これで、いいのだ。

タモリをして、ココまで言わしめる赤塚不二夫の存在。

赤塚不二夫さん葬儀 タモリさんの弔辞全文

やはり送るべきコトバは、これに尽きる。



「これで、いいのだ」

人生いろいろ。

言われなき罪によって、無実の僕は13年間、
檻の中に閉じ込められていたのであった。

星の夜、散歩の途中。黒い服の人々によって、
手錠を掛けられてしまったのであった。

どんな夢も、不思議じゃない。
僕はいつも思うんだ。
いくら、ツラい事があったって

これでいいのだ、これでいいのだ。
これでいいのだ、これでいいのだ。

僕には恋人がいたが、彼女の面前、
言われなき罪を暴かれてしまったのであった。

証言台に立った彼女は言った。
「私はあなたを愛しているわ。だけど、罪は罪だと思うの」と。

非常にキビシー。
そりゃないぜセニョール。
僕はいつも思うんだ。
いくら、ツラい事があったって

これでいいのだ、これでいいのだ。
これでいいのだ、これでいいのだ。

非常にキビシー

13年の刑期を終えて、僕は黒い服の人々に礼を言って塀の外に出た。
これからはどこへだって歩いていける。
この2本の足さえれば、地の果てだっていける。
13年目の春の夜、満天の星空の元、恋人と再会した。

「私、毎晩祈っていたわ。悔い改めてくれることを。」
「ねけ、これからは二人で罪を償う旅に出ましょう。」

彼女の手を握り、ただ僕は「ありがとう、ありがとう」と涙した。
握った彼女の手は冷たかった。

それからの13年間を二人で暮らした。幸せだった。
14年目の春に彼女は死んだ。
僕は満天の星空の元、泣きながら思った。
これでいいのだ。ツラくても、これでいいのだ。
テレビの男が言う。

「西から登ったお日様が東へ沈む。これでいいのだ。」

そうだ、これでいいのだ。
だがしかし…だがしかし!

これでいいのか?これでいいのだ。
これでいいのか?これでいいのだ。

これでいいのか?これでいいのだ。
これでいいのか?これでいいのだ。

これでいいのだ。これでいいのだ。
これでいいのだ。これでいいのだ。

これでいいのだ。これでいいのだ。
これでいいのだ。これでいいのだ。

これでいいのだ。
人生とは、なんだ?


これでいいのだ(筋肉少女帯) from Album『猫のテブクロ』
 
 

この記事へのコメント

  • 七誌

    タモさん、泣かせるねぇ
    実際の弔辞で読んだ紙は白紙だった、なんて話もあったりして。
    アドリブだったとしたら、それはそれで凄い事だけど。
    2008年08月08日 12:53

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