お店を移転するということは、その受け持つ商圏エリアが移動することを意味する。
当然それによって得るものも、失うものも出てくることになる。
世田谷店が田園調布エリアに移動したことで、少々疑問に思うことがあった。
商圏的には、田園調布エリアは本来目黒店がカバーすべきエリアであって、今回の移転で目黒店とのバッティングが起こるんじゃないのか?ってことだ。
本来プジョー東京3店舗は、少しリッチな層を中心とした目黒店、素朴な輸入車好きを相手にした世田谷店、庶民的な客を中心とした大田店と、エリアによって明確なキャラクター付けをすることでうまく棲み分けが出来て展開してきた店舗だという認識がある。
それが世田谷店の田園調布エリアへの移転によって、世田谷北部が手薄になり、商圏的には目黒店とバッティングするような事が起こりえる。
そういう棲み分けをどうするんだろうか?

実際はこんな簡単なエリア分けをするわけではないが、立地的な影響範囲が新世田谷と目黒ではかなり被っている。
ただ、今回の移転に関してはプジョー本社の意向がかなり強く働いたという。
曰く、取り込みたいのは田園調布エリアの客である、と。
その辺の事情を今は太田店に移動した担当営業マンに話を聞いたところ、もともとの計画では、3店舗をカバーできる整備工場を多摩川沿いに建設する計画があったらしいのだが、その話が流れてしまい、世田谷店の移転だけが行なわれた、との事だった。
そのため新世田谷店には整備工場は併設していない。
純粋にショウルームとしての機能しか持ち合わせておらず、今後は入庫する場合は経堂に新設するサービスポイントでの対応になるという。
(当面は旧世田谷が整備工場として稼動するらしい)
ユーザーがディーラーに出向く目的って何だろう?
最初のきっかけである車両購入に関しては、ショウルームを訪れ商談をするということでいい。
しかし大抵の場合、購入後の点検整備などで訪れる事の方が多いはずだ。
点検に預けている間に新車の試乗や場合によっては乗り換えの商談をするなんて事は日常的に行なわれることであり、その意味で整備工場とショウルームは切っても切れない関係にあるはずだ。
しかし世田谷での整備入庫は当面難しいという現状。
『新世田谷はショウルームの機能しかないから、点検整備だったら経堂に行ってね。』
これでは機会損失にしかならないと思うんだが、どうなんだろうか?
おいらは担当営業マンが大田店に移動になったということもあり、それに合わせて世話になるディーラーを大田店に変更した。
家からは今までの2倍近く離れてしまったが、整備工場があってこそのディーラーだと思っているので、この選択に迷いはなかった。
新世田谷店は元々ジャガーの店舗であり、ジャガーも整備工場は別に設けていたらしいが、ジャガーとプジョーでは客層が違う。
旧世田谷店を従来どおり残し、新規に田園調布エリアにサテライトショウルーム設けるというのであれば効果的な展開だったと思うのだが、移転というプジョー本社の意向がどうにも理解できない。
今回の移転で、世話になるディーラーを調布店に変えたオーナーも結構いると聞く。
まぁ確かにエリアとしては世田谷北部を調布店に任せるという方針もあるかとは思うが、調布店は別資本であり、実質プジョー東京にとってはその分顧客を失ったことになる。
今度世田谷店に行ってその辺の話を聞いてこようとは思っているが、なんともよくわからないプジョーの店舗展開である。
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