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2017年06月28日

プジョー・シトロエン・ジャポン、プジョー目黒店内に本社を移転

20170627PCJ_meguro_iten.gif


どう書こうか迷ってたら発表されてましたので。
PCJ(プジョー・シトロエン・ジャポン)日本法人が恵比寿から目黒区の碑文谷に移転します。


碑文谷と聞いてピンと来た方、ご想像のとおり。
移転先の住所は

東京都目黒区碑文谷5-1-3

ですので…


ということになるわけです。

しかもディーラー機能は残したままの日本法人事務所ということになるわけですが、施設の大きさは変わりません。

ちなみにプジョー目黒店のBLOGでは改装の模様が紹介されていますね。

一応2016年4月1日現在のプジョー・シトロエン・ジャポン株式会社の従業員数は74名となっておりますが、碑文谷の施設にそれだけの人数って収容出来ましたっけ?しかもディーラー機能も維持しながら。

もちろん本社機能の移転だけですべての人員をここに集めずにオフィスを分散するやり方もありますから一概に否定的に捉える必要はないとは思います。

ただ、碑文谷は学芸大学駅からは10分ぐらい歩くので昨今の自動車に乗らないジャーナリストさん等にとってはあんまりいい印象には映らないんじゃないでしょうかw

冗談はさておき、本社と旗艦シュウルームの場所はある種のブランド商売においてとても重要であったりします。

一般的な見え方として従来のオフィスビルに独立して存在していた日本法人が現時点の旗艦店とはいえディーラーである目黒店の一部に日本法人の機能を移すというのはあまりポジティブな見え方にはなりません。

とはいえ販売も拡大基調にある中で日本市場にまだまだコミットするつもりならば、目黒をに本社機能+αで稼働し、世田谷エリアをカバーする旗艦ディーラーを別途新設するって流れに期待が集まるわけですが…

シトロエンのブランド戦略迷走などPSAの本社サイドがフラフラしている影響を受けているんだろうなぁ、と傍目で観ていて感じるところではありますが、そろそろPCJはDS、プジョー、シトロエンを日本市場においてどうしたいのか?というメッセージをもう少し明確に発信してはいかがですかね?

当BLOGでカクタスの続報を書かないのはある種の抗議の意味も兼ねています。

GWのミッドタウンのイベントでお話を聞いた際の印象では、決して日本市場に対して手を抜く気はないという熱意を感じました。

しかしその想いがオーナーも含めた広義のPCJファンの元に届かなければ意味がありません。

とりあえずファンが安心して今後の期待感を語れるように、数十名程度の小規模でもいいのでぶっちゃけた話のできるファンミーティングでも開催してはどうですかね。
(今までも何名かのオーナーの方を本社に呼んでお話を聞いたりとかしてたそうですからその拡大版と考えればよろしいかと)


相互理解はまず直接の交流から。

輸入車というブランド商売といえども、“モノの消費”から“コトの消費”へと移行する流れは避けられません。
プジョーさんがプレミアム路線のお手本とするアウディでさえ、最近は消費者と直接向き合ったマーケティングを展開し始めました。(例:Q2における #型破る のプロモーション等)

本社移転はそうした心機一転の契機にしてみてはどうでしょうか、というのを当BLOGの見解とさせていただきます。




posted by 海鮮丼太郎 at 12:39| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月09日

今年はルノーがプジョーさんより売れるかもしれないという話(2)

fortwo_turbo_colorlineup_01.jpg
▲smart fortwo

今年はルノーがプジョーさんより売れるかもしれないという話(1)
http://kaisendon.seesaa.net/article/450690645.html

の続きです。

【今北産業】(今来た人に3行で要約)
 ・輸入車市場が好調で20年ぶりに年間30万台突破か
 ・裾野の広がる大衆ブランド
 ・注目すべきAセグメントの動き


■3代目Twingoとは
元々はスマートが開発していた2人乗りの『fortwo』と4人乗りの『forfour』でしたが、幾度にもおよぶ経営危機によって単独での事業展開では販売台数を見込めず利益確保が難しいとの判断から共同開発のパートナー探しが親会社のダイムラーグループにとっても重要課題となっていました。

