▲部屋に入るとこんなのが置いてある
我が家から山形は、我が家から京都へ行くのと同じぐらい遠い。
どちらも片道400km。
しかし、高速道路を使えば、そんなに遠いという感じはしない。
しかも東北道で浦和から山形まで片道1700円とかいうのを体感してしまうと、日本がぐっと狭くなった感じがするから不思議だ。
そんなわけで、週末の連休を利用して山形まで行き、大学時代の友人の赤ん坊をぷにぷにした後、駅にほど近いアパホテル 山形駅前大通に宿泊した。
確かにネットで調べた際の価格は安かった。
110cm幅とはいえセミダブルベッドの部屋で、2人一泊5600円というのは、そんじょそこらのカプセルホテルや素泊まり宿でもなかなかお目に掛からない値段だ。
アメリカを一人旅して、モーテル(MOTEL)やユースホステルを泊まり歩いた経験があり、それこそピンからキリまで部屋の質を体験してきたおいらからすれば、基本的にホテルに対してはあまり多くを求めないようにしている。
とりあえずそこそこ清潔でベッドに虫がいなくて、寒くも暑くもない部屋でくつろいで寝れればそれでいい、という考えを持っている。
その意味で、ビジネスホテルなどの部屋の狭さという点についてもあまり気にしない。
ただし、ウザいのだけは勘弁して欲しい。
この線だけは譲れない。
ホテルの役割は、客に対して干渉しないことが重要だと思うからだ。
その意味で、アパホテルというのはおいらの宿泊経験からすると、ワースト認定にしたいぐらいウザい体験だった。
アパホテルのWebページにはこんな言葉が躍っている。
BEST for the Guest-「お客様に最高のおもてなしを」という基本理念はアパホテルが変わらず掲げ続けてきたテーマです。全国のアパホテルは客室の設備、レストランやフロントでのサービス、大浴場やエントランスといった共有空間、全てにおいて最高級のクォリティを追求してきました。たとえ一夜であっても、お客様が夢を実感できるような時間と空間を提供すること。泊まって良かったと思ってもらえるような心配りこそが、ホテルの原点であると考えているのです。
言ってることは立派だよ。
その言葉が実践されていれば、さぞやいいホテルになるだろうとは思うよ。
いや、別に部屋の狭さに文句を言いたいわけではない。
(山形のアパホテルは既存のビジネスホテルを買収して運営しているため、基本的に1人が泊まる超コンパクトな部屋の造りになっている)
インターネット完備と言いつつ、接続してもIPアドレスが取れないといったトラブルも笑って済ませてやる。
妻が調子悪くなった際に、フロントに胃腸薬をもらいに行った際の対応も良かった。
何がウザかったのかというと、社長の元谷芙美子、あんたの出しゃばりな姿勢がウザいんだよ。
そんなわけで、目立ちたがり屋で有名な元谷芙美子率いるアパホテルである。
元谷芙美子がどれだけウザいかというと、アパホテルのWebページにこんなコーナーが用意されている事からも容易に想像がつく。
Webだけだったらいいのだが、困ったことにこの雰囲気をそのまま持ち込んだのが、アパホテルという存在だ。
フロントのあるロビーには、元谷芙美子関連のグッズや書籍を販売するコーナーがドーンと展開されているかと思えば、エレベーターに乗ると液晶画面にデカデカと元谷芙美子がアパグループがどれだけすばらしいのかをアピールするCMが流されていてウンザリする。
部屋に入るとダンナでありアパグループのCEOである元谷外志雄が著した『報道されない近現代史』や、タウン情報誌のような名称とは似ても似つかないほどの主張が満載な『AppleTown』なる本が目立つところに配置されている。
聖書のように、引き出しの中にそっと入ってるんじゃなくて、壁面に目立つように置いてあるのだからたまったもんじゃない。
夫婦そろって目立ちたいらしい。
これはサービス精神ではなく、単なる自己主張だよ。
しかもかなり低いレベルの。
不特定多数の宿泊客が訪れるホテルの部屋に、これだけ明確に強い主義主張を押し付けてくるのは、迷惑以外の何者でもない。
(聖書が主義主張が少ないとも言わないが…)
これを見た時点で、アパホテルは客にくつろいでもらうことを目指しているわけでもなく、もてなしをしたいというわけでもないことが明らかだ。
低価格戦略で業績を伸ばしているのかもしれないが、それは単に安いから客が来るだけであって、アパホテルを気に入っているわけではないということを理解すべきだ。
少なくとも、おいらは二度とアパホテルに泊まろうとは思わないし、人にも決して薦めない。
値段の安さの代わりにこうした主義主張を押し付けてくるのであれば、おいらとしてはまったく以ってNo Thank You だ。
まったく、アパホテルの宿泊は酷く不快な体験であった。
(重ねて書くが、スタッフの対応は決して悪くはないが、あんなホテルで良しと思っているのなら、やっぱりそれはホテルマンとしてのセンスを疑わざるを得ない)
この記事へのコメント
あいざー
言わなかったけど自分も君と同じホテルに泊まっているから気持ち分かります(笑)まったく同意見でした。
その後同価格で居心地の良いホテルを見つけたので、以来このホテルチェーンには泊まったことはなけど、部屋にある「すばらしい」本は引き出しにしまえば別にうざい訳でもないし、ロビーのグッズ類は苦笑してスルーしてしまえばいい。
アパほどではないけど、さりげなくドーミーインや東横インでも見られるし、ホテルのオーナーさんって人生哲学を自慢したい人が多いのかも。
また「ぷにぷに」においでください(笑)。