崩すことなく現在も快調にビジネスを展開している。
その影には販売代理店としてのヤナセの存在があったわけだが、VWの日本法人設立および1991年にトヨタがVWの販売に参入したことによってヤナセが撤退したのは大きなニュースになった。(2005年に限定的に再開)
それ以降ファーレン店と、トヨタ系列のDUO店で全国に250店舗を持つディーラー網を構築した。

DUO店に関してみれば、250店舗中134店舗を有し、昨年の実績においては45522台の実績中DUO店は21774台を販売するなど、十分な影響力を持っていたことからすると、トヨタ側としてはいろんなノウハウの吸収という意味でも手放したくなかったであろうことは十分推測できる。
リリースの中では、VWがグローバルな販売体制見直しにあたり、直営化することのメリットを優先したことに触れられているが、コストやオペレーションの観点からすれば確かに直営化はメリットが多いと言える。
(反面、日本の事情よりVW本社の意向がダイレクトに反映されるというデメリットも存在するが…)

またひとつの指標として、全体的に縮小傾向の日本の輸入車市場にあって、直営化して販売を強化しようという姿勢は、当面日本市場に対して積極的に投資を行っていこうという判断であるとも言える。
この結果がさらなるVW一強体制を作り出すことになると、他のブランドがたまったものではないが…


ただ気になる点が。

個人的な感覚からすると、DUO店の接客レベルはそれほど高くないという印象が強かった。
今まで何回か複数のDUO店に試乗に訪れたことがあるが、売らんかなの姿勢が強すぎて、商談をしていてあまり気持ちが良いものではなかった。

特にDUO店は値引きに頼った売り方をしてくる部分があり、こちらがクルマに何を求めているかという点をヒアリングして商談するというスキルに欠けていた印象だ。
直営化されることでこのあたりは改善されるんだろうか?

基本的に譲渡契約だろう人材も含めてそのまま転籍することになるだろう。
現場の意識を変えるのは結構大変だぞ?

まぁそれでもこれで半径7km以内に3店舗のVWディーラーができるので、足を運びやすくなるのは間違いないんだけどね。
  
 

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