そこにゴーン社長率いるルノー・日産アライアンスが開発力向上とコストダウンを見込んでダイムラーとの包括提携を持ちかけました。

この提携はお互いに3.1%の株式を持ち合う資本提携にまで踏み込んだもので、双方の強みを生かしてパワートレインの相互供給やマイクロコンパクトカーの共同開発という戦略を打ち出しました。

その果実の一つが新型の『smart forfour』&『Twingo』でした。

開発はルノーとダイムラーの共同で行われ、スマートの代名詞ともいえる2人乗りの『fortwo』をスマートの専売とし、4人乗りの『forfour』をルノー『Twingo』と兄弟車として展開することで販売のボリュームを稼ごうという戦略となりました。

Aセグメントの4人乗りとはいえRR(リアエンジン・リアドライブ)という独特のレイアウトを獲得した『forfour』と『Twingo』はともにスロベニアのルノーの工場で生産されており、欧州では『Twingo』が先行して販売開始となりました。

国内導入においてはスマートの『fortwo』が需要が見込めないという理由から限定販売という扱いとなり2015年末に販売を開始、そして2016年1月に『forfour』がTwingoに先行して販売開始となりました。

ルノーからも『Twingo』の国内導入がアナウンスされ、2015年の東京モーターショーでは実車のお披露目も行われました。

しかしいつまで経っても発売スケジュールが発表になりません。

2016年5月のカングージャンボリーという絶好のお披露目の機会がありながら、ここでもスルーされてしまいました。

何やら異常事態だとルノーファン界隈がざわついていましたが、メルセデスジャパンが『forfour』の販売強化を打ち出し日本向けの生産ラインのかなりの部分を押さえてしまったため、日本向け『Twingo』の台数を確保できなかったことが導入が遅れた理由だと某所でお聞きしました。

確かにメルセデスグループとしてエントリークラスを担うスマートの販売に力を入れるのは必然であり、そのために生産ラインをコミットで押さえられてしまえば、需要の予測の難しいルノージャポンが力関係で割を食ってしまうのはわからなくもありません。

結局なんだかんだで正式に導入が発表されたのは2016年7月、デリバリー開始は9月にズレこんでしまいました。

そのため一時期販売台数で差が縮まっていたプジョーさんとルノーはプジョーのディーゼル強化が当たったこともありまた大きく差が開く結果となりました。


■注目すべきはAセグメント
さて、そんなわけでAセグメントに関するお話をだらだらと書いてきましたが、ここで一度整理しておきましょう。

2017年6月現在、正規輸入されているAセグメントはざっとこんな感じです。

fiat500pop.png
▲Fiat500

fiatpanda.png
▲Fiat Panda

【Fiat】
 ・500 
 ・Panda 

595main_img_pc.jpg
▲Abarth 595

【Abarth】
 ・595/695 

up_top_01.jpg
▲VW up!

【VW】
 ・up! 

forfour_img_passion.jpg
▲smart forfour

【smart】
 ・fortwo 
 ・forfour 

twingo_pc.jpg
▲Renault Twingo

【Renault】
 ・Twingo 



日本のAセグメント市場を引っ張ってきた絶対王者のFiat500ですが、さすがに発売から9年を迎えて今年に入ってから販売台数が大きく減少しています。

これによりFiatは『Abarth595』を加えても前年割れとなっています。

VWのup!も先日マイナーチェンジを敢行しましたが、欠点だったトランスミッションに変更はなく、客層から見ても状況を大きく挽回出来るほどではなさそうです。


それに対して昨年から本格的に販売を開始したスマートは絶好調で、前年比+14%とハイペースに推移しています。
さすがにコミットして生産ラインを押さえただけのことはあります。

そして本格的にデリバリーの開始したTwingoも好調で、規模的にスマートの半分ぐらいの台数を毎月コンスタントに販売しています。

スマートを販売するメルセデスのディーラーが全国に200店舗以上あるのに対しルノーは68店舗しかありません。

この差を考えるとTwingoの販売は驚異的に絶好調とも言えます。

これによりforfour+Twingoは、Fiat500+Abarth595というAセグメントの絶対王者を台数でも追い抜いており、ひょっとするとポップアイコンのポジションすら奪い取ってしまうかもしれません。
(さすがにそれには別の要因が必要ではありますが)


とはいえ、Aセグメント車の販売はメーカーにとって(スマートやフィアットのように主力商品がAセグメントという場合を除き)メインストリームではありません。

ビジネスの主軸はあくまでその上位セグメントとなります。
スマートもメルセデスグループとして見た場合、ローエンドの客寄せの位置付けとなりメインはCセグメント以上の車種であるわけです。

