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2017年05月24日

華やかさを欠く東京モーターショー2017

TMS2017logo.gif

さて今年は東京モーターショー(以下TMS)の年ですね。

そんなわけで開催概要出展メーカーが発表になりました。

国産メーカーはいつも通りの顔ぶれですのでここでは輸入車ブランドに限定して見てみることにしましょう。

ってことで…

はいこの通りです。 
   
東京モーターショー輸入車ブランド出展状況
 2011201320152017
BMW Alpina
Audi
BMW
BMW MINI×
Citroen
DS××
Fiat×××
Alfa Romeo×××
Abarth×××
JEEP×××
Jaguar×
Land Rover×
Range Rover×××
Mercedes Benz
Mercedes Maybach×
Mercedes AMG
smart
smart BRABUS×××
Peugeot
Porsche
RADICAL××
Renault
TESLA×××
VolksWagen
Volvo××
KTM×××
Lotus×××
 T o t a l  18172115

リーマンショック後のパニックと言える状況だった2009年はアルピナとロータスだけという近代稀に見る大惨事でしたが、2017年はそれに次ぐ惨劇と言っても過言ではありません。

15ブランドとはいえ系列で言えば、

 ・VWGJ(フォルクスワーゲングループ)
 ・MBJ(メルセデスベンツグループ)
 ・BMWJ
 ・ボルボカージャパン
 ・PCJ(プジョーシトロエンジャポン)
 ・ルノージャポン

の6法人しかないわけです。

しかもメルセデスのサブブランドであるマイバッハ、AMGに加えて、ブラバスをわざわざ別カウントにして水増ししているあたり、自工会からの要請にメルセデスが義理立てをしている様子が伺えます。

それによってメルセデスグループが得たものは何でしょうね?
今後の輸入車市場におけるメルセデスの動きに要注目です。



■各ブランドの事情
新興国の自動車市場が拡大するに伴い日本市場の影響力低下が指摘されるようになって久しいですが、それを象徴するようにTMSに出展するメーカーも一時の賑やかさはどこへやら…といった状況です。

リーマンショック後の2009年、そして東日本大震災の起こった2011年は開催すら危ぶまれましたが、トヨタをはじめとした業界全体の努力によってなんとか体裁を取り繕うことができました。

しかしここ数年の傾向としてアジア圏では中国市場の存在感が高まったことによりTMSの出展を見合わせる、いわゆるジャパン・パッシング(Japan Passing)の傾向が強くなってきました。

フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーが出展を見合わせるようになったことで、TMSで憧れの名車を間近で見ることのできなくなり、これからの時代を担うクルマ好きを育てる土壌を失ったことは今後大きな影響を与えることになるのではないでしょうか。

また、アメリカのGM、フォード、クライスラー(いわゆるデトロイト3)が揃って出展を見合わせるようになって久しいですが、これは市場規模が小さいというビジネス的な判断もさることながら、日本とアメリカの(クルマに限らない)経済不均衡に対する政治的な圧力と解釈すべきではないかと思います。

しかしそんな中でも前回(2015年)は例外的にクライスラー傘下のJEEPがTMSに出展していました。

これはクライスラーがアメリカのメーカーでありながら資本的にイタリアのフィアットグループであったことが理由として上げられます。

国内市場におけるJEEPはセールスが右肩上がりに伸びており、フィアットグループとしても新しい柱として何としてでも日本に定着させたいという想いがあったのでしょう。

東京ビッグサイトの展示棟内ではなく階段とエスカレーターが交差する一番目立つアトリウムに出展していたのでご記憶の方も多かったと思います。

しかしそのフィアットグループも2017年は揃って出展を見合わせました

政治的な思惑というよりは、日本市場に対する取り組み方を変えてきたのかな?と少し気になっております。

昨今でこそJEEPとAbarthブランドは好調に伸びており、高級路線に行ったアルファロメオは台数を追わない利益重視でいいのですが、肝心のフィアットの屋台骨であったFiat500の販売がモデル末期ということもあって急減速しています。

フルモデルチェンジはまだ当分先ですし、仮にすべてを新しくしても今まで通りポップアイコンとしての地位を保ち続けられるかは未知数です。

そうした事情もあってフィアットグループが日本市場に対して距離を取ってきたのだとしたら、それはそれで少し悲しい気持ちになりますねぇ…


もう一つの謎の動きとして、イギリス勢の不参加があります。

BMWは出展するのにBMW MINIが出展しない。
ランドローバーもジャガーも出展しない。

仮にビジネスライクな判断だとすると、あれだけ日本市場に力を入れているBMWグループが、セールスも好調なBMW MINIをTMSでアピールしない理由はどこにもありません。


イギリスのEU離脱に伴い、どちらかというと諸外国との経済的な連携は強化していかなければならない状況にも関わらず、何らかの政治的な思惑が絡んでいるとしか思えない今回の動きの裏にどんな事情があるんでしょうかね?


逆にモーターショーの出展がビジネスメリットを見出さないとして、世界の主要3大ショーにしか出展しない宣言をしたボルボが、あっさりその方針を翻して4年ぶりにTMSに戻ってきます。

そもそもボルボがこうした方針を打ち出した経緯はこんな感じでした。


東京モーターショー2015にボルボは出ないだろうという話


プロモーションの手段が多様化したことによりモーターショーでのアピール以外の方法で集客ができるのであれば、それはそれで戦略の一つではあります。

特にSNSの活用は大きな可能性を秘めていましたので、ボルボがどのような新しいプロモーションで顧客を獲得していくのか、割と真剣にうぉちしていました。

結論としては、巧みな商品戦略によって販売を伸ばすことには成功しましたが、プロモーションとしてはさして革新的な試みが行われた感じもしませんでした。

正直言うと

        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄

って感じではあります。

そんなわけで2017年に、ボルボの世界販売のうちたった2.7%しかない日本のモーターショーに再出展するわけです。

指を指してゲラゲラ笑ってやっていい事案じゃないでしょうか。
別にボルボに対して思うところがあるわけじゃないですが。



■TMSの位置付け
若者のクルマ離れに限らず、今後日本人のクルマ離れが加速することは疑いようもない事実として共有されるようになってきた昨今。

そんな中でモーターショーの位置付けは否が応にも変化せざるを得ないでしょう。

所有するだけの余力(財力)がある人向けによりステータスを高めていくか、より大衆方面にアピールしていくかという二極化が進むことになるかと思います。

一方で妙な形で花開いた日本独自の自動車文化は、TMSよりはむしろオートサロンがその受け皿としての役割を担っている感があります。

(いろんな意味での)クルマ好きというステータスに対するアピールは、むしろオートサロンの動向を見ていくべきであり、現にオートサロンはカスタマイザーだけでなく自動車メーカー自ら出展する動きが出てきております。

とはいえ、カスタムはベースになる完成車があってこその文化であって、これを以てTMSの存在感が薄れるという類の話ではありません。

TMSはどちらかというと手の届かないクルマの祭典から、自らのライフスタイルと直結したリアル、そして遠くない未来に触れる場としての存在感を提示する、ある意味地に足の着いた取り組みが主軸になっていく気がします。

そんな内容で人が集まるかどうかは知りませんが、テクノロジーからインフラ、法体系まで大きな変化がこの数十年で起こるわけですから、それらをわかりやすい形で啓発していく役割というのはTMS以外が担うのは難しいような気もします。

それらに付随する形で今度は空飛ぶ自動車とかそういった類の新しい次元のお披露目が成されていくのであれば、それなりにうまく回していくことが出来るんじゃないでしょうか。



■踏ん張りどころの大衆ブランド
前回はディーゼルゲート事件発覚直後だったこともありお通夜のような雰囲気だったVWですが、世界最大の自動車メーカーとしてのプライドを賭けて今年もちゃんと出展します。

そして地味ながらも継続的に出展を続けているフレンチ4(DS、プジョー、シトロエン、ルノー)の取り組みは、もっと高く評価されるべきです。
(DSはプレミアムブランドを名乗ってますが、現状では高価格帯の大衆ブランドの域を出ていません)

上記したように何らかの思惑によって出展したりしなかったりといった姿勢を見せるブランドと異なり、フレンチ4は(その出展内容は置いといて)日本市場に真面目に向き合ってきたと言えます。


昨年のフォードの電撃撤退により、海外メーカーは突然撤退することがあるから…という疑心暗鬼を生んでしまったのは日本の輸入車市場にとっては不幸な出来事でした。

そりゃ営利企業なんだから不採算なら撤退という選択はいつでもあり得るわけですが、クルマは買ったら終わりということでもないわけで、そのあたり慎重に選びたいという消費者の心理も理解できます。

富裕層であれば撤退で不便になったら下取り気にせず買い換える余力がありますが、大衆消費者層はそういった自由はなかなか利かないものです。

だからこそ真剣に比較検討し、間違いのない選択をしたいわけです。

そういった心理に訴えかけるのにTMSに継続して出展しているという事実は、少なくとも日本市場に対して前向きに取り組んでいる証左であり、消費者にもプラスに写ることでしょう。

逆に出展を取り止めると「国内から撤退するのかな?」と余計な懸念を生むことになります。

政治的な理由が見え隠れするBMW MINIについてはそのダメージはさほど大きくないでしょうが、フィアットに関してはそのネガティブイメージを払しょくする取り組みが必要になるだけに、今後どういったアピールをしてくるのかが非常に気になるところです。


そんなわけで、不甲斐ない国産車からの乗り換え需要はまだまだ旺盛ですし、VWを始めとしたドイツ勢から客を奪い取ることもまだまだ可能です。

コツコツやってきたのだからこそ、愛すべき大衆ブランドであるフレンチ4の皆さん(そしてVWも)はその成果を確実なものにすべくTMSでは積極的なアピールをしてくれることを期待します。

ちなみに、先日こんな立ち話をしましたとさ。


posted by 海鮮丼太郎 at 18:29| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 思(criticism) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 なるほどなるほど、と頷きながら読ませていただきました。

 BMW-MINIは出ないんですね・・・。このブランドは東京でワールドプレミアを行なっていた記憶があるので、ちょっと驚いた次第です。
 調子が悪いとは思いにくいジャガーを含めて、U.K.ブランドが挙って参加取り止めとは、何かしらの事情がありそうですね。

 その一方、フレンチ系メジャーブランドがしっかり出展してくれるのは嬉しいことですね。
 プジョー・シトロエン・DSは、2013のショボすぎるブースからすると2015は驚きのちゃんとした出展と思ってましたが、そこを超える期待値があろうとは、これは面白そうです。


 
Posted by マサシI at 2017年05月24日 23:08
>マサシIさん

お久しぶりです&コメントありがとうございます。

BMW MINIは日本を重点市場と位置付けており、本来であれば出展しない理由は全くありません。

同様にジャガー、ランドローバーも日本での取り組みを強化していますのでどう考えても政治的な思惑絡みではないかと見ております。

全くの仮定の話ですが、中国市場での拡販を望むなら日本のショーへの出展を控えるように、といった圧力がイギリスブランドに掛かったとしたら?

陰謀論のようでもありますが、可能性が全くないとも言えないのが中国市場とイギリスという国の置かれている立場ではないかと思います。


一方でフレンチ勢はドイツ勢に対するカウンターとしてコツコツやってきている事がようやく花開きつつある感じがしますね。

特にルノーはイメージ戦略で大きく株を上げてるので、そこにディーラー網と商品力が着いてくればまだまだ伸びる可能性を秘めていると思います。

PCJは中の人にお話を聞いた感じでは、内部でどう各ブランドを訴求していくのかという方針がきちんと定まってない印象を受けました。

本国の意向もあるでしょうから日本独自でできることに限りはありますが、そろそろ指針をハッキリさせる段階に来ていると感じてます。

その辺り、モーターショーではどういう提案をしてくるか興味深いところであります。

Posted by 海鮮丼太郎 at 2017年05月25日 11:45
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