ってことで、事前に十分検討した。
したつもりだったんだってば。
F906iが発売されてからまだ1年も経っていないというのに、すでに世代は3つほど進んでおり、iPhoneのおかげでタッチインターフェイスが大流行という状況の中で、ドコモにも本気で対抗する機種が必要になった、と。
で、遅れてきた大本命こと、SH-04Aなのである。
何が大本命なのかというと…
・iMode対応の本格的タッチインターフェイス搭載機である
・QWERTY配列キーボードを搭載している
・その他、全部入り
ということで、何かを取ったら何かを捨てなければいけなかった従来機から比べれば、夢のようなマシン…ということになる。
そこで、トレンドリーダーでもある俺様ちゃんとしては、最新鋭ケータイを試さずにはいられない、ってことでここは一発勝負してみることにした。
…とはいいつつ、まだF906iを使い始めてから1年経ってない。
経っていないということは、機種変更の値段で購入することができない。
(一部の店ではできるらしいのだが、値段が高い)
では、1年経つまで待てばいいかというとさに非ず。
こうした新型ケータイというのは旬のうちに楽しまなければ意味がない。
発売からそろそろ1ヶ月経つので、ノウハウの蓄積もかなり進んできた。
旬というのは、こういうタイミングのことを言うのだ。
ってことで、そんな貴方の(&私の)ための盗品市場…もといYahooオークション。
どういう理由だかは知らないが、ほぼ未使用のSH-04Aが大量に出品されており、どれも値段は5万円前後となっている。
機種変更すると6万5000円以上掛かってしまうので、それを考えればかなり安い。
しかも、今持っているF906iを同じくオークションに出せば、だいたい2万円ぐらいで売れることがわかった。
そうなると差額は約3万円だ。
それだったらまぁ許容範囲かな、と。
さっそく一発勝負で落札してみる。
色はブラック。
開封後1時間程度使用とかいう条件はこの際気にしない。
ブツが届いたのは、実は山形旅行中だったりしたのだが、そんなこともあろうかと、山形&新潟の量販店でSH-04A用の充電スタンドx2個とバッテリー、そして液晶保護フィルムを調達しておいたのだ。
どこも品切れでえらく探し回ったが。
ってことで、開封するまでに1週間を要したが、FOMAカードを移設してさっそくファーストインプレッション。
・・・使いにくい。
■インターフェイスが使いづらい
従来のフリップタイプであったF906iから大きく異なっているのは以下の点。
(1)傾きセンサーによって、縦横どちらのポジションでも使用可能
(2)タッチセンサーによる操作が可能
(3)QWERTYキーでも操作が可能
ということで、同じ操作をするにしても複数の方法が存在する。
・縦画面でタッチ操作
・横画面でタッチ操作
・縦画面でキー操作
・横画面でキー操作
しかもそれぞれのケースで操作が一貫していない。
たとえば、横画面で操作をしているにも関わらず、確認表示が縦画面に勝手に切り替わったり、タッチ操作をしているにも関わらず、キーによる操作が必要だったりと、全体的にインターフェイスがこなれていない感じだ。
端末の標準操作ですらこの調子なので、これにアプリが絡んでくるとますます訳がわからなくなってくる。
■肝心の電話機能が使いづらい
機能が盛りだくさんなのは結構なのだが、ケータイとしての基本機能である電話が使いづらい。
電話が掛かってきた際に、クリアキー⇒画面上から通話をタッチという2ステップが必要であり、とっさに出ようとして誤った操作をしてしまうケースが何回もあった。
端末上部に物理的な通話キーもあるのだが、とにかくサイズが小さく、まともに操作ができない。
これは慣れでカバーできる範囲を超えていると思うんだよなぁ…
また、インカメラを搭載していないにも関わらずテレビ電話のボタンが妙にデカいため、ついつい間違ってテレビ電話を掛けてしまう。
来月の請求料金がいくらになることやら…
■カメラが殺人的に使いづらい
500万画素、結構だ。
ただ、デジカメモードに入るのに3ステップの操作が必要であることに加え、ズームや設定なんかもタッチ操作で行わなければならない。
シャッターボタンもタッチ操作ではぜんぜん反応してくれず、これではとっさに撮影することなど至難の業だ。
しかも、全画面表示にしている際はズーム操作ができないとか、頭おかしいんじゃないかと思うことしきり。
■文字入力が使いづらい
QWERTYキーボード搭載ということではあるが、ファンクションキーを多用する文字入力はお世辞にも使い勝手がいいとは思えない。
しかも頻度の高い操作キーがファンクションキーに割り当てられているため、左手は常にFnキーに固定せざるを得ず、文字切り替えなんかで確実に動作が止まってしまう。
慣れの問題ということにもなろうが、従来のテンキー入力と比較して劇的に入力が速くなるという性格のものではないことは明白。
タッチ入力はどうかというと、こちらの方がまだ従来のテンキーによるケータイ入力ができる分だけ洗練されているが、なにせタッチ操作は連続した押下の反応が鈍い。
結局気を使いながら入力することになるのは変わらないため、効率的な入力が出来るとは言い難い。
■主要アプリの対応が遅い
しかも忘れていたことがある。
ケータイの新機種が発売されると、各ケータイサイトやアプリは都度対応の確認をしなければならない。
SH-04Aに関しては、その変態度合いから検証に時間を要しているのか、主要サイト&アプリで未対応というケースが目立つ。
■フォントが大きすぎる
最後に極めつけなのが、3.5インチフルワイドVGA(854×480ピクセル)という高解像度な液晶を搭載しているのは結構なのだが、それに応じてフォントサイズも大きくなってしまっており、結果として1画面に表示できる情報量が少ない。
ケータイの主な用途として、ニュースサイトや2ちゃんねるを多様するおいらにとっては、1画面で多量の情報を閲覧できる環境が必須なのだが、このあたりはF906iに大きく劣る。
確かにキレイなフォントで結構なのだが、フォントサイズを最小にしても結局スクロール操作が必須となってしまう。
タッチでスクロールさせる操作は傍から見ればカッコいいかもしれないが、使い勝手は極めて悪い。
結局スライドさせてキーボードから操作することになるため、片手で操作するには難儀する。
■結局SH-04Aとは何なのか?
志は高いものの、やりたいことをうまくまとめられなかったケータイ、ということになるんじゃないかと。
それでも、キー&タッチレスポンスは良好で、直感で思い通りの操作ができればストレスフリーの神ケータイになれたんじゃないかと思うのだが、とにかく熟成が足りない。
まぁこの辺の感想は、適応能力の優劣によって変わってくるんだろうと思う。
実際、使いこなしている人はバリバリと使いこなしているわけだし、SH-04A専用のアプリも登場しつつある。
(2ちゃんねるブラウザのiCappuccinoなんかはかなり期待できる)
JIGブラウザなんかも熟成が進んでくれば妙な縦横画面切り替えもなくなっていくことだろう。
メニュー操作周りの不具合はアップデートて対応する気があるかどうかでシャープの本気度合いがわかろうってもんだが、ただ、おいらの求めていることができる端末ではなかった。
ってことでおいらの中での旬は過ぎた。
簡単に言えば、秋田。
現在FOMAカードをF906iに戻して運用中。
売却するのはF906iじゃなくて、SH-04Aになりそうだ。
1週間で売却とは、最短記録だな。
あぁ、なんかデジャヴな気がする…
そういえば、iPod touchも発売と同時に買って、同じような理由で1ヶ月で手放したなぁ…
学習能力がないだけなんだろうか?
いや、時代を先取りしすぎただけなんだよ。
うんうん。きっとそうに違いない。
反省はしている。たぶん。
この記事へのコメント
あいざー
ドコモショップをハシゴしたにな。
海鮮丼太郎
まぁ、トレンドリーダーは飛びつくのも早いが見切りも早いのだ。
あぁ、反省してるよ。
でも、こういう職業柄、ある程度は自分で使ってみないとわからないってことも多いんでね。