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2016年02月29日

マツダがミニバンから撤退報道に思うこと

premacy_drop.jpg

2014年09月にこんなエントリーを書きました。

ちょっと小耳にはさんだプレマシーの噂

これは当時プレマシーの商談をしていた際に多摩川で釣りをしていたらディーラーの営業マン氏がコソっと教えてくれたお話でありました。

世代の古いMPVと極度の販売不振であるビアンテのオーダーストップが近いという話は聞いていましたが、日産へ『ラフェスタ・ハイウェイスター』としてのOEM供給もして一定の生産を維持してきたプレマシーがどうなるのか?という点に若干の望みを抱いていたのですが…

で、この時の話はなんだったのか?というと今のところ特に大きな動きはありません。

その代わりにドーンときたのがこちらのお話です。



マツダは2017年をめどにミニバンの開発・生産から撤退する。多人数が乗るクルマとして多目的スポーツ車(SUV)の人気が世界的に高まっており、ミニバンの経営資源を振り向ける。三菱自動車も小型SUVや電気自動車(EV)に注力する。トヨタ自動車など大手がほぼ全車種をそろえて拡大を続けるのに対し、中堅自動車メーカーでは車種を絞り得意分野に集中する動きが広がってきた。

 ミニバンは日本では2000年前後にファミリー層の圧倒的な支持を集めた。その後、デザイン性と運転そのものを楽しむSUVに需要が移り、市場縮小が続いている。

 マツダは「プレマシー」「ビアンテ」「MPV」の3種類のミニバンを展開するが、次期モデルは開発しない。15年の国内販売台数が3車種合わせて約1万600台と、直近ピークの10年と比べて4分の1の水準まで低下。人気車種が競合大手に偏る傾向が強まり、継続は困難と判断した。

 MPVは早ければ年内にも生産を中止する。プレマシーは日産自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給しているが、生産中止に伴って日産への供給もやめる。販売は3車種とも17年には終了する見通しだ。

 ミニバン撤退で生まれる余力は世界展開しやすいSUVに振り向ける。販売中の中型SUV「CX―5」をベースに3列シート7人乗りの大型SUVを新たに開発し、18年にも発売する計画。

SKYACTIVのロードマップにおいてもミニバンタイプの車種については言及がありませんでしたので想定の範囲内のお話ではありますが、やはり残念という話ですね。

当BLOGでは買い替え候補の筆頭としてプレマシーをずっとチェックしていましたので、可能であればいつかはプレマシーと思ってはいたのですが…


■初代プレマシーは名車である
1999年に初代プレマシーが『プレマシーカプセル』というキャッチコピーと共に登場した際、その独特のパッケージングが注目を集めました。

たかだか4300mmの全長に3列シートを配したパッケージングは非常に効率的なものでした。
(もちろん居住性は高くはありませんでしたが、3列であったことが重要でした)

ホンダのモビリオやトヨタのシエンタなどが登場したのはその数年後だったことからも、初代プレマシーの先見性の高さが見て取れます。


また初期モデルは3列目のシートが取り外し可能で、取り外せばかなりの広さのラゲッジスペースが確保できたこともあり、現在の“普段は2列+荷物”、そして“緊急時に3列”というミニバンの使い方の基礎を作ったと言ってもいいでしょう。

競合が3列目シートを床下に収納できるようにしてきたため、マイナーチェンジでプレマシーも取り外し式から床下収納型に改良されました。

この辺りの効率的なパッケージングは、初代デミオに通じる機能性重視の発想から生まれたものと言えます。


■完璧に近い正常進化の2代目
パッケージ効率を優先したあまり居住性が疎かになっていた感の否めない初代プレマシーでしたが、マツダは2代目プレマシーを開発するにあたり、初代の良さを活かしつつネガティブ要因を潰すことでさらに素晴らしい車種に仕上げてきました。

