こんなことやってるようではプジョーに明日はない

308style.jpg

プジョー308に廉価な新グレード登場


ハッキリ言おう。
プジョーは終わった。

プレスリリースに細かい説明が出ているので一通り目を通してみた感想だ。

今このタイミングでAL4(4速AT)を投入してくる意味はいったい何なんだろうか?
少なくとも、6速ATの導入は決定しているので、それまでのつなぎという意味での投入だろうか?
それでも数ヶ月間のためだけにこんな車種を投入してくる意味もないし、既存ラインナップの値下げを示唆するものでもない。

可能性として考えられるのはこういうことだ。
マイナーチェンジ(6速AT投入)まで、あわよくば2009年の販売実績を少しでも上積みしたいから繋ぎの車種を投入した。

薄ら寒い想像ではあるが、来年の前半ぐらいから6速ATの投入が始まろうとしているのに、こんな中途半端な価格で競争力を保てるとでも思っているんだろうか?

これでグレード展開はこうなる。

308 Style 269万 ←New
308 Premium 299万(MTは289万)
308 Cielo 345万
308 GTi 355万
308sw Premium(新) 319万 ←New
308sw Premium(旧) 339万
308sw Cielo 389万


今回の廉価グレード投入の問題点は以下のとおりだ。

 (1)308 Styleの価格が高い
 (2)来年6速ATが出てくるのに、今さらの4速AT追加
 (3)308sw Premiumが“プレミアム”に相応しくない改悪をされた


308シリーズの不振は、主にその価格と装備のアンバランスにあった。
従来までの最廉価グレードの308 Premiumが299万円~という設定は、競合他社と比べるまでもなく単純に高いといという指摘が強かった。それが販売実績の低迷という形で現れているのは周知の事実だ。
また、ボディサイズの大型化と4速ATという問題点が、商品力を下げていることは疑いようも無い。

ボディサイズについては日本専用に小さくするわけにもいかないから、このままで売らざるをえない。
しかし、4速ATに関しては、マイナーチェンジで6速AT化されることが決定しており、すでにその準備も進められている。
投入は2010年上半期という具体的な時期も見えているだけに、今は商品力を回復させるための準備期間とするべき時期だ。

そうなると問題は価格ということになるわけだが、207シリーズをマイナーチェンジで値下げをしたように、308シリーズも当然値下げが期待されるわけだ。
そこで308シリーズの最廉価グレードであるStyleの価格が上位グレードの価格を決定する重要な指標になる。

てっきり6速AT投入で308 Styleが投入されるものと思っていたが、この時期に旧型の4速ATを搭載しているにもかかわらず、価格は269万円という信じられない価格設定になった。
廉価グレードがこの価格ということは、バランス的に上位のグレードの価格に変更の余地が無いことを意味している。
これは大きなマイナスだ。

308swPremium_new.jpg

また、308sw Premium(新)は
従来モデルより独立開閉リアハッチガラス、クルーズコントロール、パフュームディフューザー、盗難防止アラーム、前席ランバーサポート、後席サンシェード等、一部装備を簡略化し、従来より20万円安い319万円という価格を設定しました。

ということになり、装備を簡略化したものの、Premiumの名を掲げ続けている。

走行性能に関する削減は無いものの、快適装備の大部分が簡略化された状態であれば、少なくともグレード名称は廉価版の“308sw Style”を名乗らせるべきではなかったのか。
これをプレミアムと称してしまうことは、プジョー車種の装備水準の低下を意味することになり、接客する上で大きな支障が出るんじゃないのか?

しかもこちらも装備を簡略化しても価格は300万を切ることができなかった。
これじゃあ実質的に改悪じゃないか。

市場に求められている308の価格帯はこの辺だ。

308 Style 229万
308 Premium 249万
308 Cielo 299万
308sw Premium 299万
308sw Cielo 319万


これは、競合メーカーのラインナップや旧307シリーズの価格を参考に設定しているものだが、要するに商品力としての販売のボリュームゾーンに収めるとなると必然的にこのぐらいの価格にしなければならないという事を意味する。

中途半端な価格変更では、もはや相手にされない状況になっているのをプジョーはわかっているんだろうか?

この先の展開を考えてみると、マイナーチェンジを機にもう一段の値下げが行われると予想される。
もしそうなった場合、今回発表された中途半端な廉価グレードを買ったオーナーは激怒すると思うぞ。
性能が上がって値段が下がることになるわけだから。
それで損するのは他ならぬプジョー自身じゃないのか?

今のプジョーに必要なのは、もはや何の施策を打ってもムダな308の状況なのだから、ラインナップを変にいじらずに、ディーラーへの販売報奨金を上乗せすることで、せめて現場レベルで値引きによるお買い得感を出すことに徹するべきだ。

廉価グレードとはいえ、新しい車種が出たらディーラーは仕入れをしなきゃいけないわけだろう?
今こんな中途半端なグレードを喜んで仕入れられるほど、プジョーディーラーに余裕はないはずだが。

今回の新グレードは、

客にとってメリットがなく、
ディーラーにとってメリットがなく、
プジョーというブランドにとってもメリットがない。


こういう小手先のことをやるより、一日も早く値下げと6速AT化を前倒しすることに全力を傾けるべきじゃないのかと強く思う。
 

この記事へのコメント

  • びっくりしまし太郎

    私もプレスリリースを読んでビックリしました。

    StyleをNAエンジンに格下げしたのはコストのためでしょうから構いません。それならば重たいボディに非力なエンジンを組み合わせるならATの多段化は必須のはず。

    装備削減はあとから自分でオートバックスで市販品を装着すればカバーできますが、エンジンやミッションはあとから取り換えるなんて普通では難しいことです。だからこそ基礎部分を放置するのは意味が分からないし、明らかに購入意欲が減退しますね。

    プジョーじゃなきゃイヤだ!という人でなければ、このスペック・この装備なら同じ値段でVWを購入するのは自然なことだと思いました。

    とりあえずベースグレードにプレミアムを名乗るのをやめるところから改善してほしいですね。
    2009年11月26日 22:09
  • 元プジョー乗り

    初めまして、「元プジョー乗り」(307SW)です。
    冗談かと思うような設定ですね。もしかして今販売中の「Navi Plus」のお買い得感を強調するための「噛ませ犬」でしょうか?実際「Style」は1月納車ですからね・・・しかも「Sw Premium」なんて「Navi Plus」と比べると実質値上げですからね。これなら「citroen C4」の方が”まだ”お買い得です。ちなみに6AT導入は2月頃にCC、6月頃にそれ以外の車種の予定みたいです。なんで、こいつらの「買い時」は6AT導入時に出てくるであろう「セレクション」とか「登録済み未使用車」ですかね。(10月登録の前年比プラスも207の自社登録が貢献したみたい・・・最近それらしい中古がいっぱい出てますね)
    2009年11月27日 00:01
  • びっくりしまし太郎

    追記です。

    プジョーのウェブサイトに掲載されている「主要諸元」を読んでビックリしました。なんとターボエンジンよりもNAエンジンの方が燃費が悪いです。
    ・・・単純に考えれば、重さとパワーのバランスとれないから、エンジン回転を上げねばならず非効率になっているということですね。

    2009年11月27日 08:19

この記事へのトラックバック