そんなAセグメントですが、しかし確実に販売数積み増しに貢献してくれます。

これがあるのと無いのとで通年の結果が大きく変わってくるであろうというのが当エントリーの本題であったりするわけです。

なげーよ、まったく…



■今年はルノーがプジョーさんより売れるかもしれないという話
JAIAが毎月発表している輸入車の登録実績をうぉちしていると、各ブランドの勢いというのが可視化されてきて非常におもしろいわけです。

フレンチ4に限って見ても、2016年に再び差が2100台と広がったプジョーさんとルノーの実績ですが、実は2017年5月現在ではルノーがプジョーさんを逆転して+290台ほどリードしています。

ルノーにあってプジョーさんに無いもの。
それがAセグメントのラインナップです。

Twingoの本格デリバリーが始まる前までのルノーは『カングー』&『ルーテシア』という従来の2本柱でプジョーさんの後を追いかけていましたが、そこに3本目の柱となるTwingoが加わったことで良い感じに台数を積み増していることが好調の原因であると言えます。

例えば以下はルノーの毎月の販売台数におけるTwingoのシェアです。

1月 36%
2月 41%
3月 42%
4月 51%
5月 39%

…積み増しってレベルジャネーゾ。
もはや立派な主力に育ってますね。

もちろんこの好調の理由にはTwingoを待望していたルノーファンがきっちり購買行動に走ったという理由もさることながら、MTやスペシャルグレードなど細かな仕様を投入するルノージャポンの戦略が当たっているということでもあります。

もちろんこの勢いがいつまでも続くわけではありません。

対するプジョーさんも2017年前半は待望の3008を発売しながらタマ数を用意できず機会損失をしていましたが、夏には待望のディーゼル仕様が加わります。

そして年末に向けて新型5008の投入も控えています。

夏以降のオペレーション次第で一気に持ち直してくることも予想できますが、着実に台数を積み上げるAセグメントのラインナップがありません。

果たしてこの両者のバトルはどのような結末を迎えるのでしょうか?

もちろんプジョーファンである以上プジョーさんに頑張って欲しいと思っているのですが、最近の巧みなマーケティングによってファンを増やしているルノーがこれからどこまで伸びるのか?という業界うぉっちゃー的な目線ではルノーに期待している部分も正直言ってあります。

ちなみにもし年間販売でルノーがプジョーさんを上回ると、1987年に逆転を許してから実に30年ぶりのフレンチトップ奪還となるわけです。

French4_sales_graph_2016.gif
▲クリックで拡大


輸入車市場20年ぶりに30万台達成、そしてルノー30年ぶりのフレンチ首位奪還なんて話題は、メディア受けするネタではありますね。

もちろん台数がすべてなどと言うつもりはありません。
あくまで、客が支持するものが売れる。
だから売れるものには理由がある、というお話なわけです。



■最後に
現時点でAセグメントのラインナップを持っていないプジョーさんですが、だからといってルノーに追従する形で『108』を国内に投入すべきだ、という一部の意見には当方は現時点では賛成しません。

今のプジョーさんには、108を投入する根拠が希薄だからです。

例えばカングーに対抗してパートナーTepeeを導入したとして売れるでしょうか?

おそらくほとんど売れないと思います。

これはカングーがジャンボリーを始めとした演出によって、所有することの意義をオーナーが見出せる環境が構築されているからこそ売れているわけで、そうした文化がまったくない状況でプジョーさんがTeepeeを発売しても、実用面を評価して購入する層が一定数はいるでしょうが、それ以上の広がりが期待できません。

かつてのプジョーさんにはAセグメントとしてエントリーの役割を担った『106』がありました。
106はスポーツ走行のベース車両として今でも中古市場で人気があります。

しかし後継となった『107』は直接的に106のコンセプトを継承したものではなく、市場のニーズを隙なく埋めるためにトヨタとの合弁で開発された車種でした。

そういった事情もあって106的なイメージを期待する層を満足させることは難しく、採算性の面からも国内への導入が見送られたのだと思います。

さらにその後継の『108』も107のキープコンセプトでした。

フレンチブルーミーティングやPEUGEOT LION MEETINGで並行輸入された108を拝見しましたが、悪いクルマだとは思いませんでしたが、これは!という魅力の打ち出し方が難しいな…という印象を持ちました。

