フィアット、自社の自動車部門とGMの欧州部門の合併検討
数の論理とか、400万台クラブの幻想が忘れられないのか、とにかく規模の拡大こそが正義と言わんばかりのマルキオンネCEO。
忘れちゃならないのが、フィアットの自動車部門って、もともとフィアットグループにおいては不採算部門であるわけで、財政基盤がそれほど磐石とは言い難く、今回の合併話も結局規模をデカくして上場させて当座の資金を集めましょうっていう腹づもりでありましょうに。
今回の話のキーとなるオペルの扱いがどうなっているのか不透明な部分があるのだが、フィアットにとってGMの資産で価値があるのはオペルしかないので、それ以外を引き受けてもムダに組織が肥大化するだけな気がしてならない。
合併によるある程度のスケールメリットというものについては、おいらは割と肯定的に捉えているのだが、いらないものまでバーターで引き取るほど甘いものでもないと思うのよねぇ。
すでにクライスラーというあまり意味を成さないものに手を出している状況に加えてこれだから。
ムダに肥大化して収拾が付かなくなったのがGMであり、兵糧線が延び切って戦線の崩壊を招くというのは故事に学ぶまでもなし。
オペルだけを買収という方向だけで話が収まればフィアットの勝ち。
それ以外のものも引き取るような話になるとすると、これは長期的に見てフィアットの負けだろうと思います。
この記事へのコメント