ゲーム市場を抜いた?

 
いつの間にやら、ケータイの電子書籍市場がゲームを抜いていたというお話。
先日インプレスが調査したところによると、

2007年度の電子書籍市場は355億円に倍増、ケータイが7割占める

ってことで、ケータイの市場は283億円とのこと。
それに対してCESAのレポートでは、

CESA、2007年の携帯電話向け有料ゲーム市場は162億円と推計

ということで、昨年から一気に逆転したということなんだろう。
電子書籍の仕事をしている側からしても、ちょっとびっくりだ。

ケータイゲームに関しては、モバゲータウンなどによって無償カジュアルゲームが一般化したため、有料ゲームのビジネスモデルが展開しにくい状況になってしまったことが、市場拡大の阻害要因になっていることは容易に想像がつく。
(もちろんその影には広告ビジネスという巨額の資金が動いてはいるが、これは直接的にゲーム市場を形成するものではない)
その証拠に、月額制を強いていた有償ゲームサイトでも、無料会員登録メニューを用意するところがほとんどという状況に変わってきている。

それに対して電子書籍は、コンテンツホルダーである出版社のコントロールが効いており、モバゲーのような無償でのコンテンツ展開というビジネスモデルはほとんどない。
電子化に際してはオーサリング作業が必要になるため、単に音源を変換すればいい違法着うたサイトのような事態も今のところ発生していない。
ある意味、ビジネスをするには都合のよい環境ということができるだろう。
一気に火がついた市場ではあるが、紙媒体に比べて表現規制が厳しかったりするので、未来がバラ色なんて楽観的ではいられない。
コンテンツ制作にはかなりのコストが掛かるためどの会社も先行投資段階であることから、もう少し市場が健全に伸びて欲しいと思う今日この頃。
 
 

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