もちろん選択肢として『108』が選べるようになればそれはそれでより多くのプジョーファンを獲得できる可能性を秘めてはいます。

ただそのためには単にラインナップを揃えるだけでなく、“108を選ぶ理由=108を欲しくなる理由”という演出を周到に行う必要があるのではないかと思います。

既存車種、ひいてはプジョーというブランド全般にこうした演出があまり成されていない現状においては、まず取り組むべきは車種の追加ではなく個々の魅力演出への取り組みであると考えます。

Twingoはスマートとビジネス上の都合で兄弟車として発売されましたが、それを欲しいと思わせる演出を加えたのはルノージャポンです。

そう考えるとプジョーさんに足りないのは実はAセグメントではなく、演出力なのではないか?

そんなことをふと考えましたとさ。


posted by 海鮮丼太郎 at 07:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月08日

今年はルノーがプジョーさんより売れるかもしれないという話(1)

twingo_pc.jpg

【今北産業】(今来た人に3行で要約)
 ・輸入車市場が好調で20年ぶりに年間30万台突破か
 ・裾野の広がる大衆ブランド
 ・注目すべきAセグメントの動き


輸入車市場が全般的に好調です。
メルセデスの勢いが止まらないというのはニュースなどで目にされている方も多いかと思います。

しかし他のブランドも総じて前年対比で昨年を上回る実績を上げており、上位20の主要ブランドで5月末時点で前年割れしているのは

Audi96.4%
Fiat89.5%
Land Rover92.7%
Alfa Romeo74.8%
DS87.1%
 
だけとなっており、ディーゼルゲート事件で大きく後退を余儀なくされたVWでさえも前年を上回る台数が売れているわけです。

2016年の年間輸入車登録台数は294,063台であり、前年比+2.1%の推移で伸びていけば念願の30万台到達が見えてきました。

奇しくも前回の年間30万台越えは1997年でしたので、実に20年ぶりの活況ということになるわけです。
あまり先の話をしてもしょうがありませんが、関係者の鼻息が荒くなるのもわからなくはありません。

ですが、この年間30万台という目標は達成するだろうと個人的には予測しています。

その根拠となるのが今回のエントリーで話題にするルノーの好調です。


■今の輸入車市場のトレンド
一般的に輸入車に対するイメージは高級車といったイメージを持たれるかと思います。
数字の面で行っても、確かにそれはある面においては事実です。

例えば2016年の実績を例にドイツ勢の高級ブランドであるメルセデス、BMW、アウディの実績を見てみましょう。

1位 Mercedes-Benz67,378台
2位 BMW50,571台
4位 Audi28,502台
3ブランド合計146,451台

2016年の輸入車全体の合計は294,063台でしたので、この3ブランドで全体の半分となる49.8%を占めています。

一方でVW、BMW MINI、Volvoを始めとした大衆ブランドも約12.5万台ほどの市場を形成しています。
(定義が難しいのですが上限としてBMW MINI、Abarth、DSまでは大衆ブランド派生とカテゴライズしました)

大衆ブランドは全般的に高級ブランドに比べると価格も車格も低く抑えられており、その分台数が多く売れる傾向があります。
もちろん顧客のニーズが合致すれば、の話ですが。

特に輸入車が獲得を狙っている国産車からの乗り換えについては燃費や先進装備面、価格面でもそれほど大きな差はなくなってきているので、顧客獲得のチャンスが到来していると言えます。

各メーカーの努力により輸入車の選択肢が広がったことで高級ブランドだけでなく大衆ブランドまで需要のすそ野が拡大していることが、昨今の輸入車市場の好調を支えていると言えます。