それが2代目プレマシーです。

最も変わったのは初代がヒンジドアだったのに対し、スライドドアを採用したことです。

ロールーフミニバンでスライドドアを実現するのは高度な技術が必要ですが、プレマシーはそのあたりをデザインと機能性を高い次元でまとめてきました。

動力性能こそ特筆すべきものはありませんでしたが、3列目までちゃんと使えるスライドドアのロールーフミニバンという独特のポジションを確立するに至りました。

特に3列目を畳んだラッゲージスペースは、背の高いステーションワゴンとして活用するにも十分であり、競合となったトヨタのウィッシュやアイシス、ホンダのストリームを相手にまったく引けを取らない戦いを繰り広げました。



■時代に翻弄された3代目
2代目のプレマシーが素晴らしかったこともあり、新世代マツダの更なる技術力を投入して3代目のプレマシーが開発されていたらどうだっただろう?と思う事があります。

しかし、3代目プレマシーは2代目の熟成というレベルに留まざるを得ませんでした。

リーマンショックに加えてマツダのピンチを救ってくれたフォードとの資本提携解消という、会社存続の大きな岐路に立たされた時期に3代目プレマシーの開発が行われたため、思いきった開発コストが掛けられなかったのは3代目プレマシーにとって最大の不幸であったと言えます。

3代目プレマシーは、実質的に2代目のビッグマイナーチェンジでした。

基本プラットフォームはアクセラのものを流用しつつ、走行性能に磨きをかけてそれなりに高い商品力に仕上げてきましたが、話題性が希薄だったためサイドパネルに曲線のプレスラインを入れることでモーターショーで提案していたコンセプト「NAGARE」を実現しましたが、一般的な反応はあまり芳しくありませんでした。

しかし、2013年のマイナーチェンジで念願のSKYACTIVエンジンを搭載し商品としてのブラッシュアップが図られ、アクセルレスポンスからステアリングの反応まであらゆる面で走行性能に磨きがかけられました。

2代目プレマシーのビッグマイナーチェンジとはいえ、この完成度は未だに他者の追随を許していません。

その意味では、今買って乗っておくべき一台と言えるかもしれません。

願わくば販売終了までに『i-Activesense』など先進安全装備を採用した特別仕様でも投入してくれれば良心的なのですが…



■世界に影響を与えたデザイン
世界の流行から外れたガラパゴス市場などと揶揄される日本車ですが、初代RAV-4やCR-Vなどが切り開いたシティクロカンは、20年経って日産のキャシュカイを皮切りにクロスオーバーSUVとして世界の潮流に育ちました。

日本のミニバンブームであらゆるパッケージングの車種が登場したこともまた、世界の自動車メーカーに影響を与えていると言えます。

特にコンパクトMPVとしてのプレマシーのパッケージングは後の欧州メーカーのMPVにも影響を与えています。

欧州フォードのC-MAXやオペルのザフィーラ、プジョーの5008やVWのトゥーランなどは程度の差こそあれ、プレマシーなど日本のロールーフミニバンのデザイン上の影響が垣間見えます。

逆に日本市場でこうしたロールーフミニバンの市場が壊滅してしまったのは皮肉というほかありません。



■マツダはどこへ行くのか?
あらゆるユーザ層に対応するために車種を揃えるメーカーを一般的に「フルラインナップメーカー」と呼びます。
トヨタや日産、ホンダなどはその筆頭と言えるでしょう。

それに対して中規模のメーカーはフルラインで車種を揃える体力はもはやありません。
そのため弱い部分を他社からのOEM調達で埋めるという戦略を取っています。

マツダは軽自動車や商用車をスズキや日産、いすゞなどから調達して名目上のフルラインナップを揃えています。

ですので、いくら高級路線への移行を進めるとは言え、ファミリー層向けのミニバンラインナップを持たないという選択肢は考えにくいところです。

CX-5をベースとした3列シートの新型車を開発してはいるものの、それはあくまでクロスオーバーSUVの派生車種であって、ミニバン的なニーズの代替にはなりえません。

果たしてどこのメーカーから何を供給してもらうのでしょうか?

