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2016年07月26日

ポケモンGO雑感

do_not_pokemon_drive.jpg

言いたいことはいろいろあるわけですが、とりあえずポケモンGOリリースからやってみて感じたことのツイートをまとめてときます。

使い方を間違えなければ素晴らしい体験を得られるゲームであることは間違いありません。

ただし、ゲームをプレイする上でのリスクおよびその対処を提供者(NIANTIC)でなく社会が負わなければいけない現在の構造には強い懸念を抱いております。
つまり、言いたいことはこういうことです。
































posted by 海鮮丼太郎 at 11:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 思(criticism) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月20日

フォードのお店から最後のお知らせ

ford_final_sale20160720.jpg

先日レスポンスがいい取材記事を上げてくれていたが、このお店がまさしく当方がKUGAに一目惚れしたお店でありました。
たった2日間の情事ではありましたが、あの時ほど真剣にクルマのことを考えたことは無かったんじゃないかと思えるほど濃密な時間でありました。

しかもお店を訪れたのがちょうどオープニング期間ということもあってT型フォードが展示してあったり、フォードから応援社員が客対応をしたりと、グループ一丸となって頑張っていこうという姿勢が見られたことも、KUGAを真剣に検討することの後押しになったのだと思っています。

しかしそんなフォードが国内市場から完全撤退を発表して大騒ぎになったのが今年の1月。

撤退という事実以外は何も決まっていない状況の中で、全国のフォードディーラーは既存客対応と残った車両の販売を続けることとなりました。

幸いにして撤退後のアフターサービスはかつてサーブの販売を行っていたピーシーアイが引き受けることが発表されました。

リコール対応や純正パーツの供給によるメンテナンスはこれで引受先が決まりました。
しかし残念ながら、正規の委託先とはいえ整備ノウハウやパーツ供給のスピードなどは正規に日本法人を構えている他の輸入車ブランドと同等レベルまでの対応は期待できません。

その辺りの感覚は輸入車を保有しておられる方は肌で感じられるのではないでしょうか。

とはいえ、それを許容することもまた輸入車ライフの楽しみの一環ではあります。

だから、今から国産車から乗り換える方にはオススメできませんが、輸入車を保有したことのある方にとっては、フォードの最後のセールを狙ってみるのもアリなんじゃないかと思う次第であります。

ってことで、お店から最後のお知らせメールが届きました。




お客様各位


夏本番で蒸し暑い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏休みも間近となり、色々と楽しい計画もおありかと思います。
暑さに気を付けてお過ごしください。ご自愛のほど

さて、フォード神奈川からのお知らせです。

既にご承知の事と思いますが、今年1月25日に突然「フォードの日本から撤退」が発表されました。

今後は新車の輸入をしない、フォードジャパンも解散と言った、販売組織にとってもまさに”寝耳に水”の話でありました。

山積する問題の中でも、最も大きなものは販売致しましたお車のメンテナンスの事です。

販売会社とメーカーとの間で協議を重ねて先日ようやくアフターサービス体制についての決定があり、

お客様のお車の保証や部品供給、技術サポートについては別会社によって維持されることになりました。



新車の販売につきましては、輸入発売元でありますフォード・ジャパン・リミテッドが9月末をもって解散となっており、

新車の販売も9月末で終了となります。

これを受けまして、当店も9月末で閉店させていただくことと致しました。

アフターサービスにつきましては弊社の保土ヶ谷サービスセンターにて業務を継続致しますのでご安心下さい。



つきましては、

7月23日(土)より8月30日(火)まで「ラストチャンスセール」を開催し当店在庫の新車と試乗車を全て放出致します。

通常価格、Web掲示価格よりも大幅にお得な価格となっております。詳細は添付のチラシをご覧ください。

掲載車が店舗に無い場合がございますので、お手数ではございますが予め店舗宛にご連絡頂きご確認の上ご来店下さい。

宜しくお願い申し上げます。



是非、この機会をお見逃しなく。



  _____

お読みいただきまして誠にありがとうございます。当店からのお知らせは今回が最後となります。宜しくお願い致します。


===================================
フォード神奈川 港北ニュータウン店
株式会社 トップス・ジャパン
TEL:045-943-6601FAX:045-943-6605
mailto@fordknagawa.co.jp
===================================


悔しさを滲ませている文面から、現場としてもまだ納得できない部分は多かろうとは思います。

一番の売れ筋であったフォーカスはもう残っていないようですが、KUGA、エコスポーツ、フィエスタともにとてもいいクルマです。

輸入車、特に欧州車に魅力を感じている方はこのチャンスを活用するのもぜんぜんアリな話だと思いますよ。





posted by 海鮮丼太郎 at 11:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月13日

発表会から見えてきたプジョーさんのロードマップ

PSA_diesel_20160712.png

一晩明けて、プジョー・シトロエン・ジャポンが3ブランドでクリーンディーゼルを展開するというニュースは大きな反響を得ているようで何よりでございます。

昨日プレス向けの発表会が行われておりまして、その模様をインプレスのCAR WATCHの記事が詳細にまとめてくれています。


こちらをご覧いただければ発表会でPCJが何を伝えたかったのか、そしてPSAのクリーンディーゼルの概要はご理解いただけるかと思います。

で、その中でちょっと気になった点をいくつか。

今回発表されたのはPCJのクリーンディーゼル導入の第一弾という位置付けになります。
今回も含めてPCJとしては今後6ヶ月で

 プジョー 8車種
 シトロエン 3車種
 DS 3車種

と合計14車種のクリーンディーゼル導入をアナウンスしています。
車種に落とし込んでみるとこんな感じでしょうか。


■プジョー
308 Allure BlueHDi
308sw Allure BlueHDi
308 GT BlueHDi
308sw GT BlueHDi
508 GT BlueHDi
508sw GT BlueHDi