■Aセグメントの位置付け
Aセグメントは主に全長が3750mm以下の車種の分類となります。
日本で言うと軽自動車やトヨタ『PASSO』などの小型車に相当します。

ちなみに欧州車の最大のボリュームゾーンであるB/C/Dセグメントの目安は以下の通りとなります。

Bセグメント 全長4,200mm以下
Cセグメント 全長4,500mm以下
Dセグメント 全長4,800mm以下


日本という特殊性の高い市場で輸入車が勝負しようとするならば、まずは一番ニーズの厚い層のラインナップを強化するのが必然です。

そのため高級ブランドが強い日本では輸入車はC〜Dセグメントがボリュームゾーンとなります。

それに続くのがBセグメントとなり、この辺りはどのメーカーも積極的にラインナップを充実させています。

それに対してAセグメントは本国でラインナップしていながら国内市場への投入に消極的な姿勢が目立ちます。

理由は様々ですが、一般的にAセグメントは単価が安くその割に台数があまり見込めないため利益を出すのが難しいという要因が大きかったと言えます。

BMWに買収される前の『クラシックMINI』やルノー『Twingo』、スマートの『fortwo』といった限定的なヒットがあったものの、マニア向けの域を出ず市場の形成までには至りませんでした。

その流れが大きく変わったのが2008年にFiatが販売を開始した新型の『500』シリーズでした。
(2002年に『BMW MINI』が発売されるがクラシックMINIより巨大化しBセグメントへ移行)

構造こそ違うものの往年のチンクェチェントを彷彿とさせるデザインによってポップアインのポジションを獲得し、唯一無二の存在感を発揮してきました。

500の成功を受けてフィアットはアバルト仕様の追加や細かい限定仕様を次々と投入することで国内市場で大きく存在感を発揮するようになりましたが、これに追従する動きはあまり見られませんでした。

2012年にVWが日本市場への取り組み強化を狙い、世界戦略車である『up!』の国内導入に踏み切りました。

VWは遡ること2001年から最少クラスである『LUPO』を販売していましたが、セールス不調により2006年で販売を終息しており、6年ぶりのAセグメント参入となりました。

up!については国産車からの乗り換えを促すために158万円〜という戦略価格とこのクラスとしては珍しかった自動ブレーキを標準装備し、CMには久保田利伸を起用するなど、並々ならぬ力の入れようでした。

その取り組みは当BLOGでも下記のエントリーで触れていたりします。


up!の戦略に見るブランド忠誠度とグッズの関係について


しかし当初軽自動車と同じぐらいの値段で買えるということで大いに注目されたものの、up!が採用したシングルクラッチトランスミッション(ASG)の独特のクセが敬遠され、VWが当初目論んでいたほどの実績を上げることができませんでした。
(ATの構造的はFiat500と同様なのですが、VWというブランドに消費者が求めるものは違っていたという厳しい現実となりました)

またFiat500が君臨するおしゃれなポップアイコンの座も射落とすことはできず、なかなか厳しい戦いを強いられています。

そうした流れの中で次に放たれた矢がスマート&ルノーの共同開発となった『新型smart/Twingo』でした。



なんと本題に触れることもなく後編につづく。


posted by 海鮮丼太郎 at 22:59| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月24日

華やかさを欠く東京モーターショー2017

TMS2017logo.gif

さて今年は東京モーターショー(以下TMS)の年ですね。

そんなわけで開催概要出展メーカーが発表になりました。

国産メーカーはいつも通りの顔ぶれですのでここでは輸入車ブランドに限定して見てみることにしましょう。

ってことで…

はいこの通りです。 
   
東京モーターショー輸入車ブランド出展状況
 2011201320152017
BMW Alpina
Audi
BMW
BMW MINI×
Citroen
DS××
Fiat×××
Alfa Romeo×××
Abarth×××
JEEP×××
Jaguar×
Land Rover×
Range Rover×××
Mercedes Benz
Mercedes Maybach×
Mercedes AMG
smart
smart BRABUS×××
Peugeot
Porsche
RADICAL××
Renault
TESLA×××
VolksWagen
Volvo××
KTM×××
Lotus×××
 T o t a l  18172115

リーマンショック後のパニックと言える状況だった2009年はアルピナとロータスだけという近代稀に見る大惨事でしたが、2017年はそれに次ぐ惨劇と言っても過言ではありません。

15ブランドとはいえ系列で言えば、

 ・VWGJ(フォルクスワーゲングループ)
 ・MBJ(メルセデスベンツグループ)
 ・BMWJ
 ・ボルボカージャパン
 ・PCJ(プジョーシトロエンジャポン)
 ・ルノージャポン

の6法人しかないわけです。

しかもメルセデスのサブブランドであるマイバッハ、AMGに加えて、ブラバスをわざわざ別カウントにして水増ししているあたり、自工会からの要請にメルセデスが義理立てをしている様子が伺えます。

それによってメルセデスグループが得たものは何でしょうね?
今後の輸入車市場におけるメルセデスの動きに要注目です。



■各ブランドの事情
新興国の自動車市場が拡大するに伴い日本市場の影響力低下が指摘されるようになって久しいですが、それを象徴するようにTMSに出展するメーカーも一時の賑やかさはどこへやら…といった状況です。

リーマンショック後の2009年、そして東日本大震災の起こった2011年は開催すら危ぶまれましたが、トヨタをはじめとした業界全体の努力によってなんとか体裁を取り繕うことができました。

しかしここ数年の傾向としてアジア圏では中国市場の存在感が高まったことによりTMSの出展を見合わせる、いわゆるジャパン・パッシング(Japan Passing)の傾向が強くなってきました。

フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーが出展を見合わせるようになったことで、TMSで憧れの名車を間近で見ることのできなくなり、これからの時代を担うクルマ好きを育てる土壌を失ったことは今後大きな影響を与えることになるのではないでしょうか。

また、アメリカのGM、フォード、クライスラー(いわゆるデトロイト3)が揃って出展を見合わせるようになって久しいですが、これは市場規模が小さいというビジネス的な判断もさることながら、日本とアメリカの(クルマに限らない)経済不均衡に対する政治的な圧力と解釈すべきではないかと思います。

しかしそんな中でも前回(2015年)は例外的にクライスラー傘下のJEEPがTMSに出展していました。

これはクライスラーがアメリカのメーカーでありながら資本的にイタリアのフィアットグループであったことが理由として上げられます。

国内市場におけるJEEPはセールスが右肩上がりに伸びており、フィアットグループとしても新しい柱として何としてでも日本に定着させたいという想いがあったのでしょう。

東京ビッグサイトの展示棟内ではなく階段とエスカレーターが交差する一番目立つアトリウムに出展していたのでご記憶の方も多かったと思います。

しかしそのフィアットグループも2017年は揃って出展を見合わせました

政治的な思惑というよりは、日本市場に対する取り組み方を変えてきたのかな?と少し気になっております。

昨今でこそJEEPとAbarthブランドは好調に伸びており、高級路線に行ったアルファロメオは台数を追わない利益重視でいいのですが、肝心のフィアットの屋台骨であったFiat500の販売がモデル末期ということもあって急減速しています。

フルモデルチェンジはまだ当分先ですし、仮にすべてを新しくしても今まで通りポップアイコンとしての地位を保ち続けられるかは未知数です。

そうした事情もあってフィアットグループが日本市場に対して距離を取ってきたのだとしたら、それはそれで少し悲しい気持ちになりますねぇ…


もう一つの謎の動きとして、イギリス勢の不参加があります。

BMWは出展するのにBMW MINIが出展しない。
ランドローバーもジャガーも出展しない。

仮にビジネスライクな判断だとすると、あれだけ日本市場に力を入れているBMWグループが、セールスも好調なBMW MINIをTMSでアピールしない理由はどこにもありません。


イギリスのEU離脱に伴い、どちらかというと諸外国との経済的な連携は強化していかなければならない状況にも関わらず、何らかの政治的な思惑が絡んでいるとしか思えない今回の動きの裏にどんな事情があるんでしょうかね?


逆にモーターショーの出展がビジネスメリットを見出さないとして、世界の主要3大ショーにしか出展しない宣言をしたボルボが、あっさりその方針を翻して4年ぶりにTMSに戻ってきます。

そもそもボルボがこうした方針を打ち出した経緯はこんな感じでした。


東京モーターショー2015にボルボは出ないだろうという話


プロモーションの手段が多様化したことによりモーターショーでのアピール以外の方法で集客ができるのであれば、それはそれで戦略の一つではあります。

特にSNSの活用は大きな可能性を秘めていましたので、ボルボがどのような新しいプロモーションで顧客を獲得していくのか、割と真剣にうぉちしていました。

結論としては、巧みな商品戦略によって販売を伸ばすことには成功しましたが、プロモーションとしてはさして革新的な試みが行われた感じもしませんでした。

正直言うと

        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄

って感じではあります。

そんなわけで2017年に、ボルボの世界販売のうちたった2.7%しかない日本のモーターショーに再出展するわけです。

指を指してゲラゲラ笑ってやっていい事案じゃないでしょうか。
別にボルボに対して思うところがあるわけじゃないですが。



■TMSの位置付け
若者のクルマ離れに限らず、今後日本人のクルマ離れが加速することは疑いようもない事実として共有されるようになってきた昨今。

そんな中でモーターショーの位置付けは否が応にも変化せざるを得ないでしょう。

所有するだけの余力(財力)がある人向けによりステータスを高めていくか、より大衆方面にアピールしていくかという二極化が進むことになるかと思います。

一方で妙な形で花開いた日本独自の自動車文化は、TMSよりはむしろオートサロンがその受け皿としての役割を担っている感があります。

(いろんな意味での)クルマ好きというステータスに対するアピールは、むしろオートサロンの動向を見ていくべきであり、現にオートサロンはカスタマイザーだけでなく自動車メーカー自ら出展する動きが出てきております。

とはいえ、カスタムはベースになる完成車があってこその文化であって、これを以てTMSの存在感が薄れるという類の話ではありません。

TMSはどちらかというと手の届かないクルマの祭典から、自らのライフスタイルと直結したリアル、そして遠くない未来に触れる場としての存在感を提示する、ある意味地に足の着いた取り組みが主軸になっていく気がします。

そんな内容で人が集まるかどうかは知りませんが、テクノロジーからインフラ、法体系まで大きな変化がこの数十年で起こるわけですから、それらをわかりやすい形で啓発していく役割というのはTMS以外が担うのは難しいような気もします。

それらに付随する形で今度は空飛ぶ自動車とかそういった類の新しい次元のお披露目が成されていくのであれば、それなりにうまく回していくことが出来るんじゃないでしょうか。



■踏ん張りどころの大衆ブランド
前回はディーゼルゲート事件発覚直後だったこともありお通夜のような雰囲気だったVWですが、世界最大の自動車メーカーとしてのプライドを賭けて今年もちゃんと出展します。

そして地味ながらも継続的に出展を続けているフレンチ4(DS、プジョー、シトロエン、ルノー)の取り組みは、もっと高く評価されるべきです。
(DSはプレミアムブランドを名乗ってますが、現状では高価格帯の大衆ブランドの域を出ていません)

上記したように何らかの思惑によって出展したりしなかったりといった姿勢を見せるブランドと異なり、フレンチ4は(その出展内容は置いといて)日本市場に真面目に向き合ってきたと言えます。


昨年のフォードの電撃撤退により、海外メーカーは突然撤退することがあるから…という疑心暗鬼を生んでしまったのは日本の輸入車市場にとっては不幸な出来事でした。

そりゃ営利企業なんだから不採算なら撤退という選択はいつでもあり得るわけですが、クルマは買ったら終わりということでもないわけで、そのあたり慎重に選びたいという消費者の心理も理解できます。

富裕層であれば撤退で不便になったら下取り気にせず買い換える余力がありますが、大衆消費者層はそういった自由はなかなか利かないものです。

だからこそ真剣に比較検討し、間違いのない選択をしたいわけです。

そういった心理に訴えかけるのにTMSに継続して出展しているという事実は、少なくとも日本市場に対して前向きに取り組んでいる証左であり、消費者にもプラスに写ることでしょう。

逆に出展を取り止めると「国内から撤退するのかな?」と余計な懸念を生むことになります。

政治的な理由が見え隠れするBMW MINIについてはそのダメージはさほど大きくないでしょうが、フィアットに関してはそのネガティブイメージを払しょくする取り組みが必要になるだけに、今後どういったアピールをしてくるのかが非常に気になるところです。


そんなわけで、不甲斐ない国産車からの乗り換え需要はまだまだ旺盛ですし、VWを始めとしたドイツ勢から客を奪い取ることもまだまだ可能です。

コツコツやってきたのだからこそ、愛すべき大衆ブランドであるフレンチ4の皆さん(そしてVWも)はその成果を確実なものにすべくTMSでは積極的なアピールをしてくれることを期待します。

ちなみに、先日こんな立ち話をしましたとさ。


posted by 海鮮丼太郎 at 18:29| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 思(criticism) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月15日

カングージャンボリー2017に行ってきた

そんなわけで、当方が春のイベントとして一番楽しみにしていたルノー主催のファンミーティング『ルノーカングージャンボリー2017』へ行ってきました。

今年は気合を入れて早めに到着を目論んでいたのですが、まさかの嫁さん寝坊で出発が大きく遅れ、到着したのは12時近くになってしまっておりました。
そのためステージイベントならびに駐車場に勢ぞろいした各ルノー車をゆっくり堪能する時間が取れなかったのが悔やまれます。

前日の大雨の影響でカングー専用駐車場は大きな水溜りになっており一部が使用できず、また当日も曇天という状況でここ数年の快晴に比べると条件的にあまり良いものではありませんでした。

しかし12時過ぎに来場した台数が昨年を超えたというアナウンスが会場に流れました。
(速報値として、総参加台数 1977台、うちカングー 1243台、来場者4226名。ともに過去最高)

たとえ条件が悪くても、このイベントのために全国から多くのルノーファンが集まったわけです。

このブランドロイヤリティの高さこそが、昨今のルノー躍進の原動力と言えるでしょう。

ただし、台数が増えるということはいろんな問題も出てくるということになるわけです。
特に懸念されるのがこちらのツイートです。

駐車場を巡っては昨年も駐車方法に関する物議をかもしたことがありましたが、今回のように不測の事態により専用駐車場のスペースが減らされるようなことがあると、それを避けるためにできるだけ早く現地到着したいというオーナーが増えることが予想されます。

特にカングージャンボリーの場合全国からオーナーが集まるわけで、地方組は早めに着いて仮眠を取りたいといった要望もあるでしょう。

カングーのイベントなわけですからカングーオーナーは専用駐車場に停めたいという気持ちが強いのは理解できます。

一方で会場の誘導や受け入れ体制には限りがあります。
(ルノー主催ではありますが山中湖村をはじめとする地域の協力で成り立っているイベントです)

オーナーがあまりに前のめりな姿勢で大挙して早朝に押し掛けると周辺住民に対しても迷惑を掛けることになります。

この辺りはオーナーの方の自制心とルノーの公平かつ納得のいくルールが敷かれることを期待します。


さて、そんなカングージャンボリーですが、今年も沢山のオーナーの方が思い思いに主張したカングーを拝見することができました。

また恒例のフリーマーケットでは念願だった京都のテクノパンさんのトートバッグをゲットできてご機嫌でありました。

他にもいろいろ買い物したり娘さんを連れて会場内を歩き回ったりと非常に楽しいひと時を過ごしました。

イベントに全体に対する感想は昨年書いたこととそう大きく変わりませんでした。
これは手抜きではなく、昨年感じた持論がさらに強化された、と言ってもいいかもしれません。

ですのでこの辺りを改めてご覧いただければ当方がカングージャンボリーにどのように魅力を感じているかをご理解いただけるかと思います。

クルマのイベントは底上げの発想が必要(1)

クルマのイベントは底上げの発想が必要(2)



少し補足するなら…
当方が注目していたホスピタリティの高さが実際はどうだったのか?という点です。

子供が中に入ってビヨンビヨンと飛び跳ねるキッズアクティビティは今年も充実していましたが、ステージ横の建物の2Fでは、キッズ向けのお絵かき&折り紙コーナーが設けられておりました。

こちらの様子を覗いてみると、カングーの塗り絵や折り紙を楽しんでいる子供たちがいっぱいいました。

この建物には授乳室や救護室も用意されており、幼児を連れた家族連れにとってはこうした設備が充実しているととても助かるものです。

昼過ぎにはリサとガスパールが登場して一緒に写真撮影タイムがあったりと、家族連れでも参加者みんなが楽しめる配慮が随所にされておりました。


また、ペット同伴の来場者に対するホスピタリティとしてドッグランも用意されており、ワンちゃんたちのストレス解消に一役買っておりました。
(地味な話ではありますが、トイレにはペット用トイレまで併設されておりました)

こうして小さな子供連れやペット同伴でも参加しやすい配慮があると、より多くの人が参加しやすくなります。
年々右肩上がりに参加者が増えているのは、こうした背景があるからでしょう。

いいイベントに育ったと思います。
これは何よりルノージャポンさんの努力と自主的に祭りを楽しむカングーをはじめとしたルノーオーナーの皆さんが共に作り上げてきたものだと思います。



後日その他のルノー車ならびに(国産他メーカーの参加台数の詳報が発表されると思いますので、そにれ合わせてもう一つの視点からエントリーを書いてみようと思います。






posted by 海鮮丼太郎 at 23:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 催(event) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする