ちらちらと噂は出ていたが、記事になったのでご案内。
仏プジョーシトロエン、主力小型車1割値下げ 200万円以下も
仏プジョーシトロエングループ(PSA)は10月、日本で主力小型車「207」を約1割値下げする。既存の4グレードの価格をそれぞれ20万円前後引き下げ、最も安いタイプで約190万円と、同シリーズで初めて200万円を切る価格にする。日本での販売台数の減少が続いており、値下げで日本車メーカーに対抗する。日本限定で価格を下げるんじゃない。
207のハッチバック車のデザインを見直した改良モデルを全世界で発売するのに併せ、日本限定で価格を引き下げる。価格は最廉価車「スタイル」で現在の210万円から約190万円、最上位車「シエロ」で266万円から約250万円にする。199万円の新グレードも追加する。
日本限定で不当に高かった価格を適正に戻すだけの話だ。
207は10月にマイナーチェンジが実施されることになっており、これを機に約1割値下げという方針に舵を切ったことになる。
おいらだけでなく多くの者が、プジョーの価格施策は高すぎるという指摘を何年にもわたって行ってきた。
特に207から始まったプレミアム路線のおかげで、大衆車カテゴリーから飛び出してしまいそれによって年間販売台数も下落の一途を辿っている。
このプレミアム路線に引きずられ、308も結果としてHBで299万~というクレイジーな価格設定により、今年の販売台数は全盛期の半分近くまで落ち込む見込みだ。
206の頃から30万円も値上げされたら、誰でもプジョーは高くなったと言うわなぁ。
テコ入れのために207の1.4Lを導入したものの、200万を切る価格を期待されていながら実際は210万円というガッカリプライスで、人々は無言で去っていった。
ってことで、207が発売されてから2年ちょっとの間に、プジョーは多くの既存客(特に206オーナー)を他社に奪われている。
その急先鋒はBMW MINIであり、Fiat500であり、グランデプントであり、マツダのデミオだったりする。
206から207への乗り換えが進んでいないことは、ディーラーでもよく話題に登っている。
PCJも状況は極めて不利であること自覚しているだろう。
価格を下げることでやっとライバルと同じ土俵に上がることができた。
しかし、上がることができただけであって、ライバルに勝る魅力を備えたわけではない。
ボディサイズの問題や、一度落ちたブランドを再び持ち直させるには並大抵の努力では適わないことも覚悟しておくべきだ。
ナビプラスといった特別仕様車や現場での値引きなどで値下げの努力をしていたのは認めるが、やはり標準価格の与えるイメージは大きい。
それを見直す一歩を踏み出したことを、ここは素直に歓迎したい。
時すでに遅し、なんてことにならないことを祈る。
新型207に関しては、すでにディーラーで受注を開始している模様。
情報が欲しければ、最寄のプジョー店に行ってみるのがいいだろう。
この記事へのコメント
毎日読んでます太郎
こんばんは、いつも(会社でも自宅でも)拝読しています。
私もプジョーに魅力を感じて購入を検討していますが、なかなか決断できずにおります。
私は308を検討していますが約300万円という状況において、その値段なら他メーカーにも魅力あるクルマがあると思い悩んでいます。
対応してもらっているプジョー東京・世田谷店のセールス担当者のことは気に入ってますが、ハンコを押せずにズルズルしてしまいました。
ATのギア数が増えて、価格が下がるまでプジョーは諦めようか、そんなことを考えています。
これからも海鮮丼太郎さんのブログを楽しみにしていますね、それでは。
それはまた恐縮です太郎
欲しいものを欲しいタイミングで買うことに意義を見出す人と、買うからには徹底的に満足感を求める人です。
207ccなんかを一発で気に入って買っちゃうようなお姉さんとかは前者、おいらみたいにぐだぐだと情報を漁っては一番いいタイミング(商品力、価格含めて)で買ってやろうとするのが後者だと言えます。
どちらが悪いという話ではなく、価値観が異なるって話ですね。
で、後者の視点で語らせていただくと、今の308に商品的魅力は感じられません。
やはり問題点は、AL4のマッチングの悪さと、競合他者に比べてあまりにも高すぎる価格の2点です。
特にAL4に関しては、シフトショックという欠点は改善されたものの、60km/hを超えないと4速に入れられないという変な制限がかけられてしまったせいで、特に市街地を走っている際にストレスを感じます。
もっと端的に言うと、走ってて楽しくありません。
低速からトルクがリニアに発生する素性の良いエンジンを積んでいるだけに、この部分に関しては個人的に納得がいきません。
逆に、6MTに関しては、自分の思い通りにトルクを使った走り方ができるので、6MTであれば今選んでも悪くないと思ってます。
で、308を取り巻く状況ですが、最大の欠点とされているAL4の刷新が決定していることを考えると、よほど値段のメリットがない限り、今は購入のアクションを起こす意味がないと思います。
12月になると年末決算でビックリ価格が出てくることが十分に考えられますので、価格メリットを考えるのであればひとつの決断時期だとは思いますが、来年早い時期に6AT投入ということを考えると、待てるんだったら待ってみるのがいいのではないかと思います。
購入するタイミングと、クルマになにを求めるかという点に関する優先順位をつけてみると、その辺の考えは整理しやすいと思います。
よろしければご相談にのりますよ。
ってことで、地味に更新してますが、これからもご覧頂けますと幸いです。
丁寧なお返事に感謝です太郎
デザイン・乗り心地ともにドイツ車よりも好印象なのですが、ATやそれらに起因する燃費の悪さ・・・なのに価格はVWゴルフとほぼ同等。フィアットやMINIはスペックではプジョーと同等のようですが、割安感を感じます。
海鮮丼太郎さんに相談してよかったです。プジョーを新車で購入するのは見送ろうと思います。スペック向上・競争力ある価格を感じられるようになったら、その時は改めてプジョーのお店に行こうと思います。
ただ、現在のクルマが古いので買い替えないといけない事情もあり、中古のプジョーを探してみようと思うのですが、プジョーの中古車はとても安いように感じるのですが、これは品質の問題なのでしょうか、それとも人気の問題なのでしょうか。
海鮮丼太郎さんにこうして直接ご教授いただけて嬉しいです。
返信が遅くなりまして申し訳ありません太郎
今回購入を検討される中古車を、どのような位置づけにされますかね?
ある程度長くのるおつもりなのか、一定期間を乗り潰すようなイメージなのか、それによっても選択の仕方が変わってくるかと思います。
また、どの車種をどのぐらいのご予算で?という点も重要になるわけですが、プジョーの中古の選び方というのは大別するとこんな感じになるかと思います。
(1)そこそこ程度のいいタマを買って長く乗る
(2)とにかく安く、壊れるまで乗る
(3)現行車を安く買う
(1)に関しては、2~3年落ちぐらいを多少高くても認定中古車などを買ってきちんとメンテナンスし、大切に乗り続けるようなイメージですね。
車種にも寄りますが、選択肢は一番多いと思います。
(2)は、4~7年落ちぐらいで、比較的過走行だけど激安のタマを狙うっていうイメージですね。
でも、認定中古車やメンテナンス履歴がきちんとしたものであれば、過走行車でもある程度安心して乗れるメリットがあります。
安く買った分、余剰資金をメンテナンス費用にプールしておくこともできます。
(3)は、俗に言う新古車(登録済展示車)やデモカーアップなどを狙うという方法ですね。
走行3000kmぐらいのタマが、ほぼ100万落ちだったりするわけで、これぐらいになると価格メリットというのが出てきますね。
http://www.carsensor.net/usedcar/search.php?STID=CS210610&PTN=1&SMAX=3000&AREA[]=%E9%96%A2%E6%9D%B1&BRDC[]=PE&CARC[]=PE_S033&PN=0&SORT=2&AL=1&PN=0&GPN=
このあたりの方針が見えると、選び方というのも見えてくるような気がします。
プジョーの中古がドイツ車などに対して相対的に価格が安いのは、単純に市場原理と考えてよろしいかと思います。
ブランド力が低い(人気がドイツ車に比べると低い)ため買取額が低く見積もられてしまい、その分販売価格も安くなるという理屈です。
(ディーラーもそれが当然のように言うのには閉口しましたが)
特にプジョーはディーラー以外に買い取り店やオークションに流れる率も高く、それが相場を押し下げる要因にもなっているようです。
307以降のプジョーはトラブルがそれ以前に比べると激減していますので、中古車のトラブルに関してはそれほど心配する必要もないかもしれませんが、特有のクセのようなもの(誤警告など)が発生したり、ベルト類の交換を比較的早めに行ったほうが良いという輸入車ならではのメンテナンスコストも考えておく必要があるかと思います。
総じて認定中古車を選ぶことが安心感を得られる可能性が高いと思いますが、メカニックとの相性や補償の有無なんかも含めて、選択肢はいろいろあります。
中古を探してみようと思います太郎
プジョーのデザインや乗り心地は気に入ったので、良い掘り出し物に出会えるといいのですが・・・
これからもほぼ毎日拝読させていただきます、たくさんのプジョーの話題を楽しみにしていますね!
毎回とても丁寧なお返事をいただき、ありがとうございました。
健闘を祈ります太郎
もちろん純粋な中古車でも、メンテさえしっかりしてあれば十分乗れるものが多いので、良きディーラーと良いクルマに出会えることをお祈りしています。
知ってよかった世界太郎
しかし、その連絡があった日の海鮮丼太郎さんのブログで6AT搭載の308が数ヵ月後には登場すると知り、やはり新車購入は見送ることにしました。
・・・私としては4ATを購入した直後に6ATが登場したら絶対に購入を後悔していたと思います。なので”知ってよかった世界ちゃん”でした。しかし、セールスさんからすれば”知られていなければよかった世界ちゃん”だったかもしれませんね。タイミングって本当に難しいですね。
やはりプジョーの中古車を主軸に、いろいろと良いクルマを探してみようと思います。
みんな悩んで大きくなった太郎
クルマって安い買い物ではないですので、後悔はしたくないものですよね。
一番なのは『気持ちよく買って、気持ちよくクルマを楽しむ』ことだと思うんですよ。
ディーラーとの付き合いも続いていくわけですし、少しでもわだかまりが残ってしまうと、満足感を得るのは難しいと思います。
6ATの導入に関しては当方のような素人BLOGだけでなく自動車関連のWebサイトでも記事として触れられている以上、その導入は時間の問題なわけですから、それを踏まえた上で価格のメリットなどを天秤にかけて考えるべきだと思うわけです。
当然6AT導入後は値引きなどは期待できないでしょうから、金額的なメリットを最優先で考えれば現行を安く買うという選択をするのもひとつの方法だと思います。
クルマの買い替えはタイミングも重要になってきますから、限られたリミットで最良の選択をするために、自分にとって何が重要なのかを整理することが大切だと信じています。
実は『クルマ選びをしている時が一番楽しい』なんてことも言われてますので、購入のプロセスも楽しんでくださいね。