NEW 3008 GT BlueHDi (2017年1月導入予定)
NEW 2008 GT BlueHDi (2017年1月導入予定)
 ※ともに2.0L 180ps仕様


■シトロエン
C4 FEEL BlueHDi

C4 PICASSO BlueHDi (2016年12月導入予定)
GRAND C4 PICASSO BlueHDi (2016年12月導入予定)
※ともに2.0L 150ps仕様


■DS
NEW DS4 Chic BlueHDi DS LED Vision Package
NEW DS4 CROSSBACK BlueHDi

DS5 BlueHDi (2017年1月導入予定)
※2.0L 180ps仕様


プジョーさんのみ1台車名が伏せられていますが、このタイミングでの新モデルとなるとマイナーチェンジする2008以外には考えられません。

3008に関しては10月のパリモーターショーでお披露目&販売開始、右ハンドルとなるイギリスでのデリバリーが2017年1月から開始との報道がありますので、そこからほとんど間を開けずに日本へ導入するということでしょうか?

今までの例だと欧州発売から半年後ぐらいの導入が常だったので早くて2017年春ぐらいと思っておりましたのでちょっと驚きですね。

しかもこのタイミングだとガソリンエンジン仕様と同時の発売を行うようですね。

通常ですとガソリンエンジンを先に発売して、販売が落ち着いてきた頃にカンフル剤としてディーゼル追加みたいな流れが一般的なのですが、最初からフルラインでの展開となると、新型3008にはかなり期待をして力を入れて販売するつもりなのでしょう。


また3008、2008ともにGTグレードのみの設定となり、308 Allureのように通常グレードにはディーゼルは設定されないという方針のようです。

まぁこの辺りは売れ行きの動向を見ながら検討という話になるのでしょうね。


で、ちょっと気になるのがこのスライドです。

PSA_technical_roadmap_20160712.jpg

これはPSAグループの環境技術の変遷をまとめたものですが、これは国内導入を意味するものでしょうか?

レスポンスの記事では…

「2019年にはガソリンエンジンを搭載したPHEVを、またBセグメントに新たに設けられるプラットフォームを使って製造される電気自動車(EV)も登場する」と述べた。
と書いておりますが、世界販売を意味するのか日本市場へ導入を意味するのかハッキリしません。
書いてる方もボカし気味ではありますが、後者を前提とした書き方をしているように見えます。

しかしスライドの真ん中あたりにシレっと

ICE(空気圧を利用したエンジン)

とか載せていたりします。
もちろんこれは発売されていませんので日本に導入以前の話です。

だとするとこのスライドは、「PSAとしてこういう環境技術の開発を行ってきました」という以上の意味を持っておらず、必ずしもこのスライドに書いたものが日本に導入されるわけではないということは押さえておいた方がいいでしょう。

PHEVの国内導入はあり得ると思いますが、EVに関してはその頃の日本市場においてどれぐらいシェアを獲得できているか次第といったところではないでしょうか。

なお、EV/PHEVに関してはトップレンジのDS Lineから市場に導入が開始され、BセグメントのEVは中国の東風汽車と共同で開発する新しいプラットフォームであるCMPを使ったものになる旨は過去のエントリーで触れておりますのでこちらもご参照あれ。


ラベル:BlueHDi
posted by 海鮮丼太郎 at 12:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月12日

プジョーさんのディーゼル国内導入の意味(1)

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実は4月のモーターファンフェスタでプジョーさんの中の人とお話をした際に国内導入発表が7月であることはお聞きしていたのですが、正式発表までは口外しないとお約束していましたので筋はきっちりと通させて頂きましたw

とはいえ一部のディーラーでは顧客向けに情報開示して実車も用意しているところがありましたね。

筋を通そうとすると速報性が失われてしまうのはBLOGを書いていてなかなか悩ましいところではありますw


ってことで、速報性でないところで勝負する意味でも今回のPCJ3ブランド(プジョー、シトロエン、DS)のクリーンディーゼル(以下:ディーゼル)導入に関してその背景や戦略といったところを見てみることにしましょうか。

なお、本エントリーは基本的に輸入車の動向をまとめたものですが、ディーゼルの国内市場を活性化させたマツダの存在を抜きには語れないため、あわせて扱う事にします。


■7社目のディーゼル導入
現在海外メーカーでクリーンディーゼルをラインナップしているのは以下のブランドとなります。

 ・メルセデス・ベンツ
 ・BMW(Alpina含む)
 ・ボルボ
 ・BMW MINI
 ・ジャガー
 ・マセラティ



海外メーカーの中でクリーンディーゼルの導入に積極的だったのはメルセデスでした。

どちらかと言えばまだ石原元東京都知事のパフォーマンスの影響でディーゼルに対してネガティブなイメージがあった2010年、ポスト新長期規制に対応した「BlueTEC」を搭載したラインナップを国内市場に投入してきました。

「高級車のオーナーはディーゼル特有の振動を毛嫌いする」などと言われておりましたし、当時はハイブリッド大フィーバーの時期でもあり、富裕層はどちらかと言えばハイブリッドなど最先端な技術を支持するだろう、と言われていた時期です。

そんなこともあってか、メルセデス自身も手探りでのスタートとなった感があり、しばらく一部の好事家向けのラインナップとしての位置付けであった感は否めません。

しかし2012年にマツダがCX-5でSKYACTIV-Dの展開を本格化させるのと前後して、国内のディーゼル市場は急拡大します。

2012年1月にはBMWがX5 BluePerformanceを発表。

こちらも様子見での導入でありましたが、X5の受注の7割がディーゼル仕様だったという驚きの結果が、後に5シリーズ、そしてフルラインディーゼルへの後押しとなりました。


この時期にはクリーンディーゼルの普及を目指す協議会主催の一斉試乗会なども開催されており、当方も参加してその魅力を直接体験するなどしていました。

この時の状況は以下のエントリーでまとめています。



メルセデスとBMWが着々とディーゼルのラインナップを増やしていく中で、次に動いたのがBMWグループのMINIでした。

2014年9月にはマイナーチェンジしたMINIクロスオーバーにディーゼル仕様を追加。
その後モデルチェンジに合わせてラインナップをどんどん増やしております。

2015年6月にはラグジュアリーブランドであるジャガーがXEにもディーゼル仕様が追加されました。
その後クロスオーバーSUVとなるF-PACEでもディーゼル仕様が用意され、富裕層の嗜好ど真ん中を狙ってきました。

そして同じく2015年7月にはボルボが主力5車種で一気に展開を仕掛けてきました。
デンソーの「i-ART(自律噴射精度補償技術)」を採用したこともあって報道も好意的に採り上げるものが多かったですね。

こうしてマツダが市場に火を着けてから3年ほど、第一次クリーンディーゼルブームとも呼べる状況が生まれました。


しかし2015年9月、世界に衝撃が走りました。
VWのディーゼルゲート事件です。

これから全力でディーゼルを訴求しようとしていたボルボやジャガーはおもいっきり機先を征された格好となり現場はかなり混乱したと聞いております。

しかし事件の実態が判明してくるにつれ、むしろVWのディーゼルとは差別化を図れると踏んだようで、プロモーションの手は緩めておらず販売に関しても好調のようであります。

そして2016年3月にはマセラティがギブリにディーゼル仕様を設定しました。


当初の物珍しさはさすがに薄れてきた感はありますが、クリーンディーゼルは幅広い選択肢を得ることで、国内市場で一定の支持を得ることに成功しました。


こうした流れの中で、いよいよ7社目の参入としてプジョー・シトロエン・ジャポンが国内にディーゼルを導入するわけです。



■経済性からステータスへ
上記したように国内のクリーンディーゼル市場は2010年にメルセデスが先陣を切ってから2年を経て市場が一気に拡大し、エコを前面に押し出したハイブリッド車に対して走る喜びを犠牲にすることなく高い経済性を兼ね備えたディーゼルという、ある種のカウンターとして位置づけらることになりました。

特に国内メーカーで唯一気を吐くマツダの影響でディーゼル、そして輸入車への興味の導線が張られた効果は非常に大きいものでした。

車両価格と使用する燃料費換算すれば必ずしもガソリン車やハイブリッド車に対して経済的とは言い難い部分もあるわけですが、トルクフルな走りを楽しんでも燃費がいいというのは、買ってしまった後の維持費だけを気にする財務省(a.k.a.奥さん)などを説得するのに良い材料ではありました。

しかも、マツダを筆頭にどのメーカーもディーゼルにプレミアムなイメージを与えることで、ディーゼルを選ぶことが最先端、インテリジェンスな選択肢であるかのような演出が成されました。

もちろん同一車種でガソリンエンジン仕様も選べたりしますが、マツダCX-5オーナーに見られる“ディーゼルの方が格上”といった妙なヒエラルキーが生まれているのはなかなか興味深い現象であります。

この動きを加速させたのがBMW MINIでした。

本来小型車にディーゼルが必要なのか?

メルセデスを始めとした各社は当初、ディーゼルのトルクフルな特性は車重のあるミッドレンジ以上のクルマの方がメリットが大きいと考えていました。

だからこそメルセデスは最初にEクラス、そしてBMWはX5を選んだわけです。


しかしBMW MINIにおいてはそうしたディーゼルの実利部分だけでなく、ステータスシンボルとしてディーゼルを追加するという策に打って出ました。

これはBMW MINIが先進的かつ尖ったイメージを演出するブランドであることも関係しています。

この辺りからディーゼルはステータスとしての性格を持ち始めるようになりました。

ジャガーやマセラティがディーゼルを投入してきたのも、そのステイタスにお金を出す富裕層の需要が見込めたからに他なりません。



■大衆車としてのディーゼル
当初のトルクフルな走りを楽しめることに価値を見出した層から、ステータスとしてのディーゼルを求める層へと広がりを見せ始めたクリーンディーゼルでありますが、まだ埋まっていないピースがあります。

それは、“大衆車としてのディーゼル”という選択肢です。

ボルボが主要5車種にディーゼルを投入したのは、この大衆車としてのディーゼルというピースを取りに来たと考えることができます。

しかしボルボは先進安全装備のイメージが強いこともあり、そうしたオプションを標準搭載した上でディーゼルを導入した関係で、元はちょっとプレミアムな大衆車であったはずが、販売価格がV40で409万円〜と、BMWなどと大差ないレベルに押し上げられてしまったのが残念なところです。


では、真の意味での大衆車としてのディーゼルというピースを誰が埋めるのか?


お待たせしました。
プジョーさん(PCJ3ブランド)の登場です。

ディーゼル仕様がガソリン仕様の+20万円という価格設定は、他のメーカーの事例が平均+30万円程度からであることを考えると破格とも言える内容です。

その分装備が削られてそうな気がしますので詳細な検証は有志に任せますが、おおよそ308の魅力をスポイルするような削減は無いように見受けられます。


円高基調であるとはいえ、308のディーゼル車を300万円で買えるというのは非常に大きなアピールポイントであると言えます。
同じくC4 FEEL BlueHDiに関しては更に下を行く279万円と、もはやディーゼルは特別なものではないという強烈なアピールとなっております。

まさに“大衆車としてのディーゼル”という選択肢を用意したことになるわけです。

売れ筋は上位の308GT BlueHDiな気もしますが、当方としてはむしろ標準グレードである308 Allure HDiをオススメしたいと思っています。

最近のプジョーさんがプレミアムセグメントへ移行を進める中、あえて大衆グレードを投入してきた意味を考えると、もちろんこの辺りの層を逃したくないというマーケティング上の都合はあると思いますが、もう一つ

“大衆車としてのディーゼルに絶大な自信があるから”

と捉える事ができます。


上記のようにステイタスを付加価値として訴求するならば、ガソリン車との価格差をここまで近くする必要はありません。

むしろ装備を豪華にしたスポーティな308GT BlueHDiだけの導入で良かったわけです。

しかし、標準グレードの308 Allureはガソリンエンジン仕様であっても素性が高いわけです。

だからこそ、ここに300万円を切るディーゼル仕様を投入することで、あえて“特別ではないのに高い満足度を得られるディーゼル車”という価値を世に問いたいのだと思います。


上位車種の508GT BlueHDiとシトロエンC4 FEEL BlueHDiに関しては、与えられた位置付けが若干異なるようにも感じられます。

この両車は素性は良いものの、クルマとしての目立った特徴をアピールできず、販売面で苦戦が続いております。

他社に無い特徴をアピールするには、クリーンディーゼルというパワートレインを採用することが効果的であり差別化になる、ということです。

C4 FEEL BlueHDiは、ディーゼル最安値という競合が全く存在しないポジションに打って出ることになりました。

508GT BlueHDiは、他社が付加価値を付けまくることで価格が高騰しているDセグメントにおいては434万円〜と破格の設定となります。
これは国産車オーナーからの乗り換えを誘い込むのに抜群のアピール力となるのではないでしょうか。

逆に508はガソリンエンジン仕様の販売を終了することになりました。
ディーゼル一本で行くというのはそれもまた訴求の仕方としてはおもしろいと思います。

そんな感じでテコ入れの感は否めませんが、PSAの本流はディーゼルにあるわけですので、今まで並行輸入業者にお願いせざるを得なかった好事家の人にとって選択肢が出来たことは決して悪いことではないと思います。

DS4 Chic/CROSSBACKに関しては、308GT HDiと同じ180PSの2.0Lディーゼル搭載となり、ラグジュアリーでありながらハイパフォーマンスというトップレンジの位置付けを与えております。

下から上まで、3つのブランドを使ってうまく役割を担わせた感じでありますね。


もちろんPCJ3ブランドのディーゼル展開はこれで終わりではありません。

2016年12月にはC4 PICASSO BlueHDiが。
2017年1月にはDS5 BlueHDi DS5が。

そして2017年にフルモデルチェンジする新型3008にも追ってクリーンディーゼルが導入されます。


PCJの反転攻勢とも言える今回の大きな挑戦に応援の気持ちを送りたいと思います。


早いところでは今月末、遅くとも8月に入ってから各ディーラーで大々的に試乗が可能になるかと思われます。

是非とも実際にプジョーさん(そしてシトロエン、DSの)ディーゼルの真価をご自身の価値基準で評価してみることをオススメします。
  


ラベル:BlueHDi
posted by 海鮮丼太郎 at 17:09| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

プジョーさん、ついにクリーンディーゼル国内導入発表

PEUGEOT_blueHDI_600x400_1.png
プジョーさんからクリーンディーゼルの国内投入が正式に発表されました。


Peugeot排気量車両本体価格
308 Allure BlueHDi1,5602,990,000 円
308 SW Allure BlueHDi1,5603,238,000 円
308 GT BlueHDi1,9973,540,000 円
308 SW GT BlueHDi1,9973,788,000 円
508 GT BlueHDi1,9974,340,000 円
508 SW GT BlueHDi1,9974,640,000 円
   
Citroen  
C4 FEEL BlueHDi1,5602,790,000 円
   
DS  
NEW DS 4 Chic BlueHDi
 DS LED Vision Package
1,9973,490,000 円
NEW DS 4 CROSSBACK BlueHDi1,9973,610,000 円

特筆すべきはその価格です。

ベースとなるガソリン仕様の308 Allureが279万円ですから、+20万円でディーゼル仕様を設定するという、割と破格と言っていい価格設定ではないでしょうか。

しかも、最近だとクリーンディーゼルはプレミアムグレードとしての位置付けを与えられることが多く価格もかなり割高な車種が多かったところに300万を切っての設定はかなりインパクトがあると言えます。

もう少し突っ込んだエントリーは改めて書きますが、当方が一番強く感じたのは、

“プジョーは大衆車としてのディーゼルを自信を持って導入してきた”

ということです。


PSA グループのクリーンディーゼルエンジン 「BlueHDi」 の主なポイント
・CO2排出量を約15%軽減し、燃料消費量を約25%改善を実現した環境性能
・AdBlueR (尿素水溶液)式SCR (Selective Catalytic Reduction) により NOx90%、PM99.9%を除去、最新の欧州
排ガス基準Euro6 および日本のポスト新長期規制に適合したクリーン技術。
・トルクフルかつ燃費性能に優れた 2 つのエンジンをラインナップ
  1.6L : 最高出力120ps、最大トルク 300Nm
  2.0L : 最高出力180ps、最大トルク 400Nm
・エコカー減税100%適用、購入費用とランニングコストを軽減できる優れた経済性

そして、プジョーさんだけでなくシトロエン、DSにおいても同時にクリーンディーゼル導入が発表されまいた。



300万を切った308に驚いていたら、シトロエンはさらにその下を行く279万円の価格を設定してきました。

本気です。
本気と書いて、マヂです。

今後はPSAのBlueHDiエンジンが技術的にどれほどのものかということが自動車メディアを賑わすことになると思います。

海外メーカーとしては7社目となるため先進性がアピールできない分、BlueHDiの魅力と3ブランド展開の意図をPCJの方々にはきちんとプレゼンテーションして頂きたいものです。













ラベル:BlueHDi
posted by 海鮮丼太郎 at 14:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月08日

正直者のプジョーさん、実燃費を調べて公表

MAJJLE_3701_0.jpg

昨年VWがやらかしたせいでいわゆるカタログ燃費と実燃費の乖離が注目されるようになりました。
(それよりも排出ガスの方が本当は問題なんですが)

日本ではJC08と呼ばれる測定方法に基づいて燃費が公表されていますが、実際に乗ってみるとその乖離が大きく問題になっていますね。


じゃあ、第三者に客観的に調査してもらいましょうってことでPSAグループがTransport & Environment(T&E)とFrance Nature Environmen(FNE)という2つのNGOと共同で実燃費を調査、その結果を発表しました。

最近のPSAはなにか情報を積極的にオープンにしていこうっていう大きな方針でもあるんですかね?

今年の初めにはプジョーシトロエンジャポンが過去の車種別の国内販売台数をいきなりぜんぶ公開して俺の中の全仏が熱狂しましたが、本国においてもメーカーが実燃費の計測に協力するっていうのは、あまり例がない気がします。

もちろんこれが消費者にとってPSAに対する安心感や信頼性を高める効果に繋がればブランド戦略としては成功となりますので、変に小細工せずにきちんと自分たちのクルマを評価してもらおうという正直な姿勢の現れなのかもしれません。


で、その調査ですが。

測定に関してはEUのRDE(Real Driving Emissions:実路走行試験)に基づき

 ・都市部 25km、郊外 39km、高速道路 31kmを走行
 ・エアコンを使用
 ・複数名乗車に加えてラゲージに荷物を積載

この条件で測定を行っております。

資料として公表された数値が「L/100km」という、『100km走るのに何Lの燃料を消費したか?』という欧州基準になっていましたので、これを日本流の「km/L」の『1Lの燃料でで何km走れるか?』の基準に変換したのが以下の表となります。
(ついでにカタログ達成率も追加しておきました)

PSA_real_fuel_consumption.gif
▲見づらい…クリックで拡大します


PSAの主要30車種において計測を行っていますが、表記のないものは基本的にMT仕様での計測となりますので、日本におけるATを前提とした数値に比べると全体的に高く出る傾向があります。

で、結果を見てみると実際の計測とカタログ値の差異は車種によってバラバラではありますが、達成率で見るとおおよそ68.5%前後となっております。
(DSだけ71.3%と乖離が少ないですね)

日本車でもカタログ値の6〜7掛け程度と言われてますので、欧州市場のメインストリームの車種においても同等の傾向ということになるでしょうか。

しかし個人的にはこの結果をもってしても、実燃費の一つの側面を明らかにしたに過ぎないと考えております。

国によってクルマの使用環境は大きく異なっており、同じ国の中でも都市部と郊外、長距離運用と短距離運用、同乗者の有無などによって燃費が影響を受ける要因はさまざまです。

今回の調査条件に近い使用方法の人には参考になる数値ではありますが、そうでない人にとっては「ふーん」という程度の話になってしまいます。

「お前が食うメシと俺が食うメシの量が違うのは何故だ?」

とか聞かれても、そりゃ知らんがなって話です。

つまり、万人を納得させる燃費基準というものは存在しないのです。

それゆえにカタログ燃費は単なる指標であって、それを参考に自分の運転状況から実燃費を想定するしか方法はありません。


とはいえ、PSAは今後使用環境を入力することで実燃費に近い数字を表示する燃費シミュレータを年内に公開し、エコドライブを推進するためのアプリも開発するとしています。


燃費が悪いのは、悪くなる乗り方をしているからです。

その原因を突き止め、アドバイスを受けられれば実燃費の向上も夢ではありません。

アプリがODBIIポートから情報を取得して分析するレベルのものか、単に加速度センサーを使って急加速、急減速にアラートを出すだけのものかはわかりませんが、今後テクノロジーはこうしたドライバー支援の方向に向いていくのではないでしょうか。

そしてその支援のためにあらゆる走行データ(場所、時間、速度、アクセル開度、スタリング操作量、ブレーキ操作量、空気圧、車載重量、運転中のバイオリズム、健康状態などなど)をビッグデータとして吸い上げられ、あなたのプライバシーは丸裸に…というディストピアの到来ももうすぐですw




ちなみに、無料で使えるYahoo!カーナビアプリには運転分析機能が搭載されていて、これが意外と楽しいのでエコドライブにチャレンジしたい人はYahooの捨てアカを用意して使ってみるといいんじゃないでしょうか。

[追記]
PSAから出たプレスリリースでは触れられていなかったのですが、AutoExpressがこの件の報道に関して、もう一つPSAグループのトピックを掲載しています。



CO2_ranking_2015.gif

欧州では厳しい環境規制を敷いており、CO2平均排出量に関しても一定レベル以上の企業にはペナルティを課しております。

CO2の排出量に関しては一般的にコンパクトカーを主力としたメーカーの方が有利であります。
エコカー率が高いからですね。

それに対して高級ブランドやパフォーマンスカーを主力とするメーカーはどうしても燃費やCO2の排出量が増加するため、それを穴埋めするためにEVやPHEVの開発を強化しています。

特にPHEVに関しては高級ブランド優遇施策という指摘もありますが、とにかくCO2の平均排出量は下げる努力に躍起です。

そういった状況において、プジョーとシトロエンがCO2の排出量が欧州で一番少ない企業という栄冠を勝ち取っております。
2014年はルノーにその座を奪われておりましたが、奪還した形になりますね。

その原動力となったのが新プラットフォームを採用したモデルチェンジとエンジン・オブ・ザ・イヤーを獲得した3気筒PureTechシリーズが主要車種にラインナップされたことであり、これによりCO2排出が大幅に削減されたわけです。

幸か不幸か、PSAのEVおよびHYbrid4はセールス的に芳しい結果を上げることができず、結果としてBlueHDiとPureTechエンジンによってCO2削減を達成したという意義は大きいと言えます。

日本においては燃費ばかりがクローズアップされCO2排出量が少ないということがあまりセールポイントとして響かないのですが、素性の良いエンジンを搭載したプジョー&シトロエンというイメージはもうちょっと広まってもいいんじゃないかと思いましたとさ。
  

posted by 海鮮丼太郎 at 15:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月07日

フィアットも0%金利キャンペーンを開始

Fiat_2016summer_0percent2.png

どちらかというと売り方としては禁じ手に近い方法であることは間違いないのです。
追従するメーカーがほとんど無いことがその証拠とも言えます。
と言ったそばからフィアットが仕掛けてきました。



実施期間:2016年7月1日〜7月末日(ご成約分)
※7月末日までにご成約のうえ、8月12日までにご登録を完了された方が対象となります。

対象モデル:PANDA / 500 / 500C / 500X
※500X Cross Plus、限定車および2016年7月1日以降発売のモデルを除く


8月14日までに登録が完了することが条件となっていますので、必然的に国内在庫のあるグレード、カラーに限定されますね。

メーカーオプションの特別オーダーとなる車種は対象外と考えた方が良さそうです。

対象車種がPANDAと500シリーズなのはわかりますが、前評判も上々だった500Xが意外と販売で思ったほどの実績を上げていないという話も耳にする中、ちょっとテコ入れの感じも受けますね。
(とはいえコンスタントに毎月150台ぐらいは出ているようですが)

例によって残価設定ローンとなりますので、37回の支払いが終わった後、設定据置率40%の差額を支払うかその場でクルマを手放すかを決めなければなりません。

とはいえ値崩れの激しいとされるイタフラ車で設定据置率40%というのは頑張っている方だと思います。
(プジョーグループも同様に40%を保証しています)

対象が500シリーズなので安いグレードを気軽に0%ローンを使って3年後に手放すぐらいの使い方が適しているように思われます。




そういえば、フィアットに関してはもう一つ販売に関するテコ入れの話題がありました。


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アバルトというのはフィアット車をベースにチューニングを施したパフォーマンス車の販売を行う、BMWで言うところのAlpina、メルセデスで言うところのAMGのような位置付けとなっております。

国内での販売に関しては2009年の国内導入に際しアバルト専門店を4店舗から展開。
その後25店舗にまで拡大してきましたが、ここへ来て既存のフィアット店でもアバルトを扱うことになるわけです。

これで、アバルト取り扱い店は79店舗と大幅に拡大することになります。

せっかく専門店としてブランド構築を進めてきたのに、フィアット店で併売という方向に舵を切ったのは何故でしょうか?

今までアバルト専門店を展開してきたディーラーからすればあまりいい気分ではないでしょう。


しかし全店舗展開を決めた理由は、今年の秋にマツダから供給を受けて開発されたロードスターのアバルト版である『アバルト124スパイダー』の発売を控え、より多くの店舗で販売できる体制を整えたいという戦略があるのでしょう。

フィアットグループからアバルトを分離したものの、高価格帯であるアバルトの販売実績は好調で、フィアットとしてはより高額なクルマをが売れる方向にシフトさせたいという思惑もあって、既存のフィアット店での扱いを決断したのだと言えます。


とはいえ。

フィアットに関してはもうひとつ『アルファロメオ』のブランドがあります。

こちらは現在ブランドの再構築と車種の再編を行っている関係でなかなか新型車が発売されず販売が低迷しています。

一時期はアルファロメオ専門店を展開していましたが、販売効率化のためにフィアット併売店に店に併合されてしまいました。

そのため一部の店舗は名称を『フィアット/アルファロメオ ●●』として営業していたりします。

たとえば渋谷の松濤にある店舗は『フィアット/アルファロメオ 松濤』です。

これがアバルトも取り扱うことになると『フィアット/アバルト/アルファロメオ松濤』なんて三菱東京UFJ銀行みたいな名称になってしまうのでしょうか?

もう少しなんとかならんのでしょうか…?


フィアットグループはこうした複数ブランドを併売する店舗にあまり抵抗なくリニューアルをしています。

逆に我らがプジョー・シトロエン・ジャポン(PCJ)さんに関してはむしろ逆の方法論で店舗展開をしていますね。


一部のディーラー網の手薄な地域ではプジョーとシトロエンを併売する店舗があったりしますが、基本的にはプジョー店、シトロエン店は別々に展開されています。

そして先日から当BLOGでも触れている通り、新たに独立したブランドになったDSに関して、都内にDS専門店をオープンすべく準備を進めております。

販売台数の規模から考えれば併売した方が販管コストなどはかなり低く抑えられ、なおかつ取り扱い販売店の数は飛躍的に増やすことができます。

しかしPCJはあえてそれぞれのブランドのCIに基づいた店舗展開を進めています。

どちらが正しいのか?というのはわかりません。
それぞれの企業のブランドに関する考え方次第ですので。

ただし、販売台数という指標によって市場からの評価はある程度可視化できます。

その結果は2016年を締めた時点で一度総括してみましょうかね。


posted by 海鮮丼太郎 at 12:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月06日

フレンチブルーミーティング2016は10/29〜10/30開催

FMB2016_logo.jpg

毎年楽しみにしているフランス車最大のお祭りであるフレンチブルーミーティング2016が今年は10月29日〜30日に開催されるとの発表がありましたよ。


French Blue Meeting 2016 


1987年の初開催から今年で30回の記念の会となります。

青空と紅葉で色づく車山高原に色鮮やかなフランス車がたくさん集まる光景は、フランス車乗りじゃなくても見ていて非常に楽しめるイベントであることは当BLOGでも繰り返し書いてきた通りであります。

オーナー同士の交流をするもよし、珍しいクルマを眺めるもよし、家族連れでフレンチな雰囲気を楽しむもよし。

楽しみ方は人それぞれですが、どんな人でも楽しめる懐の深いお祭りとして、興味のある方は是非参戦してみてはいかがでしょうか。

今年は当BLOGやみんカラで繋がった方ともお会いできると嬉しいですね。

そんな願いを抱きつつカウンター持ちながら会場内をウロウロしたいと思います。


ラベル:FBM2016
posted by 海鮮丼太郎 at 13:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 催(event) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月05日

テスラの死亡事故に思うこと

tesla_crash_1.jpg

まず当方のスタンスを説明しておきますと、テスラのクルマに恨みはありません。

しかし、イーロン・マスクという人物が好きではありません。

量産型のピュアEVをきちんと事業として立ち上げ、(その経営状態には諸説あるものの)きちんと量産して顧客に届けるまで成し得たイーロン・マスクの手腕は間違いなく一流のものであり、またビジョナリーとして未来を語る姿はアメリカ発の世界をリードする企業のCEOの姿として一定の尊敬の念を抱いてはいます。

ただし、そのビジョナリーというキャラクターを演出する上でのポジショントークが行き過ぎることも多々あり、それが故に今回のテスラモデルSの死亡事故が起こったのではないかと当方は考えております。




事故の状況分析はあちらでも様々なメディアで行われ、新たな情報が次々と入っていきます。

車内でハリーポッターのDVDを観ていたなんて話も出てきてるみたいですので、完全に自動運転に任せていたかはともかくドライバーが前をちゃんと見ていなかったことは明らかですね。




現在のテスラモデルSが実現しているオートパイロット機能はNHTSAの定める定義で言うところの「レベル2(加速・操舵・制動のうち複数の操作をシステムが行う状態)」相当となっています。

つまり、自動運転技術としては初歩的な段階ということです。

しかしイーロン・マスクはこの程度の技術に「Autopilot」の機能名称を付けてオーナー向けにパブリックベータとしてリリースしました。

パブリックベータの位置付けは“機能的には不完全な状態であり、多くのユーザーにテストしてもらうことで評価および改善個所を指摘してもらうこと”を目的としております。

これによって集められたフィードバックをプログラムの改善に役立てることで開発のスピードアップとクオリティアップを狙う、ソフトウェア的な発想からすればよく使われる手法であると言えます。

しかしテスラはこのオートパイロットをリリースする上で、さも自動運転が可能になったが如くメディアを使って喧伝しまくりました。

自動運転の技術をうぉちしている人からすれば

「この程度で自動運転って言っていいの…?」

という反応が多かったのですが、イーロン・マスクという人物のビジョナリーとしてのキャラがそうした懐疑的な反応を抑え込む形になってしまいました。

とはいえ中身はレベル2相当なわけですからドライバーがしっかりハンドルを握り、何かあったらすぐに対応できるようにしておかなければならない事実は変わりません。

テスラもそうしたことが必要であるというアナウンスはしています。

しかし人間というもの、特にテスラのクルマを好んで乗るような人々がその意図をきちんと理解し、実践するとは限りません。

今回の事故で死亡したドライバーは、自動運転中の模様を撮影してyoutubeに載せていました。

つまり、新しいテクノロジーをどんどん試してやろうという、ある種のエクストリーム属性であると言えます。

そうした連中をイーロン・マスクがその言動で炊きつけるような形になったことが今回の事故を引き起こしたと言えます。

亡くなったJoshua Brown氏はテスラの可能性に惚れ込んでいたという事実もまた、無理なチャレンジを行う原因になったのは皮肉以外の何物でもありません。

つまり、この事故は起こるべくして起こったという話です。


レベル2程度の自動運転を実現しているメーカーは他にもありますが、各社ともその使用にあたっては十分すぎるほどの注意喚起を行っています。

また、ハンドルから一定時間手を離したら自動運転モードが解除されるといった対策を採っています。

これは「フールプルーフ」という発想に基づいています。
【フールプルーフ】
フールプルーフ設計では「人間は間違えるものである」「よく分かっていない人が取り扱うこともある」という前提に立ち、誤った使い方をしても利用者や周囲の人を危険に晒したり、機器が破損したり、致命的な事態や損害を生じさせないような構造に設計する。また、誤った使い方ができないような構造を工夫したり、危険な使い方をしようとすると機能が停止するような機構を組み込むこともある。(e-wordsより)
モバイルガジェットや家電などその使用において直接的に生命に危険が及ばない機器であればパブリックベータで次々と新しいテクノロジーを試すことに反対するつもりはありません。

しかし、クルマは一歩間違えればドライバーおよび他人を生命の危機に晒します。

当方はどちらかと言えば新しい技術が大好きでガジェット類にベータ版のアプリをゴリゴリ入れて楽しむ性格ですが、ことクルマに関しては上記の考え方もあるため運転を阻害するような要因…たとえば操作中に視線を奪われるタッチパネル式のディスプレイやナビの取り付け位置などについて一貫して苦言を呈してきました。

自動運転に関しても同じ考え方ですので、イーロン・マスクのビッグマウスっぷりが好きになれない理由がこれでおわかり頂けるでしょう。

「フールプルーフ」の発想はなにも当方が神経質に主張しているわけではありません。

他の自動車メーカーこそ、フールプルーフの発想に基づき慎重過ぎるほどあらゆるリスクを想定しながら自動運転の開発競争を行っていると言えます。

だからこそ、実験レベルではそれなりの完成度を見せていても、なかなか市販車として販売に踏み切らないわけです。

テスラだけが画期的に技術が進んでいるわけではないのです。

その証拠に、今回のモデルSの直接的な事故原因は

「空が明るくて眩しい状況で、車両も人も前方のトラックを認識できなかった」

などという、信じられないような低レベルの問題がクリアできていないことが露呈したわけです。

tesra_crash_2.jpg
▲左折するV01を認識できずにV02(モデルS)が突っ込んでクラッシュしている


しかしテスラはこういう声明を出しています。

Autopilotはこれまで1億3000万マイル以上走った実績があり、今回初めて死亡事故が起きた。米国では9400万マイルに1度、死亡事故が発生する

アメリカという国において訴訟を免れるためとはいえ、これは自己正当化が過ぎます。

はっきり言って詭弁です。

自社の優位を演出するために、人の命を天秤に掛けていいなどというモラルは、世界のどこにも存在しないと当方は思っています。

もちろんどれだけフールプルーフに気を使って開発しても自動運転の実用化に伴い想定もしなかったような死亡事故は起こるでしょう。

しかし今回のテスラの死亡事故は、想定できたものであり、性格がまったく異なります。

今回の事故を受けて自動運転に対するヒステリックな反応が一部で起こっており、開発に余計な枷(規制)がはめられる可能性もあります。

自動運転の開発に関係している他の自動車メーカーの方々は苦々しく思っているのではないでしょうか。


技術は人を幸せにするために存在するべきものであり、自動車メーカーは長い歴史の中で(問題も多々ありましたが)一つずつを改善しながらクルマという乗り物の完成度を高めてきました。

自動運転というまったく新しい技術に挑戦するに際し、端折っていいリスクなど一つもないのです。

その意味でテスラが、そしてイーロン・マスクがやるべきだったことは、フールプルーフに基づく開発はもちろんですが、せめてオートパイロット機能のリリースの際に、

「未知のリスクを前提として安全運転を徹底し、事故を起こさないことこそがオーナーにとって、テスラにとって、そして自動運転の技術の発展にとっても最も大切なことである」

というメッセージを発し、オーナーに自制を促すことだったと思います。

たったこれだけのことでも、オーナーにはムチャをするのではなく自分が安全に運転することがテスラにとっての貢献になるという意識を植え付けることが出来たと思います。

なにしろアメリカ人はこういうの大好きですから。


人間の代わりを機械が完璧にこなすなんてことは、いくら技術の進歩が早くてもそう簡単に実現できるものではありません。

フールプルーフの発想に基づき慎重に慎重を重ねたうえで問題ないと判断出来た段階で自動運転の実用化をしてもらえればそれで構わないと当方は思っています。

たとえそれが当方が生きているうちに実現しなくても。




posted by 海鮮丼太郎 at 13:00| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 思(criticism) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月02日

“興味ゼロとは、言わせない。”プジョーさんまたもや0%金利キャンペーンを実施

peugeot2016summer_0percent.jpg


7月です。
夏です。
キャンペーンの季節です。

そんなわけで、輸入車の販売は全体的に持ち直してきており対前年比プラスに転じるブランドも多い中、夏の書き入れ時を迎えております。

そんなわけで、何故か日銀の0%金利のニュースと関連して般新聞などでピックアップされたことで妙に知名度の上がってしまったPCJ(プジョー・シトロエン・ジャポン)の0%金利キャンペーンがまたまた復活です。


お約束ですが、シトロエンも…
Citroen2016summer_0percent.jpg

DSも…
DS2016summer_0percent.jpg
0%金利キャンペーンに関しては、以前以下のエントリーを書いていたりします。


行くぞ!捨て身の金利0%キャンペーン!

年度末の0%金利キャンペーンやってるよ


日銀の金利がマイナスだからといって一般企業が0%で商売が出来るかというと必ずしもそうではありません。

この部分のリスクはPCJのファイナンス部門が負う形になりますので、どちらかというと売り方としては禁じ手に近い方法であることは間違いないのです。

追従するメーカーがほとんど無いことがその証拠とも言えます。

しかしこういう販促策を採ることで…

 顧客視点⇒支払総額を抑えることができる
 企業視点⇒見た目の値引きは最小限に抑えられる

という双方にとってメリットのある戦略ということができます。

過去エントリーでも書きましたが、商談というのは支払総額をどう抑えるかが最大のポイントです。

仮に本体価格から値引きが得られなくても金利が0%であれば本来上乗せされるはずだった金利分を払わなくて済むことになり、結果として値引きと同等の結果を得られるわけです。

現金一括払いの場合はまったく関係ない話ではありますが、昨今流行りの残価設定ローンで購入する形になりますので新車を短期間で乗り換える人にとってはけっこうなメリットとなります。

メーカーにとっても値引きして販売してしまうとその後の中古市場での相場の値崩れ、そして下取り価格の下落を招くことになるため、可能な限り値引きせずに市場価格を高く維持したいので、市場価値に関係のない金利の部分を低くすることで実質的な値引きに見せるこの方法は魅力的であるとも言えるわけです。


で、そんなPCJの0%金利キャンペーンですが、本来はあまり好ましくない方法にも関わらず、今回はそれを開き直って宣伝キャッチを打ってきました。


“興味ゼロとは、言わせない。”


個人的にこういうコピーは大好きなんですが、ここまで挑戦的な言い方をしてしまうと“プジョーは金利0%で買うもの”、という変なイメージが付いてしまうことを若干懸念しております。

繰り返しますが金利0%は本来は禁じ手です。
いつまでも続けられる施策ではありません。

当方がお仕事方面で関わっているある電子書店(ホンマか?みたいな名前)では、客寄せのために割引クーポンを盛大に配っていたところ、逆にクーポンを配布しない時期はお客さんが買い物をまったくしてくれなくなって売上を落とした、なんてバカみたいな話もあったりします。
(割引クーポンは自腹を切って配っていたのでそう長くは続けられませんでした)


エサはある程度飢餓感を煽ることで効果を発揮するわけで、あまり乱発したり当たり前のようなイメージを植え付けるのは得策ではありません。

まぁ消費者サイドからしたら「もっとやれ!」とは思うわけですが、サスティナブルな事業展開を考えるのであればほどほどにね、とは言いたくなるわけです。

とはいえ、競合となるVWが弱っているうちに伸ばせるだけ伸ばしておきたい企業戦略として間違いではありません。

ボルボのように国産車からの乗り換えでは相場よりかなり高く下取を行ったり、VWと競合したら大幅値引きで対抗するといったインポーターもありますので必ずしもPCJの0%金利キャンペーンだけが悪いということでもないんですけどね。

買う側はじっくり攻めていくのがよろしいんじゃないでしょうか。
ボーナスをいっぱいもらった方々には日本経済の循環のためにも消費に貢献して頂くことを切に願う次第です。


posted by 海鮮丼太郎 at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする