あれま、とうとう月販1万台を切っちまいましたか。
2009年4月 9633台
2008年4月 14437台
ということで2009年度初めの月の輸入車販売実績が公表されますた。
前年対比66.7%。
3月決算の反動で4月はクルマが売れないといいますが、それにしてもこの落ち込みはヒドい。
基準値70%の観点からしてみても、さらに落ち込んでいることからホントに需要そのものがなくなってしまったような感じですな。
特に減税&助成関連が話題になってはいますが、国産車ですらそれが起爆剤とまではいっておらず、輸入車に関してはフィアット、MINI、メルセデスのように独自のキャンペーンで話題を作ろうとしてますが、世の中的にはクルマという消費財に対して価値を見出せなくなってるんかなぁ、と。
ほいじゃ個別銘柄で見て行きましょうか。
まずはトップ5から。
VW 2121台(前年対比:85.5%)
メルセデス 1391台(49.4%)
BMW 1750台(66.1%)
アウディ 980台(85.7%)
BMW MINI 772台(56.5%)
ってことでトップ5ですが、メルセデスの中の人は頭抱えてるだろうなぁ…
BMWのターゲットであった層が景気の影響をモロに受けたのに続き、メルセデスのターゲット層も深刻なダメージを受けているということなんか。
法人需要があるので3月の反動で4月が落ち込んだという見方もできなくはないが、それにしても50%を割り込むとなると、非常事態宣言を出すようなレベルではないかと。
とはいいつつ、メルセデスのコンパクトラインナップであるA&Bクラスに関しては、まともに販促活動を行っておらず、しかもあまり環境性能がよろしくないので、昨今のムーブメントに対するアピール力に欠ける。
先日発表した購入サポートプランに関して、車種を限定なんてこと言わずに全車種対応で行かなきゃ台数を挽回するのは難しいんじゃないかと思ってみたりして。
さてもうひとつの衝撃は、BMW MINIの落ち込み。
趣味性が高いクルマゆえに、値上げしてもあまり影響はないのでは?と思っていたが、やはり世間の不況風は等しく訪れるようで。
イヤーチェンジで在庫を絞っているとか、そんなこともないよね?
この消費者の心変わりの原因が何なのか、その真相が気になってしょうがない。
そういえばMINIも助成相当のサポートプランを実施しているが、4月の落ち込みを受けての緊急対策なのかもしれん。
VWとアウディに関しては悪い条件の中では検討している、ということで特に感想なし。
6代目ゴルフの実績が出るのは来月からだろうから、どのぐらい伸ばせるか気になります。
受注は好評らしいんだけどデリバリーが追いつかず登録できないとかいう話もあるようですが・・・
つづいて第三勢力。
ボルボ 361台(56.7&)
プジョー 213台(48.0%)
フィアット 280台(108.5%)
ポルシェ 327台(56.0%)
フォード 188台(70.9%)
アルファロメオ 173台(110.2%)
ヒュンダイ 169台(768.2%)
もうこの辺はダンゴ状態の乱戦模様になりつつありますな。しかも低レベルの。
なんといっても驚きなのが、プジョーよりポルシェが売れているという事実。
今年はじめにもポルシェに抜かれたことがあり、一時的なものと思ったがこりゃどうもホンモノですな。
フィアットに関しては、昨今の積極策が実を結び、今年に入ってから好調を維持しておりますな。
また、BMW MINIが落ち込んだ分をフィアットがうまく拾っている感じがする。
この分だと、今年の年間ランキングはプジョーを抜いて、ひょっとするとボルボすら凌駕するかもしれません。
フィアットの中の人たちのモチベーションは上がってるんだろうなぁ。
で、ボルボさんとプジョーさんです。
ボルボさんは2.0Powershiftのラインナップ登場を受けて、キャンペーンに精を出しておりますが、思ったほど結果に結びついてませんねぇ・・・
S40 Powershiftに試乗したけど、良く出来たクルマだったけどね。
何が足りないんだろうか?
ターゲット層がBMWと被っている点も不調の原因ではあると思うが、それだけじゃないよねぇ?
プジョーさんに関しては、こちらはコメントのしようがないですな。
辛らつな言葉しか出てこなさそうなので。
そして第三勢力の中で異彩を放つ存在、ヒュンダイさん。
前年対比768.2%という数字だけ見てみると、神風状態ではありますが、これも法人向け販売の結果でしょうね。
恐らくはまたレンタカー需要なんだと思いますが、個人的にこういう販売の仕方はアリなんじゃないかと思うわけです。
所有するのはイヤでも、レンタカーで安く乗れるのなら我慢するかっていう発想は消費者側にも十分あるわけで、個人向けに売れないからとそこに固執するより、売れる方向に営業リソースを集中するというのは経営という観点から見れば正しいアクションだと思います。
かなりのディスカウントをしていると思われるが、それでもクルマは売ってナンボの商売なので、こういうインポーターがあってもいいと思いますよ。
おいらはレンタカーでも乗りたくはないけどねw
それ以下のメーカーは軒並み月販100台以下。
ルノーはついにモデル末期のカングーの比率が7割を超えました。どうすんでしょうか?
シトロエンも100台を切って、月に1台も売れないディーラーが出てるとか。
Arm Joe.
ちがった。
嗚呼無情。
来月は果たしてどんなことになるんでしょうか?
想像するのも恐ろしい・・・
この記事へのコメント
なおなお
この数字を見ると、どこらへんの層の人たちがダメージを受けているのかよくわかりますね。
今までは不景気でもダメージの少ない(どころか、恩恵を受けることもあった)層だったのに・・・。
お世話になっているVWのディーラーでは、
取得税・重量税の50%支援のキャンペーンをしてますね。10万ほどの値引きといったところでしょうか。
海鮮丼太郎
http://jazztaxi.cocolog-nifty.com/jazztaxi/cat3298470/index.html
タクシー業界では極めて評判が悪いので、レンタカー方面に活路を見出したってことなんじゃないかと。
なおなお
本題とは関係ないけど、真空管アンプって車に積んでも壊れたりしないんだね。