その辺りに今後のマツダという会社が向かう先が見えてくる気がします。


もちろん、OEM調達をせずファミリー層を切り捨てるという選択肢もありえるわけですがw






posted by 海鮮丼太郎 at 12:01| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月16日

i-dioって知ってるかい?(2)

matsuri_AA.gif

つい古いAAを貼ってしまった…



■参入障壁の最も高い分野
前回で指摘した通り、放送波による車載端末へのデータ配信というのは望ましい姿として一定の存在意義があります。

しかしそれを実現するためには、専用の端末が必要となります。

テレマティクス分野においては、自動車メーカーの思惑が最優先されます。

AppleやGoogleといった他分野からの参入を防ぎ、出来る限り自社グループの技術で完結させることで利益の最大化を狙うことこそが至上命題となりますので、仮に『i-dio』がこの分野への参入を果たすとしたら、外付けの機器ではなく自動車メーカーの組み込み事業へ切り込まなくてはなりません。

しかしそれがどれほどの難易度なのか?というのは、数多の通信サービスが自動車分野へ色気を見せつつも参入を果たしていないという事実からも明白です。

『i-dio』側に参入のメリットがあったとしても、自動車メーカーにもメリットが無ければ採用は難しいわけですが、この基本的なところを押さえないで大風呂敷を広げた事業者は、大抵数年たたずに討ち死にしています。

その意味で『i-dio』が単なるFMラジオの代替ではなく、放送事業者としての生き残りを図る上で切り札となる車載端末への参入は、最も参入障壁が高いと言わざるを得ません。

推進企業となる株式会社BICの株主に自動車メーカーが一社も名を連ねていないことからも、実質的にまったく相手にされていないことを物語っています。

ちなみに、V-Low関連の技術に唯一協力的な自動車メーカーとしてホンダの名前が度々登場します。



これは、『i-dio』の中でテレマティクスサービスの実現を目指す株式会社アマネク・テレマティクスデザインに、ホンダでテレマティクス事業を取り仕切っていた今井武氏がCEOに就任しているという理由からとなります。

とはいえ、株主の中に本田技研工業の名前はありませんので、ホンダとしてもこの取り組みも言うなればお付き合いレベルでの協力といった感じで、本気で事業化を目指しているとは思えないところが涙を誘います。

もちろん基礎技術の研究という意味であらゆる可能性を模索するのはメーカーとして当然のことですので、ここに活路を見出して一気に普及させる戦略をホンダが採らないとも限りません。

採ったらビックリですが。



■専用端末という十字架
今までは車載機器への『i-dio』採用の可能性を見てきましたが、メーカーの思惑によって左右されるテレマティクス方面の参入障壁の高さから、現時点ではその可能性は非常に厳しいと言わざるを得ません。

では、純粋に高音質ラジオという従来路線の延長上の可能性ははどうでしょうか?


既報の通り、『i-dio』ではマルチメディア放送ということで音声配信、そして仕様上は動画配信も可能ではあります。

3月1日のサービスインでは、音声配信によるサービスがスタートするわけですが、それを聴取するための手段はワイドFMなどのように従来のラジオを再利用するという選択肢はありません。

まったく新規に『i-dio』対応のチューナーもしくは端末の調達が必要となります。

Radikoの成功によりモバイル端末での利用が無視できない中で、Coviaがi-dioチューナーを内蔵したSIMフリースマフォを発売しました。


昨年のワイドFM開始の際にV-Lowも試験放送を開始していたにも関わらず、i-dioスマフォで試験放送を聴けないという謎な事態となっております。



スタートすぐに2万人の応募があったようですが、その後申し込み状況は芳しくないようで、当初予定の5万人に達するかどうかは微妙な情勢ではありますが、とりあえず放送開始に合わせて潜在リスナー層が5万人というところは見えてきました。

NOTTVの場合はドコモのゴリ押しにも近い形でNOTTV対応端末が用意されましたが、それに比べるとずいぶん寂しい台数ですね…


『i-dio』では合計10万台のWi-Fiチューナーを配布するとしています。

ですので放送開始後に再び何回かに分けて無料モニター募集が行われると思われます。



■『i-dio』のビジネスの採算性を考える
端末を無料で配布して、まずはリスナーの母数を確保するというやり方は、新規サービスのスタートとして最低限必要な投資と見るべきでしょう。

これで評判が良くなれば番組に対するスポンサーが獲得できて、媒体価値を高めることができます。

そしてリスナーが増えれば対応する端末を自主的に発売するメーカーが増えて、視聴環境は改善され、さらにリスナーが増えてスポンサーが…という好循環こそが、『i-dio』のビジネスモデルと言えるでしょう。

そして提供するコンテンツをマルチメディア方面に拡大していくことで、さらなる収益の拡大を目指すのだと思います。

果たしてこの目論見で採算に乗せることはできるのでしょうか?


技術的に可能だとしても、必ずしもそれが普及するわけではないというのは既に述べたとおりです。

直近の、しかも非常に似通ったビジネスモデルであったNOTTVが、175万の契約者を集めながらも4年でサービス終了という結果になりました。

あまり知られていませんが、NOTTVも番組放映に加えて電子雑誌の配信サービスといった多角化を進めながら、まったく実績を上げることができませんでした。

採算に乗せられるかどうかの唯一の望みは、自動車メーカーが車載端末に『i-dio』を採用するといったウルトラCがあれば、というところでしょう。

しかしそれが難しいであろうことは上記した通りです。

『i-dio』はもう一つ、緊急放送の防災ラジオ方面でも規格として対応しています。
こちらの可能性はどうでしょうか?

総務省なりが国策として『i-dio』を社会インフラとして規格認定し、その採用をメーカーに後押しするとかであれば可能性は少しは高まりますが、そういった動きは今のところ見られません。

緊急放送も車載機器も、既存の機器で対応が出来る話であり、『i-dio』でなければならない訳ではないからです。


こうした状況から、NOTTV以上にビジネスの採算性は厳しいという見方をせざるを得ません。

それ故に、元NOTTVうぉっちゃーとしては、『i-dio』がどうなっていくのか?というのを生暖かくうぉちしたいという欲望が沸々と湧いてくるわけです。


■最後に
さて、放送開始まであと2週間となりました。

まったくの新規サービスであり、新たなメディアの誕生であるわけですから、派手な広告で開局のお祭りを演出して話題を喚起する必要があると思うのですが、今のところそうした動きは見られません。

というか、i-dioスマホもWi-Fiチューナーも、対応するアプリが未だにリリースされていないので、試験放送すら受信することができません。

どのような番組が放送されるか?その番組表すらもまだ発表になっておらず、我々潜在リスナーはいったい何を期待すればいいんでしょうか?

始まる前から敗色濃厚の戦いであるとはいえ、せめてやることはきちんとやってから散ってください。

骨は拾ってあげますから。

そんなわけで、i-dioについては定期的にうぉちしていこうと思います。


  
タグ:i-dio
posted by 海鮮丼太郎 at 16:26| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 波(Radio) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月15日

i-dioって知ってるかい?(1)

【今北産業】
 ・アナログ放送終了により空いた周波数を使ってi-dioが3月からサービスイン
 ・聴取には専用の端末もしくはチューナーが必要
 ・“放送”というビジネスモデルの転換期で苦戦が予想される


2011年にアナログテレビ放送が終了しました。

これに伴いNHK総合(アナログ1ch)およびNHK教育(アナログ3ch)のFM波での音声放送も終了しました。

こうして空いた周波数帯を再編し新たな放送サービスへと転用すべく、VHF帯はVHF-highとVHF-Lowという形で周波数が分けられて、VHF-High帯を使ったサービスとして2012年にドコモが出資する形でNOTTVがスタートしました。

また、都市部の難聴取対策として、AM3局の補完放送となるワイドFMが2015年12月にサービスを開始しました。

残されたV-Low帯も、ようやく3月1日よりモバイル向けマルチメディア放送『i-dio』としてサービスが開始される運びとなりました。

 2011年07月 アナログテレビ完全停波
 2012年04月 NOTTVサービス開始
 2015年12月 ワイドFMサービス開始
 2016年03月 i-dioサービス開始

FreqDistribution.gif



■V-Lowって何さ?
『i-dio』を語る前に、まずV-Lowマルチメディア放送について押さえておくことにしましょう。

とはいっても技術的なところは置いておきます。
ここでは主にビジネスモデルの部分を見て行きます。


V-High帯を使った『NOTTV』がNTTドコモ主導により全国一律の番組を配信するマルチメディア放送であったことに対して、V-Low帯のサービスは地域に特化したサービスを提供することを目指したビジネスモデルを想定しています。



なぜこのような姿勢を打ち出しているかというと、V-Low帯での事業参入を目指しているのが、TOKYO FMならびにJFN(Japan FM Network:全国の民放FM38局による放送ネットワーク)が主体になっているからです。

「マルチメディア放送」と銘打っているのは、“電波を使って一律にパケットを送信することでネットワークの輻輳を発生させず広く情報を伝える”という、まさしく放送のあるべき姿と言えます。技術的には。

これを使って地域特化型の情報発信をしていこうという狙いが、FMラジオ局を母体とした『i-dio』というサービスの基本的な考え方になっています。



■『i-dio』って何なのさ?
上記の事情を踏まえたうえで、こちらを一読頂くのがよろしいかと思います。



『i-dio』の事業化にあたり、TOKYO FMが旗振り役となって出資を募って設立された会社が株式会社BICです。

そこにどのような会社が名を連ねているかを見ると、この座組みの思惑が見えてきます。

家電メーカー、コンテンツ事業者、広告代理店、配信事業者、新聞社、そして某印刷会社も名を連ねていますね。

こうした事業者を見ると、『i-dio』が単なるラジオに変わる放送メディアというだけでなく、マルチメディア放送としていろんな配信を目指していることがわかります。

その辺りの狙いについては、日経のこの記事が詳しく追っています。


“電波を使って一律にパケットを送信することでネットワークの輻輳を発生させず広く情報を伝える”

という技術的な特徴を活かして、高音質な音楽番組という従来のラジオの延長上のチャネルだけでなく、カーナビでの利用を想定して地域に関連する気象・交通情報の配信やレジャー施設の情報ならびにクーポンの配布などを目指すといったマルチメディアサービスへの進出を目指しています。

そして究極的な目標としては、将来実用化される自動運転のためのコア技術である高精度な地図情報の配信といった車載ソフトの更新といったところを狙っているとしています。



■自動運転時代に必要な通信環境
ここで話をちょっと変えてみます。
自動車のテレマティクス化に伴い、通信環境をどのように整えるか?というのが自動車メーカーにとっては非常に重要な課題となっています。

例えばカーナビに渋滞情報をどのように届けるか?を考えてみましょう。

従来であれば、VICS情報としてFM波を使って送り届けるFM-VICSならびに道路に設置された光ビーコンによるVICS情報を受信して渋滞情報を更新していました。

しかしVICS情報は実際の渋滞とのタイムラグがあり、必ずしも精度が高くないという問題を抱えていました。

それを解決するために、自分の車両に通信モジュールを組み込んで走行情報(いわゆるプローブデータ)をリアルタイムで送信し、それをセンターでビッグデータとして解析し、付近の渋滞予測も含めた情報をフィードバックで戻すという、新しい取り組みが広まりました。

これを日本で最初に普及させたのが、ホンダのインターナビであったわけです。
こういう部分はホンダっていい仕事をしているんですよね。

このプローブデータの通信には、当初はウィルコムのPHS回線、そして現在はソフトバンクの3G回線を利用しています。


その後各社が同様のサービスを展開し、スマートフォンの普及によりGoogleなども個人の詳細な移動データを収拾し、同様に精度の高い渋滞情報をGoogleMapなどで提供しています。


このスマートフォン利用の流れが圧倒的となり、カーナビは専用端末からスマートフォンで代用される時代とまで言われるようになりました。

AppleのCarPlayおよびGoogleのAndroid Autoはその究極的な姿であるわけです。


このように、車両にデータを届ける手段として、スマートフォンを介した通信回線による通信が圧倒的な強さを見せています。

しかし、情報の伝達という意味ではムダが多いのも事実です。


例えば、地図情報といった全員が等しく同じ情報を取得する場合、通信回線を使って個別に同じものを送りつけるのは大いなるムダというものです。

そういった情報はむしろ電波に載せて発信すれば、受信する側はパケットを気にせずに済みますし、回線の輻輳も起こりません。

こういった公共インフラの発想からすれば、放送波によるデータ配信というのは一定の存在意義があるのは間違いないのです。

ただし、存在意義があるからという理由だけで普及するかどうかは別問題であるというのが、この手の規格争いにおける悩ましい問題と言えます。


安全運転支援という発想は国土交通省が推進するETC2.0(DSRC)でも盛り込まれており、道路上に設置されたアンテナから情報を受信する仕組みも立ち上がりつつあります。

こうした状況から考えると、自動運転時代において理想的な通信環境というのは、

通信回線(リアルタイム情報)+ETC2.0+放送波(汎用情報)

というトライブリッドな仕様が望ましいわけです。

望ましいわけですが、その通りのものが実現するかはまた別問題なわけです。


(長いのでつづく)
タグ:i-dio
posted by 海鮮丼太郎 at 23:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 波(Radio) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月12日

年度末の0%金利キャンペーンやってるよ

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まぁ、多くは語るまい。

12月はインポーターの締めでキャンペーンがありましたが、
3月末は多くのディーラーで年度末決算となるため、それに向けて大盤振る舞いですよ。

金利0%の条件は、いわゆる『残価設定型ローン(3年タイプ)』の場合に限定されますが、3年間金利が掛からないというのは条件としては魅力的です。

無茶な値引き交渉には熱心なのに、低金利の支払い方法をちゃんと調べない人が意外と多くて驚くことがありますが、クルマの購入は単に車両の値引き額ではなく支払総額がいくらになるか?という視点で見るべきです。

支払総額における金利がどのぐらいになるのか?

きちんと見極められる人はこういうチャンスを使うのがよろしいんじゃないでしょうか。

ちなみにプジョーさんの0%金利に関しては昨年5月にも同様のキャンペーンがありましたのでこんなエントリーを書きました。

行くぞ!捨て身の金利0%キャンペーン!

いつもニコニコ現金一括払いな人には関係の無い話ですがw


Peugeot_coupon_offer_201602.jpg


それにしてもプジョーさんは金利0%に加えて先日の最大40万円分クーポンとか、おもいっきり大盤振る舞いしてますね。

2008はパワートレイン刷新前の在庫処分的な意味合いもあるんでしょうが、イマイチぱっとしない3008と5008は狙い目じゃないでしょうか。

個人的に今一番欲しいプジョーは5008だったりしますので、ひょっとするとひょっとするかもしれません。

いや~一世代前とはなりますが、5008のパッケージングと走りは客観的に見てもかなりオススメなんですよ。


タグ:PEUGEOT DS CITROEN
posted by 海鮮丼太郎 at 11:34| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

プジョーさん、ポワシー工場で生産ラインを調整?


上記のツイートで言及しているのは2014年1月のニュースというのはこれ。

ポワシー工場にはハッチバックのサブコンパクト車「プジョー208」を生産するラインと、「シトロエンC3」「DS3」を組み立てるラインの2つがある。
シトロエンの両モデルの販売は好調だが、プジョー208は期待外れにとどまっている。

国内販売でもなかなか浮上できない208でしたが、世界的にはそれなりに売れてるんだろうと、ちゃんと数字を見てなかったのですが、1.2LのEBエンジンを搭載したモデルの時期でも期待外れとか書かれちゃってますね。

では歴代の20xモデルの立ち上がり3年の実績を比較してみましょう。

3年目2年目初年度
206714,100550,900134,400
207468,300527,700300,500
208314,700334,400220,800

※前回のエントリーで触れたとおりプジョーさん発表の数字がおかしいためあくまで参考値です。


世界的に大ヒットした206は例外としても、デカくなりモデルライフ全般ではあまり成功と言えなかった207と比べても、208の実績はそれを下回っているんですね。

確かにこれでは期待外れと言われてしまうのもわからなくはありません。

とはいえ、206、207に関してはハッチバック以外にもワゴン、ccといったボディバリエーションがありましたが、208に関してはそういったモデルがなく、ハッチバックの仕様違いで展開せざるを得ないというハンディキャップがあるわけで、同列で比較するのは酷というものです。

しかし、2014年にラインを削減し、そしてまた2016年になって850人規模の削減となると、ポワシー工場全体の稼働率が下がっていると言わざるを得ません。

もちろん208だけでなくC3やDS3の低迷といった要因もあるわけですが、ポワシー工場ではDS3に加えてDSの新型車生産を行う旨を既に発表しており、本来であれば稼働率はむしろ上がらなければおかしいのですが…

欧州市場においてもPSA全体では前年比でプラスに転じておりますが、このタイミングでこういった雇用減という話になると、フランス政府も黙っていない気がします。

さて、今後この問題はどう推移しますかね?


posted by 海鮮丼太郎 at 13:03| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

プジョーさん発表の数字が合わない


先月に驚きのプレスリリースによって販売台数を公表したプジョーさんですが、その中の数字を精査していたところ、少し変なところがありましたので備忘メモ…っていうかここをご覧になってるPCJの中の人にご連絡。




このリリースで公表されている生産、販売台数の数字のうち、ワールドワイド版の表がボロボロです。


・ワールドワイドで2008の販売台数がまるごと抜けている。
・2014年の販売実績がシートの数字と実際の合計で204,600台合わない。
・2013年の3008の販売台数がPSA本国発表の数値と100台の差異がある。
・2011年の販売実績がシートの数字と実際の合計で101台合わない。
・2010年の販売実績がシートの数字と実際の合計で37,800台合わない。
・2009年の販売実績がシートの数字と実際の合計で100台合わない。
・1999年の販売実績がシートの数字と実際の合計で5,500台合わない。
・1998年の販売実績がシートの数字と実際の合計で49,100台合わない。


特に2008に関しては、PSA発表の数字として

2014年 204,600台
2013年 74,400台

という数字が発表されていますが、それがシートから抜けていることで全体の数字がおかしくなっています。
(2014年の数字の差異はそのまま2008の販売台数と一致します)


また、国内の車種別実績についても…

2006年の販売実績がシートの数字とJAIA発表の数字で3台合わない。

となっております。

メーカーの統計情報は一次ソースとしてもっとも正確性が求められますが、なんなんでしょうかこの体たらくは?

この分だとシトロエンの数字もどこかおかしいところがあるかもしれませんね。

ちゃんとしましょうよ、こういうところ…


ってことで早急に正しい表に修正ください。
これでは一次ソースとして安心して利用できません。



posted by 海鮮丼太郎 at 12:36| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 車(Car&Culture) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする